塾長です。
昨日(米国9/9)の米株市場は、オープン後は調子良かったのに、昼頃から下げに転じて、その日の安値でフィニッシュ。
S&P500、4,493(-0.46%)
Nasdaq、15,248(-0.25%)
【米国市況】株が続落、経済成長巡り懸念強まる-国債利回り低下 - Bloomberg
最近は下がったらアゲを繰り返しているので、今回はどうなるでしょう?
債券、為替、コモ:
原油、67.91
10年債、1.2990
ドル円、109.787
Bitcoin、46,560
経済指標は失業保険のみ:
米新規失業保険申請は3.5万件減少、6月下旬以来の大幅減 - Bloomberg
金融政策:
米国はテーパリングに向けて地均し。
ボウマンFRB理事、経済順調なままなら年内にテーパリング開始も - Bloomberg
欧州は10月から債券買入を減少させるが、テーパリングと呼ばないで欲しいのだそうだ:
ECB、緊急購入のペース減速-テーパリングではないと総裁強調 - Bloomberg
ECBの債券購入、この先何年も続く可能性-PIMCO運用担当者 - Bloomberg
「日本銀行と同様に、政策の持続可能性を考慮することがますます重要になるかもしれない」
個別株:
iROBOTが新型ルンバを発表。849ドル。何がスゴイかというと、ペットの排泄物を避けるそうだ:
iRobot、ペットの落とし物を検知回避する Roomba j7+ 発表。ブルドーザー発動なら交換保証 - Engadget 日本版
CEO コリン・アングルのインタビュー:
要約すると・・・、
・掃除ロボットはどんどん進歩している。新型はヘッドフォンを巻き込んだり、ペットの排泄物をよけたりできる。
・ペットの排泄物を検出するため、5年以上を費やした。匂いやcapacity sensingといった様々な方法を試した。これは機械学習とカメラを使っている。多くの排泄物の写真を撮って、合成モデルを作ることができた。
・半導体不足は問題である。前回、業績見通しを引き下げた。来年まで続くだろう。
ペットは飼っていないので排泄物回避は不要ですが、ヘッドフォンや充電ケーブルを巻き込んで取るのに苦労した経験はあります。とは言え、そのために9万~10万円を出費するかというと・・・。最近は安い中国メーカーが出回っているし。
ということで、iRobot株価は+2%上昇。こちら年初からの値動き:
1月27日をピークに、緩やかな右肩下がり。PERは21倍で平均的。平均に何の意味があるか分かりませんが。
新製品(?)で株価が上がったのは、Peloton。新製品というより、新領域。アパレルを始めるらしい。いかがなものかと思う。
このニュースで株価が上がるのは、もっといかがなものかと思う。
Peloton、昨日一日の株価の動き。約10%上昇:
赤字企業なので、PERはありません。
最高値は今年1月13日、167.42。高値更新まではマダマダ。
Pelotonと言えば、Affirm(?)。AffirmはBuy Now Pay Later企業で、収入の多くがPeloton経由でした(そこが弱みだと言われていた)。昨日決算を発表し、変化があるとのこと。みずほダン・ドゥーラブの解説:
ーAffirmの決算には文句のつけようがない感じですね。いかがですか?
・決算結果は見事だった。平均注文価格が低下した。Affirmを強気で推すケースは、平均注文価格が下がり、Pelotonのような大型商品だけでなく、顧客が日々の小さな買い物で使うようになった時。その方向性が見えてきた。ポジティブだ。そして、今回の決算にはAmazon協業が含まれていない。Amazonの協業が結果として出てきたら凄い事になるだろう、というのが株価上昇の理由。
ーAmazono協業はどれくらいの価値があるでしょう?
・我々は2週間前に調査を行った。50%が「利用するだろう」、22%が「とても利用するだろう」と回答。補正したとしても、gross marchandise volume(GMV、流通取引総額)は20~30%上昇する。これはコンサバな見立てだ。そして、この数字はガイダンスには含まれていない。
ークレジットリスクがある。競合もいる。
・その通り。Amazon協業は排他的ではない。Paypalは昨日Paidyを買った。PaidyはAmazonで使える。この領域はまだ成長余地がある。短期的には、クレジットリスクはないだろう。重要な事が一つある。Affirmのもっているアルゴリズムだ。FICOスコアなどよりもずっと良い。それがAffirmのリスクを引き下げる。アルゴリズムがクレジットクライシス(注:景気後退局面でクレジットカードやAffirmのようなBuy now Pay laterサービス利用者の返済が滞る状態)は避けられる。
ーBuy Now Pay Laterは、どれくらいの市場か?
・これは巨大な領域だ。オーストラリアを見てくれ。オーストラリアはある意味Buy Now Pay Laterの始まった場所。そしてオーストラリアは米国に市場が似ている。言語だったり、文化だったり。オーストラリアでは二桁台の利用がある。Afterpay、Zippayなど。Afterpayが最大だが、他にも多くある。Credit volume(クレジットカード支払いの事だと思われる)を侵食し始めた。Credit volumeは下がっている。Credit volumeは数トリリオンドルある。成長機会は大きい。TAM(total addressable market)は非常に大きい。
こちらAffirm、昨日の株価:
見事です。