塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【貧困ビジネス】DailyPay、Payday Loan、銀行。そしてLine。

塾長です。

2021年4月23日、コロナ感染拡大防止のため緊急事態宣言が発令されてしまいましたネ:

緊急事態、期間内に感染防止できれば経済影響は大きくない-菅首相 - Bloomberg

日々の暮らしがキツクなってしまっている人も多いのではないでしょうか。

そんななか、CNBCが給料の即時払いを支援する会社、DailyPayの創業者・CEO ジェイソン・リーをインタビューしていましたヨ。

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ー求人数が2年間で最大となり、企業は全国的に労働者不足に悩まされている。労働者を留めるための一つのツールがDailyPayである。労働者は給料支払い日を待つことなく、給料にアクセス可能。このサービスを利用した企業は、45%も長く留まる事が示された。この仕組みはどのように動くのか?

・DailyPayはNYに本拠を置く会社だ。大企業をはじめとした多くの業界の企業を対象にしている。ヘルスケア、小売り、レストランなど。我々の「on deman pay」によって、労働者はいつでも自分の給料にアクセス可能。給料日を待つ必要はない。自分の給料なので、返済は無い。ローンではない。給料をオンデマンドで提供しているのだ。

ー当然、落とし穴(catch)はあるわけで、あなたの資料によると、スーパーマーケットチェーンの上位10社がDailyPayを使っていて、overdraft(過剰引き出し)が無いことを謳っている。それは良くわかった。しかし、給料の引き出しには料金がかかる。即時引き出しに$2.99、翌日渡しだと$1.99。それを1年間支払ったら、相当な額になるだろう。これは究極的に、低所得者を助けるのか、傷つけるのか?

・それは素晴らしい質問だと思う。この新しいデジタル世界において、給料日というコンセプトは古くなっている。あなたが銀行に当座預金口座を持っていて、ATMから引き出すとき、少しばかり料金がかかるのと同じだ。我々の技術は、あなたの給料にリアルタイムにアクセスする事を可能にしている。銀行口座と同じようにアクセスできるようしている。少し複雑に聞こえるかも知れないが、DailyPayのユーザーはそれを納得して支払っている。

ーなぜDailyPayが必要なのか?銀行のシステム、(企業側の)給与支払いシステムが対応して、給料の即時払いを実現できないのはナゼか?

・それが我々のビジョンだ。我々が、そうなるように世界をデザインしている。給料はその場で支払われるべきだ。しかし、その実現は難しい。給与支払いのプロセスは複雑あ。我々は、雇用者が毎日給料支払い処理をしなくても、従業員が給料にアクセスできるようにしている。

 

 

米国にはPayday Loanというものがあって、給与の前借という名目で小口ローンを提供している消費者金融機関が存在する。

そこに金利を上乗せした金額の小切手を切っておくと、返済日(給料日)に引き落とされる仕組み。

給料の前借をしなくちゃいけない人達向けなので、金利は高い。

DailyPayは、その怪しげな(?)消費者金融機関を通さなくても良いよう、雇用者と従業員をつなぐ仕組みを提供していると言える。

DailyPayはこんな風に言っている

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dailypay employees benefit

[DailyPayを使うと]従業員は、平均して、毎年$1,205(≒13万円)もの超過引落料、遅延料、Payday Loanの金利を削減することができる。

 

ちなみに、超過引落料(overdraft fee)というのは、あなたの銀行コ口座から、口座残高以上の金額を引き落としてしまった時に取られる手数料(という名の罰金)。

「それって、銀行が口座残高を把握しているのだから、それ以上引き落とせないようにすれば良い・そうするのが当然では?」と思うでしょう。

まったくその通り。しかし、銀行はそんなことをしてくれなくて、超過したら手数料を取るのです。まぁ、銀行の言い分としては、銀行口座から引き落とせない=あなたのクレジットスコアが傷つくのを防いでいる、その手数料は頂きます、って感じ?

米国では、クレジットスコアが低いと、ローンが組めないだけでなく、家が借りられなくなったりするので、とても大切。

 

話が横道にどんどん逸れて行ってしまいましたが、こうやって中小企業(Payday Loan提供者)から、Fintechスタートアップ(DailyPay)、大企業(銀行)まで、貧困層・情弱を喰いモノにしているのです。(そして、投資家はその分け前をもらっている)

 

 

 

そう言えば(さらに横道に逸れますが)、日本では、Lineが独自の信用情報点数(クレジットスコア)を使った消費者向け小口ローン「Lineポケットマネー」を提供していて、それが流行っているらしいですネ。

個人向けローン「LINEポケットマネー」、貸付実行額が200億円突破:MONEYzine:資産運用とお金のこと、もっと身近に

Zホールディングス、株価521円(2021年4月23日時点)。

イイ感じに下がっている。買ってみようかな・・・。