塾長です。
昨日(米国5/17)の米株市場はアゲ。
S&P500、4,088(+2.02%)
Nasdaq、11,984(+2.76%)
【米国市況】株上昇、利回り曲線フラット化-ドルは129円台前半 - Bloomberg
原油、114.09
10年債、2.9680
ドル円、129.4270
Bitcoin、30,396
4月 小売売上高[前月比]、0.9%(予想0.9%)
4月 小売売上高・自動車除[〃]、0.6%(予想0.4%)
4月 鉱工業生産[前月比]、1.1%(0.5%)
5月 NHAB住宅市場指数、69(75)
米小売売上高、4月は前月比0.9%増加-個人消費の堅調示唆 - Bloomberg
自動車とガソリンスタンドを除く小売売上高は1%増だった。小売売上高はインフレ調整していない。
米NAHB住宅市場指数、20年4月以来の大幅低下-予想も下回る - Bloomberg
住宅市場指数の低下は5カ月連続。指数細目では、現況、購買見込み客足、販売見通しの指数がそろって大幅に悪化した。
Goldmanは「消費者は家の残価を担保に借り入れて(home equity)消費していると」と言っている;
米消費者は支出にレバレッジを活用-ゴールドマンのハッチウス氏 - Bloomberg
これは昨日のblogで紹介したBlackRockの見方と食い違う(Third PointがDisneyを売り、BlackRockは住宅を買っている。アパートREITを確認してみたが、まだ買えない。 - 塾長の資産運用 ~ 住宅残価ローンの借り入れレベルが低いと言っただけで、増減には言及していないが)。
パウエルさんがWSJ主催イベントでタカ派発言;
パウエル議長、「明確で納得できる」インフレ後退まで利上げ継続 - Bloomberg
「われわれが目にしなくてはならないのは、明確で納得できる形でのインフレ沈静化であり、それを確認するまで取り組みを続けていく」「それが広く理解されている『中立』水準を超えることを必要とするなら、われわれは一切ちゅうちょせずに実行する」
エバンスさんが一度に0.5%以上の利上げに言及。タカ派発言;
米利上げ前倒し支持、中立を幾分超える可能性に言及-シカゴ連銀総裁 - Bloomberg
「フェデラルファンド(FF)金利の中立レンジに向けた調整の前倒しを支持する」「必要な金融状況の引き締めを加速させるだけでなく、われわれのインフレ抑制へのコミットメントを示し、インフレ期待を抑えることを促す意味で前倒しは重要だ」
ここら辺、FRB内の人間関係的なものもあるのかな?パウエルさんの「0.75%利上げは積極的に検討しているものではない」という発言に対する反発、みたいな。
これで儲かる会社はどこでしょう?;
米財務長官、ウクライナ版「マーシャル・プラン」で多額支援呼び掛け - Bloomberg
普通に考えれば、インフラ系、すなわち発送電、建設機械、セメントや鉄鋼・・・でしょうか?
Bloombergによるウクライナ情勢まとめ;
【ウクライナ】米国、ロシアの債務履行阻止へ-インドに軍事支援用意 - Bloomberg
Walmartが決算ミス。通期見通し引下げのおまけつき;
ウォルマート、2─4月期25%減益・見通し下げ コスト増で | ロイター
燃料価格高騰や人件費拡大などコスト増が収益を圧迫したほか、高インフレを背景に、消費者が低利益率商品の購入にシフトしていることが響いた。
Amazonの小売り部門に続き、Walmartもダメか、と。Target(TGT)決算は本日(5/18)、Best Buy(BBY)は5/24。この辺がどういうガイダンスを出すかで米消費者の強弱が分かるかも(アナリストよりも信頼できる)。
Berkshire HathawayがCiti株を買っていた(バークシャーがシティ株取得、約3700億円相当-ウェルズFからは撤退 - Bloomberg)ということで、話題になっている。銀行アナリストのマイク・メイヨー(Mike Mayo)はこんなコメント;
ーCitiにBUY rating、目標株価70ドルにしていますね。今日の株価は50ドル。Berkshireが買ったのはゲームチェンジャーか?
・Citi CEO ジェーン・フレイザー(Jane Fraser)への明確なエンドースメントだ。戦略、文化を変え、永遠の繁栄をもたらす。近年で最大の変革をCitiにもたらす。しかし、注意すべき点もある。今後2年かは厳しいかも知れない。利益未達などということもあるだろう。Citiの改革は、長期的なgainを狙ったものだ。ウォーレン・バフェットはこの長期戦略に乗ったのだと思う。
ーとは言え、株価が40%も上がりますか?
・銀行株全体がリセッションを前提に取引されている。リセッションが起こらなければ、全ての銀行株が1/3~1/2上昇するだろう。我々はその可能性が2/3あると考えている。残りの1/3の可能性、リセッションとなれば、1/3下落する。そのように考えると、銀行株は1/4辺りの上昇余地がある。Citiはその中で最も安い。
しかし、これは典型的な取引スタイルではない。私のCitiに対する今後2年間のestimateは、コンセンサスを下回っている。3年後、さらにその先、もっと良くなるだろう。あなたがバフェットのように長期投資家であれば、買って良いだろう。しかし、歴史上最大の変革期にあるCitiにおいては、様々なノイズが飛び込んでくるだろう。
ーバフェットはかつてJPMを好んでいた。今はそうではない。それは何を意味するでしょう?金融株を買うときには、どう考えるべきか?JPMは最盛期を過ぎただろうか(JPM losts the fast ball)?
・まったく皮肉なことだ。ジェイミー・ダイモンがCitigroupを去り、JP Morganに移ったタイミングで株を買っていれば、50倍になっていた。そして今、バフェットはJPMを売って、Citiを買ったわけだ。反転と言って良い。今日JPMの株主総会(annual meeting of shareholders)、来週月曜日がannual invetor dayである。彼らがどう出るか見てみよう。短期の利益を犠牲にして、投資をしてきた。2年間で$10Bも使った。月曜日、多くの疑問がジェイミー・ダイモンと経営陣に投げかけられるだろう※。
ーそうであれば、誰が良いのか?モナハン(BoA)か、ソロモン(Goldman)か?
・前にも言ったように、BoAの株価がこれほど下がるとは信じられない。これがNo1推し。Citigroupは長期的視点で良い。JPMにノーラン・ライアン(Nolan Ryan、訳注:歳をとっても速球を投げ、活躍したピッチャー)のような活躍は期待できないよ。
※既に株主からダイモンと経営陣に不満が出ている。報酬に見合った働きをしていない、って;JPモルガン株主、ダイモンCEOの特別報酬に反対多数 | ロイター
マイク・メイヨーは明確に言い切っていないけれど、Citiの改革が結果を出すのは2年後なので、今買わなくても良いのでは?と言っている。
(1か月前にも言ったように)Citigroupの5年チャートを見ると、なかなか買う気になれない;
バフェットさんのような投資家は、直接企業経営者と話をしてから株を買うのだろうし、ある意味インサイダー取引のようなもの。マネできるはずがない(同じ情報を持ったとしても、同じように勝てるとも思いませんが)。
最後に小ネタを一つ。McDonald'sとWendy'sが消費者から実際のハンバーガーと広告が違うと、訴えられた;
Where's the beef? McDonald's, Wendy's are sued over burger sizes | Reuters
いまさら、という感じがしますが、訴えられて当然の違いがありますネ。裁判に負けたとして、McDonald's、Wendy'sだけでなく、外食チェーンがどのようた対応をするか興味あります。実物の見栄えを良くすることは出来ないと思うので、広告の方を修正するでしょう。さて、どの程度本物に近づけるのか?