塾長です。
昨日(米国6/14)の米株市場は、引けにかけて上昇&フィニッシュ。FOMCを待ちきれない人がいるみたい。
S&P500、4,255(+0.18%)
Nasdaq、14,174(+0.74%)
【米国市況】S&P500最高値、終盤に巻き返す-原油は上げ失う - Bloomberg
債券、為替、コモ:
10年債、1.5010
ドル円、110.0590
Bitcoin、40,164
ウォール街も知りたい、ビットコインは法定通貨採用でドルに代わるか - Bloomberg
誰かドル円とBitcoinの関係を調らべてくれないだろうか?
「円における、逃避先通貨としての価値がBitcoinに取って代わられ、そのぶん円安」みたいな関係は成り立たない?
経済指標の発表なし。
Bloombergが5月雇用統計から、黒人、ヒスパニック系の雇用の戻りが悪いと分析して、暗に金融緩和政策継続を示唆:
パウエル議長が注視する雇用指標、人種間などで回復ペースにばらつき - Bloomberg
金融政策はFOMC待ち。財政も特になし。
日本/企業統治
東芝、臨時株主総会で新たな取締役選任へ-25日の定時総会後に - Bloomberg
個別株でも、企業統治問題。
Lordstownは単にキャッシュが枯渇するだけでなく、CEOとCFOが嘘ついてました:
ローズタウン・モーターズ、CEOとCFOが辞任-不正確な発表判明 - Bloomberg
同社は14日の別の発表資料で、取締役会が調査したところ自動車の予約注文に関する発表の一部に不正確な内容が含まれていたことを明らかにした。
最後はLeuthold Group ジム・ポールソン:
ーあなたは既にテーパリングは始まっていると考えているそうですね?
・FFレートの次に重要な金融メカニズムは、M2マネーサプライだ。既に減速が始まって、3か月になる。2月末に、年率換算M2マネーサプライは27%でピークアウトした。4月末には18%となった。インフレを除いた実質では、それらは26%から13%になった計算だ。5月には実質M2増加率は一桁台に落ちるかも知れない。私が言いたいのは、FEDがマネーサプライを制御しており、それは我々個人の判断に影響を及ぼしているという点だ。そして、2月末から引締めが始まっている。
興味深いのは、金融市場を見て欲しい。テーパリングがあったときに起こるべきことが起こっている。3月以来、S&P500はほとんど上昇していない。Russell2000は3月の高値に届いていない。景気敏感株は最近下がり始め、3月中旬から下旬の価格。成長株は上昇していないし、テック株は下げた。債券市場を見てみると、債券利回り上昇は、民間での流動性の増加が止まったのと同時に、止まった。それ以降、上昇は止まったままだ。債券市場は、金融引締めが既に始まった、インフレ懸念は減った、と言っているのではないか。
ー多くの人は「インフレが制御不能になる、FEDが前もって動かない限り」と言っているが、あなたは市場がFEDの先を行っていると言いたいのですね?
・もし私がFEDだったら、金融引締めを考えているだろう。
大切なのは、我々はQuantitive Easingを大して知らないという事だ。QEの歴史なんてほとんど無いも同然。2014年に大きめのQuantitive Tightningがあったくらい。一方、M2マネーサプライには長い歴史があり、何十年もの間、確かな指標であり続けている。そのマネーサプライに引締めが起こっている。注意を払うべきだろう。マネーサプライが引き締められた2月というのは正しい時期でもある。ワクチン接種が始まり、経済拡大が始まり、経済再開が始まり、職が戻りはじめた。
そうすると、インフレに関して、我々が恐れている事(訳注:制御不能なインフレ)は起こらないかも知れない。今年後半、中庸な成長が起きるかも知れない。
【注意】彼が言っている「M2マネーサプライが引き締められている」というのは、「M2マネーサプライの増加率が減少している」のであって、「M2マネーサプライが減少している」ではない。実際のデータはこちらから(M2 Money Stock (M2SL) | FRED | St. Louis Fed)。
ジム・ポールソン、コントラリアン(contrarian)っぷりを発揮してます。
彼が言うように「過度なインフレは起こらない、適度な経済成長が起こる」と良いですネ。