塾長の資産運用

アメリカ株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

元トイザらスCEO ジェリー・ストークに、7月小売売上高について聞いた!

塾長です。

昨日(米国8/14)の米国株式市場はヨコ。

 S&P500、3,372(-0.02%)

 Nasdaq、11,019(-0.21%)

【米国市況】株はS&P500種がほぼ変わらず-ドルは3日続落 - Bloomberg

 

10年債は0.70(-0.98%)。

ドル円は106.5で、ほんの少し円高。7月末に104円台に突入したのを除けば、106円のレンジという感じですかネ。

 

指標は、

 7月小売り売上高[前月比]、1.2%(予想1.9%)

 同(除く自動車)、1.9%(予想1.3%)

米小売売上高:7月は1.2%増に減速-コロナ再拡大で回復鈍化 - Bloomberg

 

こんな数字を単に見ても、面白くもなければ、意味が分からない。数字が大切なのではなく、数字が意味するところが重要。

Yahoo Finaceが元トイザらスCEO、元ハドソン・ベイ CEO、ジェリー・ストーク(Jerry Storch)にインタビューしていた:

www.youtube.com

<この数字をどう思うか?>

・私の考えでは、これはスローダウンではない。

 皆、前月との差を見るが、それに意味は無い。

 シーズン調整していようが、6月と7月を比べても仕方がない。

 小売り業が見るのは、前年同月比だ。

 今年の7月は、去年の7月に比べて、2.7%上昇している。

 それは非常にヘルシー。パンデミックの中、消費者は、コロナのなかった去年の7月より多くを出費した。コア小売り売上は5.8%上昇だ。もちろん[去年と比べて]違った場所で消費しているだろう。勝ち組、負け組がある。しかし、スローダウンだとは思っていない。

 みんな、6月は「患者数が増えている。(消費が)スローダウンするに違いない」と言っていた。7月は「店舗がクローズしている、失業保険上乗せがなくなった。スローダウンするに違いない」と言っていた。今のところ、それは起こっていない。

<とは言え、実際、雇用保険上乗せは無くなるわけで、どれくらいのダウンサイド・リスクがあるだろう?>

・いくつかの場所ではプレッシャーになるが、広く影響しない。

 そのうち上乗せが決まるまでのこと。いつになるかは分からないが。

 小売り全体を見てみよう。電子商取引は25%上昇。ホームデポ、Lowe'sなどは15%上昇。前年同月比で。考えてみてくれ、去年より15%伸びているのだ。食料品店は11%上昇。もちろん、それはレストランの19%減に対応したものだが。他の負け組は衣料品、デパート。それはパンデミック前かr起こっていた。加速しただけ。

 今の消費者は「まぁ、大丈夫」といった感じ。家計のバランスシートは改善している。パンデミック期間中に貯蓄が増えた。しばらくこのような調子が続くのではないか。一部の人が悲観しているようには、私は感じていない。

<モールはどうだろう。中規模モールは厳しい状況。もっと差別化されるという話がある。Amazonが一部のモールを買って配送拠点にするという話もある。>

・米国の小売り敷地面積は、欧州やカナダに比べて、2,3倍の広さ。大きすぎる。

 さらに、インターネット経由の買い物が広まった。それが、このスペース[過剰]の問題を加速させた。

 モールが負け組になるのは、そこにある衣料品店、デパートが大きく影響を受けているから。何も新しい問題ではない。

 問いは、「どれくらい速く進展するか」「いつなのか」である。

 ところで、”高級モールは中規模モールよりうまくやれる”のも、パンデミック以前からあった話だ。収入が多い人は、インターネットでの消費も多い。”高級モールはより経験重視になる”という見方は、私にとっては明らかなものではない。意味があるかもわからない。今日の世界を見てくれ。人々が外出し、店をみて回り、外食する。これがどれくらい続くか分からない。あなたにも分からないはずだ。

 アマゾンは米国に2億平方フィートの配送センターを持っている。2億平方フィートだ。さらに1億平方フィートを探している。そうなれば、どこであろうと手に入れようとする。敷地の利用方法がシフトする。モールから配送センターへ。明らかだ。無慈悲だ。以前からあった流れ。ペースが加速しただけ。

<ブランドは今でも意味があるが、アマゾンがあるので、店舗を持つ必要がなくなってきている。>

・少し戻って考えよう。あるブランドは非常に強い。垂直統合的なブランド。例えばNIKE、シャネル。彼らは自分でルールを設定できる。Amazonを使う事もできるし、使わない事もできる。モールに出店できる、自分で配送もできる。しないこともできる。人々は気にしない。製品が素晴らしいから。NIKEAmazonから撤退し、自社の小売りチャネル、E-Commerceに集中した。彼らにはそれができる。

 もしブランドがそれほど強くなければ、味方に付く側を選ぶ必要がある。冷戦期のロシア対米国のように。今では中国対米国か。Amazonにつくか、Walmartにつくかのどちらか。そうしなければ、誰もそのブランドを見つけてくれない。製品検索の半分はAmazonから始まる。それが現実。Amazonに製品が乗っていないとしたら、半分の購入予備軍を失うのだ。Walmartを選んだとしたら、オンラインでは1/10のサイズかも知れないが、それが唯一の代替。友達を選ぶのなら、早い方がいい。独自にやるのは、選択肢ではない。

<Simon Property GroupがBrooks Brothers買収。モール所有者がテナントを買う動きをどう思う?>

・Brooks BrothersやLucky Brandはとてつもなく安かったのだろう。David Simon(Simon Property CEO)は、在庫の価格で買う、と言っていた。凄く良い取引だっただろう。

 あるケースでは、彼のモールの立場で考えたかも知れない。Co-Tenancy Clause(モールの店舗が減ると、賃借人が家賃減額交渉できる)がある。今はどの小売り店舗も家賃交渉したがっている。前に言った通り、スペースが広すぎるのだ。皆、小売り店は、さてどこを閉店しようか、と考えている。問題は彼らがリースで場所を借りている事だ。契約を切れない。JC Penneyが無くなり、Co-Tenancy Clauseがあれば、彼ら閉店することができる。色々な事が少しずつ関連、影響している。

 それに、それらの会社(Brooks Brothersなど)は価値がある。かつては数ビリオンの株の価値があった。それが数ミリオンドルになっている。破産したのだから、債務は綺麗になっている。

 それら理由の両方だろう。

<破綻のピークは越えたか?まだ先か?>

・2つの波がある。今は第一波のただ中。まだ終わっていない。第一波でやられるのは、パンデミック前から苦しんでいた会社。アパレル、モール。個人消費はアパレルから電子製品や他に移行。リファイナンスできるストーリーを持っていなければ[破綻する]。Nordstromは「俺たちはNordstromだ」と言って、借り換えられた。今破綻しているのは、破綻しそうだった会社、ストーリーが作れなかった会社。例え5年、10年生き永らえられた会社だったとしても、それが1年に圧縮されたのだ。そもそもどうにもならなかった。JC Pennyがどういう形であれ生き延びられたと思わないだろ?

 そして第二波だ。驚くことになる。第二波で潰れる会社は、ある程度危機のための余裕を持っていたところ。それを使い切る。例えばMacy's。不動産があり、それで借金ができる。Starboardが「お前ら不動産で金を借りろ」と言った。Macy'sは「いやいや、俺たちは将来の柔軟性を持ちたい」と答えた。小売りは借金すると破綻する。借金が無ければ素晴らしいキャッシュフローマシーン。借金返済にまわさなくて良いので。結局Macy'sは借金した。事態は改善しなかった。余裕はなくなった。Nordstrom、Kohl's、GAPも同じ。

 いくつかはクリスマスを迎えられるだろう。しかし、あなたがどうするか知らんが、俺は混雑したデパートや衣料品店に行かないよ。衣料品ならオンラインで買う。衣料品の代わりに、Appleのイヤホンを買うかも。全く違う何か。このクリスマスは厳しい。デパートは前年同月比30%減だ。春になって、借金を返せないことが分かる。もしかしたら1年は生き延びるかも知れない。2年はどうか。間違いなく破綻の第二波が来る。

 今まで破綻した企業の中で、君たちが驚いた会社はあったか?ニーマン・マーカスは素晴らしい名前だった。LBOで2倍の借金があった。小売り業という業態が悪いのではなく、借金が多いのが悪い。

 今から1年後、2年後、びっくりするような名前が出てくる。長い期間に及ぶ。それは始まったばかりだ。

 小売りが悪いのではない。Target、WalmartCostcoなどは勝者。Dollar General、Home Depot、Lowe's、TJ Maxx。もちろんAmazonも。[JC Pennyなどの]会社が破綻したところで、消費者は消費を減らさない。それらの会社は、期限切れ(obsolete)だから潰れたのだ。

 

 

潰れた会社の元CEOだからネ。毎日の金策に苦労したのでしょう。真実味がある。動画を見る事をお勧めしますヨ。