塾長です。
昨日(米国4/14)、米株市場は、クローズにかけてダラダラと下落。
S&P500、4,124(-0.41%)
Nasdaq、13,857(-0.99%)
Russell2000、2,247(+0.84%)
【米国市況】S&P500反落、国債利回り上昇-原油レンジ上抜け - Bloomberg
J&Jに続き、アストラゼネカ製ワクチン中止のニュースが原因?
デンマークがアストラ製ワクチンの投与中止、EU加盟国で初めて - Bloomberg
債券、為替、コモ:
10年債、1.6380
ドル円、108.9460
Bitcoin、63,005
Bitcoinに関連して・・・、昨日はCoinbaseが上場:
仮想通貨関連株が軒並み急落、北米市場-コインベースの株価下落で - Bloomberg
経済指標の発表はなし。
パウエルと、クラリダの発言があった。
FRB議長、利上げ検討はテーパリング後-物価と雇用の結果待つ - Bloomberg
クラリダFRB副議長、失業率が低下しただけでは利上げはしない - Bloomberg
誰も信じてくれないので、「利上げしないぞー」と叫んでいる。
利上げを信じない人達も、「絶対インフレになる(だから間違いなく利上げがある)」と確信しているのではなく、予想できなくて困っている:
悩む債券投資家、「いちかばちか」の予想-インフレ見通し極めて困難 - Bloomberg
現時点での、個人的判断は「物理的に希少性があるもの以外、インフレは起こらない」(人間(労働者)に希少性は無い)。
もしかしたら、電子的に希少性があるモノ(仮想通貨)についても、インフレが起きるかも知れない。今のところ、判断保留。
なので・・・、
・大多数の労働者に希少性はないので、(大幅な)賃金上昇は起きない。賃金上昇に起因するインフレは起こらない。
・人口高齢化も下押し圧力。程度は違えど、日本化する。
・石油も供給量は限られていると言えば限られているが、GHG排出削減・ESGの流行で、価格上昇しない。(特に米国ではインフレ要因となるガソリン価格は上昇しない)
・土地・株は供給が限られるので、価格上昇する。
・なので長期債利回りは2%程度では?
という感じ。
個別株:
東芝続報:
東芝買収案、英CVCが米ベインとの連合を検討-日経 - Bloomberg
CVCは東芝買収の条件(前提)に、車谷CEO続投を置いていたと一部でささやかれていたが、関係なかったみたい。
DellがVMwareをスピンオフするらしい。歴史を紐解くと、
・2004年、EMCがVMware買収。
・2016年、DellがEMCを買収。
ハード屋がソフト屋を買って、失敗した事例を積み上げてしまったネ:
デル、ヴイエムウェアをスピンオフへ-独立した2企業を創設 - Bloomberg
そもそも、VMwareはハードのメーカー、仕様を気にせず使える(というか、異なるハードを仮想化して、同一視できるようにする)のがメリットだったのに、ハードウェアメーカーの一つでしかないEMCが買ったのが間違いの始まり。
昨日のメインディッシュは銀行決算:
ゴールドマン、収入・利益とも過去最高-株式トレーディング好調 - Bloomberg
JPモルガンの1-3月、投資銀行収入は急増-融資は減少 - Bloomberg
ウェルズ・ファーゴ、1-3月は利益が予想上回る-経費低減には苦慮 - Bloomberg
どこも好決算だが、株価は反応せず。織込み済みらしい。
Bank of Americaが、2021年年末のS&P500目標を3,800から引き上げないって言っている。サビタ・サブラマニアンの解説:
ー今週、Bank of America SecuritiesはS&P500のEPS(一株当たり利益)を$185に引き上げたが、価格目標を$3,800のまま据え置いた。なぜか?
・Sell Side Indicatorは、BofAとして何十年も追っている。Wall Streetのストラテジストがポートフォリオの中で、株が占める割合だと思って欲しい。その推奨する割当を平均すると、あなたがカネをどう使うかの正反対の指標となる。良いニュースが溢れ、誰もが強気になり、株の上昇はいつまでも続くと思われているかも知れない。それが、売るのに良いタイミングなのだ。全ての良いニュースが織り込まれているのだから。今日の時点で、株の割り当てレベルは非常に高い。我々のモデルのおいて、sell signalが出るまで、1%しか残っていない。経済回復、企業利益向上、IT、など、良い環境に思える。株は上がるように思える。直近12か月で素晴らしいリターンがあった。市場は失望して下落する可能性の方が高い。それが一つの理由だ。
ーそうだとしたら、どうするの?
・いつも買うべきものはある。S&P500は多くの良いニュースを価格に織り込んでしまったが、一部には割安な株はある。循環株、資本に関わる株、インフラ投資関連など。工業、金融は直近1、2四半期は良い成績だったが、まだ上昇余地はある。今年は、去年と違う。経済再開、新政権、増税など。投資家は、まだ去年までと同じようなポートフォリオを持っている。成長株、テック株だ。割安株へのローテーションで、それらは売られる。私は、割安株、循環株、工業、金融、エネルギーに投資する。小型株もある。割安株へのローテーションが起きてから長い時間が経ったように思うかも知れないが、まだ1、2四半期のことだ。巨大な経済回復、割安株への回帰があるのだという文脈の中で考えるべきだ。そうすれば、多くの買うべき株が見つかる。
ついでに、インフレ見通しについても質問して欲しかった。
賃金が上昇し、モノ・サービスが買われ価格が上昇する、さらに賃金が上がる、というサイクルに入れるのであれば、割安株は買われると思いマス。
今は政府が個人のポケットにカネを無理やり突っ込んだので、一時的に消費は上向くでしょうが、賃金上昇につながるか(継続的に消費を拡大するか)は疑問。