塾長です。
昨日(米国3/14)の米株市場は、週を跨いで続落。そろそろ反発するかと思ったら、ロシア・ウクライナ戦争に中国が巻き込まれる懸念が出てしまいまいた・・・。
S&P500、4,173(-0.74%)
Nasdaq、12,581(-2.04%)
【米国市況】株下落、ナスダック100弱気相場入り-振れ幅大きい展開 - Bloomberg
S&P500種はテクニカル分析で一段安の可能性を示す「デスクロス(死の十字架)」を形成した。大型ハイテク株で構成するナスダック100指数は、高値からの下げが20%を超え、2020年3月以来約2年ぶりの弱気相場入りとなった。
#Death Cross=デッド・クロス
年金基金や保険屋さんの買いに期待したい!
JPモルガン、株式相場は最大10%上昇と予想-機関投資家の再配分で - Bloomberg
原油、102.07
10年債、2.1400
ドル円、118.2700
Bitcoin、39600
WTI原油先物、バレル100ドルを下回る-月初来の変動は35ドル超に - Bloomberg
なし。
共和党寄りの民主党上院議員のマンチンさん、Build Back Better Planに続き、FRB副議長候補を葬るみたい。
民主党マンチン議員、ラスキン氏のFRB副議長指名への不支持を表明 - Bloomberg
背景:共和党は、ラスキンが”石油業界にカネを貸さないように圧力をかける恐れ”があるとしていた。
FRB副議長候補ラスキン氏、エネルギー産業を標的にしない考え示唆 - Bloomberg
最近、安全保障上の懸念、石油価格上昇により、「ESGは死んだ」という言説も出始めている。それは言い過ぎだと思うが、いつカネになるか分からない・実現性も疑わしい、ある意味ESGバブルは萎む方向に向かいそう。
なし。
ロシアは、とうとう西側企業の幹部を逮捕するのか?
【ウクライナ】ロシアとの協議中断、15日再開へ-米、中国に懸念表明 - Bloomberg
ロシア、西側の制裁に従う企業の違法化を検討
ロシア与党は米国や欧州などの制裁に従ってロシア国内での事業を停止することを犯罪とする法改正を提案した。与党「統一ロシア」幹部のトゥルチャク書記はウェブサイトに掲載した発表文で、法改正には西側の制裁に従う企業の最高幹部に刑事罰を科すことも含まれると説明。国営タス通信によると、上院はこの計画を支持する意向だと有力上院議員は述べたという。
ロシアが中国の武器供与を依頼→米国が中国に”懸念”。
米国、中国のロシア支援に懸念伝える-米中高官がローマで対面会談 - Bloomberg
中国が一歩、二歩、ロシア側に近づけば、中国への制裁措置が実現してしまうかも。
深圳ロックダウンー>Foxconの工場停止で、Apple株が下落。
アップル株下落、節目の水準下回る-フォックスコン、深圳で生産休止 - Bloomberg
オミクロン変異種の感染力の高さから、中国政府のゼロ・コロナ政策はうまく行かないと指摘する人は多い。そんなこと、彼らも分かっているはず。彼らが本気で工場を動かし、外貨を稼ぎたいなら、工場に人を閉じ込めてでもやるでしょう。でも、やらない。なぜか?ある種の反米(西側)政策だったら面白い。サプライチェーン攪乱→米国がインフレで大混乱、という線。
陰謀論としては面白いが、Apple株オーナーとしてはそうも言っていられない。昨日の株価は、-2.66%の150.62ドル。
但し、コロナパンデミック前のトレンドラインからは、まだ上に乖離している。
ということは・・・。
え~と、明るいニュースはどこかにあるかというと・・・。
ドイツがF-35を購入。
ドイツ、F35など戦闘機購入を計画 軍備増強の一環 写真7枚 国際ニュース:AFPBB News
株価は+1.23%、444.45ドルに上昇。
しかし、1か月チャートを見ると、ロシアがウクライナ侵攻し始めた2/24から駆け足で上昇、3/7にピークを付け、やや下り坂。
ムムム。
最後は、ずっと株に弱気で21年後半の上昇相場を取り逃したマイク・ウィルソン。
ー過去6か月、ウォールストリートのストラテジストで、彼ほど用心深かった者はいない。Morgan Stanley マイク・ウィルソンさんです。そろそろ楽天的になって来ましたか?
・そうですね、価格は見直されてきました。バリュエーションが最も大きな懸念であったわけですから、良い事です。そして2番目の心配事である、成長鈍化。ロシアのウクライナ侵攻で、よりトリッキーになりました。我々のS&P500年末ターゲットは4,400、弱気のケースで3,900ですが、ロシアの戦争によって今はその中間くらいにいると思う。
ーPER倍率はまだ下がると思うのですね。それは企業利益が減るからですか?
・そうです。その上、FEDが利上げをする。市場と言うものは、公正な値を付けない。かならず行き過ぎる(over shoot)。そのダイナミックのもとで、PERが16倍なのか、18倍なのか。そこまで明確に言い切ることはできないが。
ー債券が魅力的だと言っていますね。本当ですか?
・すこし言い過ぎですかね(笑)。債券も、株式同様に、価格が見直されている。株式が修正される時、債券はsafe havenであるのが普通。しかし、債券利回りは上昇し、スプレッドは広がっている。ここ数年で初めて債券に興味が出た。もし経済成長に心配をするのであれば、長期債を持つのは道理にかなっている。もし成長を心配しないのであれば、長期債を持つべきではない。
・マルコ・コロナビックは株は下がり過ぎ、リスクを取るべきだと言っている。スコット・マイナーはFEDが利上げを始めたら株が上昇すると言っている。
ー長期債利回りがピークを付けたかも、という点には同意できる。しかし、市場は成長を心配しており、PER倍率の万能薬(elixier)は得られないだろう。もしロシアが侵攻していなかったら、我々は同じポジションについて、底値の株を買っていたかも知れない。しかし、戦争が今年の見込みを構造的に変えてしまった。もし戦争がすぐに終息したとしても、全てが元に戻らない。インフレは続く。FEDは金融引締めを強めなければならない。そして成長のリスク。もっと悪くなる心配がある。
ーしかし不確定要素が取り除かれたら、我々の知っている世界に戻る。FEDがゲームを取り仕切る世界。
・そうだと思うが、成長の心配は残る。我々は今年の企業利益成長に懐疑的だ。リセッションにはならない。リセッションの話をしているのではない。マージンが減り、利益が減る可能性ある。それがしばらく続くだろう。今年いっぱい続くか分からないが、第二四半期までは続く。