塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【Delta CEO エド・バスティアン】我々の顧客はハイエンド。彼らは資産が増えており、料金値上げしてもカネを払い続ける。

塾長です。

昨日(米国7/13)は半導体中心にハイテク株が値下がり。

トランプが「ホルムズ海峡を守る代わりに、通行料を取る」と言いだしていますが、株の世界にはあまり影響がない様子(原油価格高によりエネルギー株は値上がり)。

 S&P500、7,515(-0.79%)

 Nasdaq、25,873(-1.55%)

S&P 500 Heatmap 2026/7/13 - UnusualWhales.com

Stocks end lower as oil prices surge on renewed Hormuz tensions, SK Hynix leads chip stock sell-off

Stocks fell on Monday after President Donald Trump announced he was reinstating what he called a blockade on Iranian shipping through the Strait of Hormuz, sending oil prices higher.

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、78.37

 10年債、4.6090

 ドル円、162.4360

 Bitcoin、61,827

 

 

経済指標:

なし。

 

 

金融政策:

■ウォラーがタカ派ともとれる発言。"don't fight the last war"は”時代遅れの戦術を使うな”的な意味なので、「ウォーシュが持ち込む新戦術を受け入れます」と媚びているようにも聞こえます;

Waller says Fed shouldn't 'fight the last war' on inflation but warns hikes still possible

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学:

■トランプとその仲間たち;

Trump floats 20% toll on Hormuz Strait cargo; restarts Iran blockade

・President Donald Trump said the U.S. will impose fees in the Strait of Hormuz “at the rate of 20% on all cargo shipped.”

・Trump also said the U.S. will reimpose its blockade of Iranian ports near the strait.

・Oil prices jumped and stocks fell following Trump’s announcement, which came as the U.S. and Iran exchanged new strikes.

・Trump has said he wants the strait to be free of tolls, but has also previously floated the idea of the U.S. charging them.

Trump calls for Congress to pass Clarity Act crypto bill to honor Graham

Regulators urge banks to scrutinize loans to unauthorized immigrants

 

 

個別株:

■Wells Fargoが「DisneyがDisnely+をやめ、自社コンテンツを他ストリーマーにライセンスすれば$15B/年の売上になり、株価が+40%になる」と言っている;

Disney Exiting Streaming Could Spur 40% Rally, Wells Fargo Says

+0.40%

 

■そういえば先週金曜日、Delta決算があったのを忘れていました;

DAL Q2 Earnings Call Highlights Durable Demand, Firm Outlook

 

 

アナリスト/ファンドマネージャコメント:

■何をきっかけにDelta決算を思い出したかというと、Bloombergのエド・バスティアンCEOインタビューでした。こちら(↓)をどうぞ。CNBCのインタビューに比べて、数字が少ないのが残念ですが、いかに米国上位消費者が好調なのかを語ってくれています;

www.youtube.com

ー石油価格が上昇していますが、Deltaはガイダンスを維持しました。どれほど米国消費者は弾力的(resilience)でしょう?

・まずこちらの来ていただいてありがとうございます。我々の市場において消費者は一人ではありません。広い意味では、消費者は良くやっている(doing well)と思います。間違いなく上位の消費者はとても良くやっています(doing very very well)。彼らが我々のベースとなる顧客です。株や不動産市場が好調で、彼らは自身に投資をしています。彼らはたいしてモノを買っていないかも知れませんが、彼らは自身、家族、友人、将来をケアしています。その方法が旅行なのです。

 

ーあなたは困難についても語りました。石油価格が上昇しています。これがニュー・ノーマルなのかもしれません。Brent原油価格が80ドルなのが普通になるかも知れません。あなたはどれほど行動する余地がありますか?

・我々はうまくやって行けます。我々のビジネスモデルを見て下さい。我々のビジネスは、ハイエンドな消費者向けです。我々の顧客はこのレベルを維持できる能力があります。それが四半期決算にも表れています。燃料価格は今よりも高かったですが、Deltaは9%のoperating marginを確保できました。石油価格は長期間粘着的になると思います。原油については確実ではありませんが、精製品価格が下がるまで時間がかかるでしょう。しかし我々には人々に対し、旅行に行ってアドベンチャーを経験させるというブランドがあります。海外旅行シーズンはとてもとても健全です。海外旅行だけでなく、我々はビジネス客、American Expressとのロイヤリティ・プログラム、貨物ビジネスと、複数の収入源があります。国内旅行もあります。すべてがとてもうまく行っています。燃料価格の影響はありません。

 

ーあなたは航空料金がインフレにおいつきつつあると言っていました。今後どれほど値上がありのでしょうか?粘着的な石油価格を価格に転嫁できますか?

・コロナ後と比べて、航空運賃は10~15%下回っています。なので、まだ値上げの余地は大きくあると思います。

 

ー石油価格が上がれば、需要を壊すことなく、航空運賃を値上げできると言っているのですね?

・そう考えています。発表した四半期にそれは表れています。

 

ーそれは全ての料金帯においてですか?それともプレミアム席の話ですか?

・プレミアム席です。低価格キャリアを見た時、彼らは未だに多くの赤字を出しています。Deltaは食物連鎖の頂点にいるので、順調な決算を出せました。我々の推計では、(今決算シーズンにおいて)Deltaが出す利益は、航空業界全体のそれの60%を占めるでしょう。我々の市場占有率は20%でしかないのに、です。残り80%の航空会社は戦略を引き締めるなど、まだ多くのやるべきことがあります。彼らは利益を生み出す席のみを売るべきです。

 

ーまだこの業界で統合があると思いますか?価格が高騰する中で、さらに統合があるとれば、それは驚きですか?

・私は驚きません。低価格帯では既にいくつかの統合がありました。我々はこの期間を乗り切るでしょう。あなたがガソリン価格4ドルが続くか?と聞いているなら、そうだと答えます。しかし、この業界はそうではありません。2か月前にあった燃料価格のピークに戻ることは無いでしょう。

 

ーあなたはプラミアム席が売上のドライバーになっていると言っていました。Basic Business席を売り出し始めました。それはプラミアム席ほど高くありませんが、フラットベッドを持つ席です。なぜそのような席を作ったのですか?

・これについては長らく議論してきました。我々は航空会社です。人々を運ぶのはうまいですが、小売業ほど戦略は素晴らしいとは言えません。我々が持つのは鈍器のようなものです。メインキャビンがあり、ファーストクラスがありますが、その中間はありませんでした。顧客は異なる価値を持ちたい、判断したいと考えています。彼らの中にはファーストクラスの席に座りたいが、それ以外の要素はいらないと思う人がいるでしょう。ラウンジを使う必要がないかも知れません。全てを兼ね備えたファーストクラスまでは必要ないという人がいるでしょう。シートだけが欲しいという人がいるでしょう。実際、消費者が最も気にするのはシートなのです。他のものはあれば良いですが、最も重要なのはシートであり、シートの心地よさなのです。我々は様々な方法で、値段を下げつつ、もしくは上げて、異なる価値を提供できます。ラウンジへのアクセスが欲しい、より多くのマイルが欲しい、という人がいます。我々はもっと良い商人になれます。我々は消費者ブランドだからです。これが過去10年間で、Deltaが最も変わった部分です。我々は単なる消費者ブランドではありません。愛される消費者ブランドです。だから我々にはこのような事ができるのです。

 

ーあなたはプレミアム席の値段に柔軟性があると言いました。それは理解できます。プレミアム席が儲かるからです。SouthwestやJetBlueでさえ、プレミアム席を導入しました。Untedは大規模な導入を行いました※。

※:ユナイテッド航空が機内レイアウトを刷新:エコノミークラスを減便し、プレミアムキャビンを大幅拡充 — BigGo ファイナンス

競争は激しくなっていますか?

・それが戦略だと思います。15年前、これを言うのは簡単でしたが、行動は困難でした。多くの信頼性、素晴らしい体験を作り出すこと、消費者との信頼を作る、テクノロジー、ビジネス客のシェアを取る必要があります。米国において、Deltaは最もビジネス客のシェアがあります。過去15年間、ビジネス客のサーベイにおいて、Deltaが1位です。それらが我々の堀(moats)です。しかしそれはまだ拡大できます。我々は全体で未だ20%のシェアしかありません。まだ余地はあります。しかし言うは易し、行うは難しです。

 

ー価格面に関して、エコノミー客から反発はありませんか?彼らの席数が減っています。メインキャビンで、飛行疲れ(flyer fatigue)が見られませんか?

・我々はメインキャビンで良い結果が出ています。あなたの指摘のように、今四半期、我々は一部でメインキャビンを減らしました。石油価高騰と、それの飛行機料金に対する影響を心配したからです。しかし、メインキャビンのunit revenue growthは年率10%でした。なので、とても健全に見えています。

 

ーメインキャビンの席数制限は続きますか?

・我々は規律正しくします。我々には戦略があります。航空業界では、好調な時は成長を追い求め、席数を増やし過ぎ、料金が下がり、赤字になり・・・というジェットコースターを繰り返してきました。我々は利益の出る容量しか市場に供給しないという戦略を持っています。我々は日々の変動に対して反応しません。一部では数パーセント変更するということはあるでしょう。しかし、我々は規律を守ります。歴史をみれば分かる通し、Deltaがこの先頭を走っています。

 

ーパイロットの問題があります。あなたから見て、十分なスタッフを確保できていますか?パイロットをさらに増やす計画ですか?

・良いレベルにいると思います。今年、パイロットを雇ってきました。飛行計画の乱れからの回復を困難にする契約について多くの変更を行いました。そこでは進歩がありますし、これからも進歩を続けます。

 

先日Reutersでこのような(↓)記事が出ていました;

アングル:米国で新たに44万人の「AI長者」、高級品の支出と嗜好にも変化

IPOで数億円儲かったら、1億円くらい趣味に使っちゃおうと思う気持ちは理解できます。

 

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【スティーブ・アイズマン】投資家はAI設備投資が高い利益をもたらすのか、AIビジネスに深い堀が作れるのか、不安なっている。ハイパースケーラーズはそれらに証拠を示さなければならない。

塾長です。

昨日(米国7/10)の米株は朝方売られましたが、徐々に買い戻されてプラスでフィニッシュ。

 S&P500、2,353(+0.42%)

 Nasdaq、26,281(+0.29%)

S&P 500 Heatmap 2026/7/10 - UnusualWhales.com

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、71.51

 10年債、4.5690

 ドル円、161.6720

 Bitcoin、64,026

 

 

経済指標:

なし。

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学:

■トランプとその仲間たち;

U.S. to continue technical talks with Iran despite new strikes

Trump admin export rule benefits UAE firm MGX

 

個別株:

■SK Hynixの米国預託証券(ADR)がNasdaqで取引開始;

SK Hynix rises 13% in Nasdaq debut. Chairman says 'demand is enormous'

SKHY+12.76%

 

■ジョニー・アイヴを寝取られたAppleがOpenAIを告訴;

Apple sues OpenAI alleging trade secret theft

AAPL-0.28%

 

■Ryanair機が飛行中にエンジン故障・部品が外れ窓を壊し乗客が危うく機外に吸い出されそうになる事故が発生。機体はBoeing製、エンジンは不明;

Ryanair jet window 'dislodged' in flight, emergency landing in Greece

FlightRadar24 showed a Boeing 737 NG jet en route to Memmingen diverted back to Thessaloniki on Friday morning.

Local media in Greece reported that a piece of engine broke off and smashed a window during the flight on Friday, ・・・

RYAAY+0.75%

BA-0.37%

 

 

アナリスト/ファンドマネージャコメント:

■『Big Short』で有名になった元トレーダー、現Youtuber スティーブ・アイズマンのWeekly Wrapから一部抜粋(動画4:28~);

www.youtube.com

 来週、決算シーズンが始まります。いつも通り、銀行が最初に出てきます。今週はある意味ホリデー・ウィークだったので、大きなニュースはありません。なので今回はAIについて深堀します。AIが経済と市場に及ぼす影響、AIのリスクがどこに存在するか?についてです。

 経済に関して言うと、AIの影響は巨大です。7月13日、Apollo 主席エコノミスト トーストン・スロックのインタビューを無料で公開します。ここではその一部について紹介します。

 

~~トーストン・スロックのインタビュー引用~~

 まずAI支出のブームが存在します。データセンター建設、データセンターに関わるエネルギーに使われています。我々の計算では、AI投資はGDP成長率のうち、1%分に相当します。名目GDP成長率は2%です。AI支出だけで、その2%の半分にあたるのです。

~~引用ここまで~~

 

 トーストンによると、米国経済は2026年に2%を少し上回るくらいで成長します。AI支出、設備投資がその2%のうち、100bptsにあたるのです。2%成長の半分がAI投資によるものです。30bptsが米国への製造業回帰によるものです。米国にサプライチェーンを持ってくる事や、その他インフラ投資によるものです。約90bptsがBig Beautiful Billによる税金還付です。2%成長の半分がAI投資で、半分が経済政策によるものです。AI投資が市場に及ぼす影響は、経済に及ぼす影響よりも大きいと思います。ここはとても重要なので、繰り返します。AI投資が市場に及ぼす影響は、単純に経済に及ぼす影響よりも大きいのです。なぜでしょうか?インフォメーション・テクノロジーがS&P500に占める割合は38%です。そこにGoogle、Amazon、その他のテックに関連する銘柄を加えれば50%以上となります。現在、ほとんどの投資家はインデックスに投資しています。かつて、インデックスに投資するのは、それなりの分散効果がありました。こんちに、それは正しくありません。S&P500の半分がテックと、テック関連だからです。インデックスを持っていても、分散にはなりません。もしかしたら、ある人は「私のポートフォリオは株60:債券40なので、分散できています」と言うかも知れません。「株は十分分散されていないかも知れないが、債券を持っているから大丈夫」というわけです。しかし、それは間違いです。現在、債券市場において、AI関連の社債が15%を占めているからです。2026年に新規発行された社債のうち、50%がAI関連です。私としては、60:40ポートフォリオは本当の分散とはならないと思うのです。全てが一つのトレードにかかっています。全てがAIなのです。なので、AIは成功しなければなりません。大きな成功です。もし失敗し、利益を出すのに時間がかかるようであれば、米国はリセッション入りするでしょう。そうなれば市場は一直線に下降します。なので、AIに賛成する、反対する、という議論が重要になるのです。過去数カ月で、その議論は大きく進展しました。それはどういう事でしょう?

 説明のために、少し回り道をしたいと思います。議論は完全な形で飛び出してくるものではありません。議論は進化するのです。新たな事実が出てきて、時間をかけて議論は進展するのです。2006年、私はサブプライムローンが破綻し、その破綻が巨大な金融危機を引き起こすと突然の啓示を受けたのではありません。まったく違います。2006年の春、私は個別の話として、住宅ローン貸出しの基準が大きく減退したという話を聞くようになりました。2006年の夏になるまで、私は住宅ローンを証券化した商品が急速に貸し倒れを起こしているのを知りませんでした。その時、私はようやく何かがおかしいと感じました。そこで私のチームは調査を継続しました。我々がサブプライムローンをショートし始めたのは、2006年10月になってからです。2007年7月までショートポジションを持つ続けました。Morgan Stanley内部のサブプライム・住宅ローンヘッジファンドについて私の友人が教えてくれるまで、銀行が(多額の)サブプライムローンをバランスシートに載せている事を知りませんでした。私がその事を知ったのは2007年5月です。その時から我々チームはWall Streetの銀行がどれほどサブプライムローンに晒されているかを調査しました。ちょっとした宝探しのようでした。1.5年かけましたが、全てを調べつくす事はできませんでした。ここでのポイントは・・・議論やアイディアというもは、時間をかけて進展するのです。

 ではこれをAIの議論に当てはめてみましょう。この議論を去年の夏にしたとします。それはほとんど議論とならなかったでしょう。強気側には、「AIが世界を変えるので、Amazon、Google、Meta、Oracleといった巨大企業がnVidia半導体やAI装置を競うように買っている」という説がありました。それに反論できたでしょうか?彼らは1999年のインターネット企業とは違います。彼らは世界で最も大きく、尊敬される企業です。そのすべてが同じ方向に向かっています。そのどこに間違いがあるというのでしょう?ゲリー・マーカスのように、一部にはネガティブな事を言う人もいましたが、その論点は不明瞭でした。ゲリーは「AIはハルシネーションを起こす。AIは決してartificial general intelligenceになることは無い」と言っています。しかし、例え彼がAGIについて語る事が本当だとしても、「AIに利用価値がない」という事にはなりません。とても使えるかもしれません。これが去年大部分のの議論の状態でした。

 AI強気説に最初の裂け目が現れたのは、去年後半でした。Oracleが10月に第3四半期決算を出しました。巨大なバックログがあることを明らかにしました。2日間で、株価は230から330ドルに上昇しました。しかし、その後、アナリストがバックログの50%がOpenAIによるものだと突き止めました。市場はそれを心配し、株価は決算前よりも低くなりました。こんにち、Oracle株はさらに下がり、140ドルです。

 Oracleだけではありません。次の裂け目は、テック企業が第4四半期決算を発表した時です。nVidiaは売上+70%増を発表しました。あきらかにAI投資は減速していません。何が人々を恐れさせたかというと、2026年の設備投資予算でした。Googleを例にとって見てみましょう。2025年、GoogleはAi設備投資に$90Bを支出しました。第4四半期決算では、2026年AI設備投資が$180B になるというガイドを出しました。ビックリです。Metaは$135Bとガイドしました。Amazonのそれは$200以上です。これらの数字が人々を恐れさせました。しかし、本当に恐れさせたのは、6月です。Googleが$85Bを株で資本調達すると発表したときです。Oracleも資本調達をしました。噂ではMicrosoft、Metaが続くようです。

 なぜこれが重要なのでしょうか?歴史的に、これら企業は決して資本調達することがありませんでした。彼らは巨大なキャッシュを生み出し、その扱いに困っていたくらいです。突然、ハイパースケーラーズは資本増強の必要が無い状態から、巨大な増強が必要な状態に移行したのです。彼らは多額の資本が必要なビジネスになったのです。最終的に高い利益率を生むビジネスを作るのであれば、資本を集約するのが悪くありません。

 しかしながらいくつかの問題があるように見受けられます。モート(堀)が無く、ユーザーはトークン使用料値上がに喜んでいません。奇妙な問題も起きています。データセンターが不足していると言われているのに、Metaがデータセンター容量を売りに出すとアナウンスしました。モートについて言うと、ある日はAnthripicが最高だと言われ、次の日にはGeminiだと言われています。さらに翌日には別のAIになっています。数兆ドルのカネを堀の無いビジネスに投資すると、価格競争が起こります。そうなれば巨大な資本投資に対する高いレベルのリターンは望めません。利用者側は、中国製AIを試し始めているようです。それらがとても安いからです。もしかしたら、本格的な価格競争が始まるのかも知れません。価格の問題についてですが・・・、AIの料金はtokenで測られます。単語の個数だと考えても良いでしょう。今年に入るまで、AI企業はコストをカバーできない安さでサブスクリプションを売っていました。顧客獲得のために、大きな補助金を出していたのです。補助がついた価格付けによって、利用者側である企業はAI利用を本格化させました。いくつかの企業は、AI利用の量で、従業員のパフォーマンスを評価しました。AIを十分使っていない従業員は批判されるのです。このような財政的なアプローチや、補助のついた価格によって、AI利用企業のAI予算は数か月で底をつきました。顧客企業はAIビュッフェで何でも食べて良い状態から、AI利用を制限するようになりました。

 以上がAIに関する議論の現状です。AIに強気になれる説には「AI設備投資が引き続き増加する」があります。しかしながら、「AIが資本集約的なビジネスである」と「AIに堀は無い」という組み合わせは、ハイパースケーラーズへの投資を説得力の無いものにします。少なくとも、今のところは、です。投資家はハイパースケーラーズから半導体企業、半導体装置企業、AIに電力を供給する側に投資先を移しています。ハイパースケーラーズは彼らのAI支出が高いリターンをもたらし、AIにほ大きな堀があると証明しなければなりません。この物語の終わりはまだ先です。

 しかし、半導体株は心配を見せ始めました。Samsungが今週決算発表しました。利益が1,800%増加しました。しかし投資家はハイパースケーラーズの支出が減速し、半導体価格を痛めるのではないかと恐れ、株は-7%でした。ちなみにですが、半導体価格は引き続き上昇しています。しかし、投資家は心配し始めたのです。

 

Samsung株価については、利益確定売りかも知れず、「投資家が心配し始めた」というのは言い過ぎな気がしますが、全体的によくまとまった説明だと思いました。

 

 

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【Apollo トーストン・スロック】ハイパースケーラーズは売上は楽観的。達成できなければリセッション入りするかも。

塾長です。

昨日(米国7/9)は特に大きなニュースもなく、成長株に資金が再流入。最近はこれ(成長株と割安株の間で資金が行ったり来たり)が続いていますネ。

 S&P500、7,543(+0.81%)

 Nasdaq、26,206(+1.30%)

S&P 500 Heatmap 2026/7/9 - UnusualWhales.com

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、71.77

 10年債、4.5390

 ドル円、162.3520

 Bitcoin、63,017

 

 

経済指標:

 6月 中古住宅販売件数、409.0万件(予想420.0万件)

 同[前月比]、-2.4%(0.9%)

June home sales disappoint as prices reach an all-time high

・Sales of previously owned homes in June dropped 2.4% from May.

・Inventory at the end of June was 1.56 million units, down 0.6% from May but 1.3% higher than June 2025.

・One quarter of all sales were all-cash, down from 29% last year.

 

 

金融政策:

■ケビン・ウォーシュが5つの作業部会のメンバーを公表;

Kevin Warsh names members of his Federal Reserve task forces, including Marc Andreessen, Doug McMillon

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学:

■トランプとその仲間たち;

How Trump transformed NATO's extraordinary 48 hours

・For 48 hours, it felt like everything at NATO revolved around Trump, from markets and Ukraine to Iran and European security.

・One minute leaders were bracing for confrontation, the next they were talking about a “love-in” with Trump after a dramatic shift behind closed doors.

・The mood may have changed, but the biggest questions, on Iran, Ukraine and America’s role in NATO, are still hanging over the alliance.

U.S. to continue technical talks with Iran despite new strikes

・The U.S. will continue “technical talks” with Iran and remains committed to finding a solution to the conflict: U.S. official to MS Now.

・The ceasefire signed last month came under serious strain in recent days as the U.S. and Iranian forces renewed attacks this week.

・Iranian officials have accused the U.S. of violating the MOU, citing violation of “Iranian adjustments” in the Strait of Hormuz among others.

 

 

個別株:

■Metaが(ようやく)自社開発AIのマネタイズを開始。彼ら曰く、価格は”とても攻撃的で魅力的”らしいので、それすなわち、AIの価格競争激化デス;

Meta jumps into AI coding market to chase Anthropic and OpenAI

・Meta unveiled a major update to its Muse Spark artificial intelligence model and offered pricing details.

・AI chief Alexandr Wang characterized the pricing as “very aggressive and attractive” compared with similar offerings from labs like Anthropic and OpenAI.

・Meta’s effort to diversify its business now includes requiring developers to pay to access its new AI model.

+4.70%

 

■Oracleがジャンク債になったら面白そう;

オラクルをS&P格下げ、ジャンク級転落の瀬戸際-AI投資でリスク増大(TBS CROSS DIG with Bloomberg) - Yahoo!ニュース

+2.65%

 

 

アナリスト/ファンドマネージャコメント:

■今日は面白いニュースもなければ、面白いインタビューもありませんでした。

 仕方がないので、Apolloのエコノミスト トーストン・スロック;

www.youtube.com

ー次のゲストは、「AI投資の見返りが減速すれは、リセッション入りするかもしれない」と警告しています。Apollo Globalのチーフ・エコノミスト トーストン・スロックさんです。

 Ai投資の見返りが遅れるかも知れないと言っているのですね。そうならないかも知れません。あなたはどのようにこのリスクとリワードを評価するのですか?

・まず、Aiは我々の生活を大きく変えるものだという点を、合意したいと思います。革命的な技術であり、劇的な超劇を引き続き起こすでしょう。しかし、株式市場から見た場合、キーとなる問題は・・・、全ての株価は将来のキャッシュフローをDCF法で現在価値に換算したものです。将来のキャッシュフローがどのくらい増加するか?を予想するのが重要となります。すなわち、ハイパースケーラーズがAIデータセンター投資に対して、どのくらいの速さで売上を得られるのか?が争点となります。

 

ーマイケル・バリーはGPUの価値低下、原価償却を心配しています。Amazonは償却期間を延ばし、Metaは短くしました。これを正しく見積もるのは難しいですが、いつか現実が追い付きます。もしかしたらハイパースケーラーズの株価が振るわないのは、これが原因かも知れません。しかし、今年後半、これがもう少し透明性を持つのではないでしょうか?

・それに反論もあります。基本的に、計算能力に対する需要は無限だ、というものです。様々な場所で計算能力が必要です。消費者、家庭、企業において、です。その場合、ハイパースケーラーズはいくらの値段で計算能力を売れるでしょうか?そこからいくらの売上を得られるでしょうか?ゆえに、この議論が重要なので、特に、中国製AIが登場しています。token-maxxingも問題になっています。だからこの議論が重要なのです。、もしハイパースケーラーズの売上が予想よりも速く立てばどうなるでしょう?ハイパースケーラーズの株価は割安だ、という事になります。もし、AIの実装が遅くなれば、データセンターからの売上は遅くなります。なので、我々が議論すべきなのは、価格がどうなるのか?です。それは売上につながり、フリーキャッシュフローにつながります。現在、市場では、3、4年後、ハイパースケーラーズのフリーキャッシュフローが2倍になると予想されています。これは計算能力の需要がとても楽観的に予想されています。

 

ー需要が旺盛であれば、供給側はそれに反応すると言っているのだと思いますが、それで、価格はどうなるのでしょう?

・これはとても重要です。重要が無限であり、もし供給が遅ければ、価格はゼロに向かいません。計算能力を欲しがる側で競争が起きます。もしかしたら供給が遅くなり、価格は下がるどころか、上昇するかも知れません。

 

ー2日前、エネルギーショックは終わりました。しかし、rates shockは終わっていません。この議論の中で、金利の果たす役割は?

・長期金利は、長い目で見れば、石油価格と共に動きます。ホルムズ海峡閉鎖で石油価格が上がれば、金利は上がります。しかし、2週間前、とても重要な事が起きました。金利は高いレベルで推移しつつも、石油価格は大きく下がりました。なので、金利が高止まりするというリスクがあります。市場では焦点の移動がありました。ヘッドライン・インフレーション(=CPI、PCE)から、コレインフレーション(Core CPI、PCE Core)への移動です。だからケビン・ウォーシュは作業部会を作ったのです。彼らはヘッドラインインフレーションではなく、コア・インフレーションに対応する必要があります。あなたが言ったように、金利高止まりはリスクです。借入利息が増えるからです。それは短期に投資していても、長期に投資していもリスクです。

 

ーFEDは何をすると予想していますか?利下げでしょうか?

・現在市場では2回の利上げが予想されています。1回は今年9月、2回目は来年3月です。これは市場が「ヘッドラインは下がるかも知れないが、コアが心配だ」と強く主張しているのです。これは金利の関連する資産に影響があります。特にテックやソフトウェアは、長期のキャッシュフローを持っており、金利高止まりが長期間続けば、影響があります。

 

・・・。

 

結局彼は「この企業の売上が予想よりも少なければ、現在の株価は高すぎる」という辺り前の事しか言っていませんネ。

 

一応「予想されている売上は楽観的」と、ほんの少しだけ自説を述べていますが、それに対する説明は無し。

 

さすがエコノミスト。

 

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【マイク・グリーン】「企業利益増で株高は正当化できる」「社債スプレッドが広がっていないから安心」と考えるのは間違いだ。その理由は・・・

塾長です。

昨日(米国7/8)の株式市場では、対イラン戦争再開/原油高懸念に反応して全体的に株は売られましたが、なぜか半導体&半導体関連に資金が流入。誰も株式市場から退場したくないようデス。

 S&P500、7,482(-0.28%)

 Nasdaq、25,870(+0.02%)

S&P 500 Heatmap 2026/7/8 - UnusualWhales.com



 

債券・為替・コモ:

 原油、74.43

 10年債、4.5690

 ドル円、162.5430

 Bitcoin、62,211

 

 

経済指標:

 5月 卸売在庫[前月比]、0.1%(予想0.3%)

 5月 卸売売上高[前月比]、3.4%(0.9%)

 

 

金融政策:

■FOMC議事録にはほとんど情報が無かったという報道;

Fed minutes June 2026: officials split on rates

・Fed policymakers were split on the future of interest rates at their June meeting, with officials offering competing cases for hikes or cuts, according to minutes released Wednesday.

・The meeting summary provided few details of what new Chairman Kevin Warsh described as a “family fight” over policy direction.

・True to Warsh’s disdain for forward guidance, the meeting summary provided little information on where policymakers stand for the future, noting that decisions would be made based on “incoming information.”

 

 

財政政策:

 

 

 

地政学:

■トランプとその仲間たち;

U.S. military strikes Iran, Trump says not sure he wants deal

Trump challenges NATO unity at Turkey summit

Trump says he doesn't want anything to do with Spain: 'Cut off all trade'

“Spain is a terrible partner in NATO. They don’t participate. They don’t pay. I don’t want anything to do with Spain. Cut off all trade with Spain,” Trump said at a news conference in Ankara, Turkey.

Trump asks Supreme Court to rehear birthright citizenship

 

 

個別株:

■リーバイスなどが決算;

Levi Strauss (LEVI) Q2 2026 earnings

・Levi Strauss beat Wall Street’s second-quarter expectations on the top and bottom lines.

・The denim maker raised its guidance and its dividend.

時間外-5.13%

 

 

アナリスト/ファンドマネージャコメント:

■久しぶりにSimplify Asset Management マイク・グリーンがインタビューを受けていたので、ご紹介;

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ー今年は企業決算が市場にパワーを与えてきました。利益が増加し、利益予想が引上げられたため、株価は上昇していますが、PE倍率は年初よりも低くなっています。

・人々は利益が上昇している企業の数が少ない事を認識すべきです。それらは基本的に半導体、AI、ソフトウェア企業です。また、そこには循環的な投資が存在します。例えばGoogleはAnthropicのような会社に投資しています。Anthropicは今年後半にIPOが期待され、2次的な市場において価格が上昇しているわけですが、彼らの利益の急上昇が引き起こされています。直近四半期のGoogleの利益の半分はAnthropicの評価増によるものです。そこにマルチプルをかけるというのはまったくもって完全に馬鹿げています。しかし、それでも、人々はそうしているのです。

 その反対側において、私が”ジョージ・ソロスの反射性(reflexivity of George Soros)”と呼ぶものがそれらの企業決算の中で起きています。nVidiaが強い株価によって、顧客企業に貸付をする、もしくは貸付を約束するのです。貸付を受けた顧客企業は価格交渉をしません。それは人工的なnVidia半導体不足となります。それは複数の側面からチャレンジを受けています。特に、中国のLLMはnVidiaの最高級半導体を使わずに作られています。中国製LLMの利用、利用者は増加しています。特に低価格のAIを求める団体が使っています。

 なので、私は企業利益が株高を説明できると考えていません。彼らの利益を取り除いて考えれば、全体的な株のパフォーマンスと強い関連はありません。「企業利益が強いので株高だ」というのはデータに合わせるための言い訳になっています。

 あなたは私が2年前に番組出演し、パッシブ投資のインパクトについて説明したのを覚えているかも知れません。当時それは異端に聞こえたでしょう。しかし、それは今、広く議論されています。例えばSpaceXがNasdaq100に含まるので、パッシブ投資が株価にどのような影響を及ぼすのか?といったようにです。不幸にも、我々は議論の残りの部分が正しいと知ることになるでしょう。すなわち、残りの部分というのは、ファンダメンタルズが株価のパフォーマンスと有意義にリンクしていないという点です。

 

ーSpaceXについても話をお聞きしたいのですが、まず最近のテックの売り(sell-off)の意味について教えて下さい。何か投資の計算に変化があったと思いますか?あなたはクレジット・スプレッドについて言及しています。AI企業、ハイパースケーラーズが社債市場で資金調達しています。これは他のリスクに波及するかも知れません。

・それは2つの方法で影響します。まずあなたの指摘は重要です。正しくない価格付けがなされている重要な証拠があります。個別の株価は極端に高いボラタリティを示しています。それらは例外的なボラタリティを示しています。レバレッジ投資商品がそのボラタリティをさらに高めています。しかし、それはパラドックス的に、より広いインデックスであるS&P500の暗黙的に示されるボラタリティを下げる方向に働きます。なぜならそれらボラタリティの高い株は、単にパッシブ投資から影響を受けるだけでなく、外部の力によって動くからです。それが実現し、かつ、暗黙に示された関連性の度合いを大幅に引き下げるのです。

 クレジット・スプレッドに関しては・・・問題なのは、社債というのは通常、突然死(jump-to-default)に対する保証によって価格付けされます。要するに、資本構成を見て、「この会社は1兆ドルの価値のある会社だ。破綻することなどあり得ない」と判断されるのです。問題なのは、その会社が株価で評価されている点です。しかし、先ほど述べたように、それは正しくありません。社債の価格がその発行会社の市場価値によって支えられてしまっています。株価が下がれば、その会社が同じ条件で借換えようとしても、はほぼ不可能です。それは私が考える企業利益の方向性についての正しさを2倍にします。

 

ー利益が増えているので、社債発行が正当化されるとしましょう。そこには十分な流動性があります。しかし、もしFEDがバランスシート縮小を始め、流動性を取り除けばどうなるでしょう?決算に影響があるのではないでしょうか?今回の決算シーズンでなくても、その後の決算において。

・半導体株の値段が下がっているのは、主にレバレッジ型の投資商品に影響です。SOXXに3倍のレバレッジをかけたSOXLのようなものです。そのようなラバレッジ型投資商品の日々のリバランスによって作られ、破壊されるドルの量は大変大きなものです。人々の何が起きているのかを理解してもらうために説明しましょう。もしあなたが$100で3倍レバレッジのETFを買ったとしましょう。それは$300分の株を買った事と同じです。もし株価が10%上昇すれば、ETFは$130となります。300×10%です。そうなれば、次は$130に対して3倍のレバレッジをかけることになります。このようにしてレバレッジにかかる費用が増大していきます。場合によっては数ビリオンドルに達します。これはどちらの方向にも働きます。それが日々リバランスが行われるレバレッジ型ETFの機構です。それは投資家が新たな投資を始めなくても、内因性の資金フローを作り出すのです。最終的に、韓国のような国はレバレッジ型ETFをたくさん買っている事について、大きな心配を抱えることになるでしょう。

途中で少しだけ言及しましたが、今回は(いつも言っている)「パッシブ投資が株価を押し上げている。正当な値付けを阻害している」というお話ではなく、少し補足しつつまとめると・・・;

 

・企業利益の増加は主にAI関連会社によるものだ。

 しかし、例えばGoogleの場合、それはAnthropicの評価増によって作られてものだ。

 nVidiaの場合、顧客企業の資金提供し、顧客企業がnVidia半導体株を値引き交渉せずに買っている。それがnVidiaの利益を(不当に)増加させている。

 なので「企業利益が増えているから、株高は正当化される」というのは間違っている。

・彼らの中には社債で資金調達している者もいる。社債というのは、市場価値(=株価)によって評価されていて、株価が間違っていれば正しい値段がつかない。将来彼らの株価が下がれば、同じ条件で借り換えることは不可能となる。

 (なので、「社債のスプレッドが低いのは、市場が(AI企業に)不安を持っていない証拠」と考えるのは間違っている。)

・半導体や人気(or ミーム的な)個別株に対するレバレッジ型ETFの流行がそれら株価のボラタリティを高めている。レバレッジ型ETFというのは、ボラタリティが高まれば高まるほど、それ自身の借り入れが膨らむ仕組みを持っていて、持続的ではない。

 特に韓国のような国ではレバレッジ型ETFの人気が高く、最終的には問題化するだろう。

 

と言っているようです。

 

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