塾長です。
昨日(米国6/29)の米株市場はヨコ。
S&P500、3,818(-0.07%)
Nasdaq、11,177(-0.03%)
【米国市況】ドル一時137円ちょうど、株は方向感欠く-利回り低下 - Bloomberg
原油、109.58
10年債、3.0930
ドル円、136.5490
Bitcoin、20,214
ドルが137円に迫る、年初来高値を更新-1998年以来の高水準 - Bloomberg
第一四半期 実質DP[前期比年率]、-1.6%(予想-1.4%)
第一四半期 個人消費[〃]、1.8%(3.1%)
第一四半期 PCEコアデフレータ[〃]、5.2%(5.1%)
米個人消費、1-3月確定値は大幅下方修正-米経済の減速浮き彫りに - Bloomberg
パウエルさんの発言。最近は何を言っても信用されないので・・・;
パウエル議長、リセッション回避に自信-困難さ増したと認識 (3) - Bloomberg
メスターさんが長期インフレ期待を重視すると発言;
メスター総裁、長期の予想インフレ率上昇に気を緩めてはならない - Bloomberg
メスター氏は長期の予想インフレ率が上昇しており、ガソリンや食料品の価格が高止まりしていることから、こうした上昇は続く可能性があると指摘。・・・「中央銀行はインフレ沈静化の行動を取るのに断固たる姿勢で意図的に臨む必要がある」と強調した。
それでは、その長期インフレ期待がどうなっているかというと・・・こちら、5年後のインフレ率を国債金利から算出したもの;
バイデン政権経済政策、増税部分の縮小を民主党が検討-関係者 - Bloomberg
経済対策案の規模が1兆ドル前後に決まった場合、上院は昨年下院を通過した1兆5000億ドル規模の税制・支出法案を大幅に削減することになり、上院議員が法案の最も異論が多い部分をより受け入れられやすい内容に変える余地が生じる。
なし。
FCC理事(共和党)がAppleとGoogleに対してアプリストアからTikTokを排除するよう要請;
TikTok is not just another video app.
— Brendan Carr (@BrendanCarrFCC) 2022年6月28日
That’s the sheep’s clothing.
It harvests swaths of sensitive data that new reports show are being accessed in Beijing.
I’ve called on @Apple & @Google to remove TikTok from their app stores for its pattern of surreptitious data practices. pic.twitter.com/Le01fBpNjn
要請を出した本人がCNBCに出演;
冒頭、こんな事を言っている。
多くの人はTikTokを単なる流行り動画を共有するアプリだと思っている。それは羊の皮だ。中身は洗練されたデータ収集ツールだ。中国共産党は大規模なデータ収集作戦を進めている。TikTokは「データは米国内にあるから大丈夫」と繰り返し言うのだが、我々の調査によると全ては中国からアクセス可能という事だ。これは国家安全保障に関する問題だ。GoogleやAppleは誰が何の目的でデータにアクセスするのか明示すべき。”サービス向上の目的”というのは誤りだ。
米国市場に上場している中国株は買えませんナ。
エンロン不正を暴いたショートセラー、ジム・チェイノスがデータセンターREITsをショートしているらしい。出元はFTだが有料なのでBusiness Insiderの記事を引用;
データセンター事業はキャピタルヘビーなので、米国ではREITになっていることが多い。Digital Realty、Equinixなどが有名。
チェイノスが言うには・・・
- これ(データセンターREITsに対するショート)は現在我々のBig Shortである。
- データセンターREITsの大手顧客は大手クラウド業者であるAmazon、Alphabet、Microsoftであり※、将来的には競争相手になる
- データセンターREITsは3%のリターンを期待されているが、金利が上がれば無理になる。
だそうです。
※の部分、「なんでデータセンターREITsの客にAmazon達がいるの?Amazonは自分のデータセンター持ってるでしょ?」と疑問に思うかも知れません。これは、例えば「Amazonが○○リージョンに新たなデータセンターを作った」と言ったとき、実際はデータセンターREITsの施設を借りて、その上にAWSを構築し、サービスを提供している事があるらしいのです。
さて、もちろんショートが成立するためには、世の中の多くが反対の事を考えているわけで、そちらの意見も紹介しておきましょう。GGV Capital ジェフ・リチャーズ;
短期的な値動きは分からない※。我々は長期投資家である。データセンターREITsをショートするのは危険だ。それは長期トレンドに逆らうことになる。ITシステムがどれほど複雑なアーキテクチャで作られているのか、分かっていないのかも。多くがAzure、AWS、プライベートを組合わせて動いている。障害発生に備えて多重化されている。単純にプライベートなデータセンターを無くして良いということにはならない。
※:株をショートする場合、コストがかかるので、3か月、6か月といった期間に値段が大幅に下がる事を期待している。
データセンター機器と言えば高価なHP、IBM、Cisco・・・だった時代、プライベートデータセンターなんてAWSやAzureに駆逐されるのでは?と思われていたが、今やSuperMicroなどが超格安サーバーを作ったりして価格競争力もついてきた。
また、MicrosoftやAmazonが自社資本で本世界中にデータセンターを作りたい(キャピタルを使い、敷地を買って・借りて、データセンターを建てて、空調など含めメンテナンスして・・・)と思うかどうか?現地のデーターセンター屋さんから借りた方が儲かる(資金を効率的に使える)、という計算も成り立つ。
チェイノスがデータセンターREITsを”Big Short”するほどの確信はどこから来るのだろう???
・・・
仮想通貨マイニング業者が借りているという話も聞いた事があります。仮想通貨価格が暴落していて、マイニングから撤退する業者もあるとか。
アルトコイン中心に仮想通貨が下落、ビットコインは一時2万ドル割れ - Bloomberg
グラフィックボードの値段も下がっている。例えば、RTX3080の値段を見ると・・・;
チェイノスは、ある特定の大手仮想通貨マイニング業者が破綻する情報を掴んでいて、そこが借りているデータセンターREITをショートしているのかもネ。
ちなみに、仮想通貨バブルが弾け、IT機器需要が緩むのは、デフレ要因。