塾長です。
皆さん、ようやく、コロナで人口の2割、3割が死ぬことは無いと納得してきたようで、コロナ後の世界を予想しだした。
投資家としてマクロは是非押さえておきたいところ。
CNBCによるEurasia Group社長イアン・ブレマーのインタビュー:
・サプライチェーンは、”Just-In-Time”から”Just-In-Case”に移行する。
消費者に近い所で生産されるようになる。
中国は「世界の工場」の立場が弱まる。
サプライチェーンに不均衡が生まれる。増えた労働コストを吸収しなければいけなくなる。労働の効率化が求められる。
[サプライチェーンに]回復力をつけるというのは、それ自体高くつく。
米中関係が傷つく。
テクノロジー領域では既に始まっている。TwitterやFacebookは中国で商売していない。
すぐにでもHuaweiは米国で商売できなくなるだろう。
この動きが、製造業、サービスでも始まるだろう。
そして、コロナ危機で国有化された企業、救済された企業には、経済再開したら、その国で雇用すべきと条件付けられるだろう。
これら全てが、非グローバル化(de-globalization)への動きとなる。
・欧州地域の分裂は直近のリスクではない。
・パンデミックが唯一グローバルな事象。対応は全て国単位。まったく同期がとられていない。EU内でもそうだし、世界中でもそうだ。
米国と同盟国もそう。米国は、国内の事はしっかりやる。巨額の財政支出など。
しかし、国際的に、米国は何もしていない。
リーダーシップはどこにもない。サプライチェーンにおける多国間のコーディーネーションは見られない。
米国は医療用防護用品(PPE)の輸出を禁止。
同じことを70か国以上がやっている。
今がまさにサプライチェーンをコーディネートし、効率を最大化、適切な品物を適切な価格で必要な場所に届けなければいけない時だというのに、対応はまったく逆になっている。
・中国から去っていく国もあるだろう。逆に望む国もある。
米国の態度は強硬。
米国に同調するか、さもなくば制裁。
米国に同調するか、さもなくば機密情報(intelligence)を共有しない。
中国はニンジンを与えようとしている。その量は少なく、腐っているかも知れないがニンジンはニンジン。
医療人員を送る、医療用品を売る、なんらかの援助をする。
多くの国が日本や米国のように、企業に中国撤退を促せない。
むしろ、それらの国は北京にもっと近づく(aligned)ようになる。
[程度の]大きい順に言うと、東南アジア、サブ・サハラ・アフリカ、欧州で貧しい南欧と東欧、そして南米。
より分裂した世界、非グローバル化した世界になる。
日本に対する見方が一部間違っているネ。日本は、企業に中国撤退を促していない。どちらかというと、進出を後押ししている・・・。いや、無策と言った方がぴったりくる。
米国追従なのは、おっしゃる通り。
さて、ユーラシアグループは地政学的リスク分析を専門とするコンサル会社。
こんな物語を作る・語るのが仕事。盛っている。
ポジショントーク的なところはあるけれど、未来予想をする上で参考になるネ!