塾長です。
昨日(米国12/14)の米株市場は、テックと小型株は上昇するも、全体的には下落。
S&P500、3,647(-0.44%)
Nasdaq、12,440(+0.50%)
Russell2000、1,913(+0.11%)
【米国市況】S&P500種は4日続落、米経済対策成立見通しに不安 - Bloomberg
コロナ悪化(患者が増え続ける、NYで屋内飲食が禁止される、などなど)する一方、経済刺激策がまとまらないので、re-opening株が大きく売られた格好。逆に、Netflix、Amazonなど巣籠銘柄は好調
そして、今週15、16日にFOMCがあるので、動きにくい。
債券、為替は、
10年債、0.8920
ドル円、104.0100
重要経済指標の発表はなし。
昨日のニュースのほとんどが、ワクチン配布・接種開始、経済刺激策、大統領選挙人投票。
ワクチンは順調に配布されている:
【新型コロナ】米国の死者数、30万人超える-ワクチン接種始まる - Bloomberg
経済刺激策はまとまらず。
大統領選は、市場クローズ後、バイデンが選挙人の過半を取った:
バイデン氏、大統領選の勝利確定-選挙人投票で過半数票獲得 - Bloomberg
トランプは、選挙人投票で負けたらWHを去る、と言っていたので、これで決まりかな。さすがに今さらサプライズはないでしょう。
二次的なニュースとしては、ロシアから米政府機関がサイバー攻撃を受けたとか、Googleのサービスが一時停止したとか(両者に関係なし)。
この程度のことがニュースで取り上げられるのは、経済界でそれだけ重要な動きがなかった証拠。
CNBCでは、こんなのまで取り上げていた。
メーガン・マークルが即席オート・ミルク・ラテの会社、Clevrに投資。
ニュースが無い日は、テスラに限る。
GLJ Research 創設者&CEO ゴードン・ジョンソンはテスラに超弱気派。その理由を聞いてみよう。4分25秒あたりから。
・テスラの適正株価は60~80ドル(注;現在約640ドル)。
・テスラは現在、収益の200倍で取引されている。一方、普通の自動車会社は6倍程度。テスラはテクノロジー企業と見られているが、そうではない。バッテリーの技術は持っていない。
S&P500への組入れは重要だ。約1.5か月前、S&P500への組入れが延期された。それ以来10億株の取引きがあった。それ以前、2Qの利益を報告した時、10億株の取引きがあった。S&P500組入れにより、インデックス投資家によって、約5億株が買われる。この時点で、大きなsell-offが起こるかも知れない。
テスラは2016年以来、(regulatory) credits revenueを除くと。4四半期しか黒字化していない。前期も黒字ではない。来期、このregulatory credits revenueが大きく減少し、2022年には無くなると予想している。なぜなら、他の自動車会社が自社のEVを売り始めたからだ。Teslaは赤字状態に戻ってしまうだろう。
中国での売上増を考えたとしても、Teslaは10月から11月にかけて、シェアを8%から12.5%に伸ばしただけ。今年以前で最も高かったときは25%だった。彼らは中国市場でシェアを失っている。
EUでのシェアも、Q4の33%から、10%強に落ちた。
成長が鈍化し、来年収益がマイナスに転じれば、巨大なsell-offが起こるだろう。
テスラ株は、機関投資家が41%を所有。その割合はほぼ最低水準。機関投資家が売りはじめ、個人がそれに続けば、急降下する。
気が狂ったように聞こえるかも知れないが、そんな事は以前もあった。Tilray、Sun Edison、Suntechなどだ。5から500になり、5に戻った株はある。2から300になり、ゼロになった株はある。テスラはそんな可能性がある株の筆頭だ。
regulatory credits revenueと言っているのは、排ガス排出権を他社に売った売上のこと。テスラは電気自動車しか作っていないので、排ガス排出権が余っている。
How Much Revenue Did Tesla Make From Regulatory Credits? | Cash Flow Based Dividends Stock Screener
ゴードンの説は特に新しくなくて、ジム・チェイノスなどの主張と同じ。
みなさん、安全運転を心がけましょう。