塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ボスティック総裁】金融引締めタイミングを誤ったので、緩和タイミングも誤ります【株価下落】

塾長です。

昨日(米国7/8)の米株市場はヨコ。雇用統計が予想以上に良く、オープン直後に下げ、その後持ち直し。最近はダマシが多いので、来週月曜に大きく下げるかも。

 S&P500、3,899(-0.08%)

 Nasdaq、11,635(+0.12%)

【米国市況】株が週間で上昇、雇用統計で利上げ継続観測-136円台前半 - Bloomberg

2年債と10年債の利回りはこの日も逆転した状態が続き、逆イールドはこれで4日目となった。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、104.80

 10年債、3.1010

 ドル円、136.0800

 Bitcoin、21,765

 

 

経済指標:

 6月 非農業部門雇用者数[前月比]、37.2万人(26.4万人)

 6月 失業率、3.6%(3.6%)

 6月 平均時給[前月比]、0.3%(0.3%)

 同[前年同月比]、5.1%(5.0%)

 

米雇用者数、6月は予想上回る伸び-失業率は50年ぶり低水準付近 - Bloomberg

 

労働市場に関して、ジェレミー・シーゲル教授がコメント;

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  • 雇用統計は予想以上の数字が出たが、household survey(どの統計だろう???)では過去3か月の職は減少している。
  • 平均労働時間が減少傾向にある※。この減少幅は08年金融危機以来だ。
  • 雇用統計の見出しの数字は良く見えるが、中身は弱い。

※、平均労働時間は去年6月の34.8時間/週から34.5に減少した:

Table B-2. Average weekly hours and overtime of all employees on private nonfarm payrolls by industry sector, seasonally adjusted - 2022 Q02 Results

労働時間はわずかに減少したが、平均時給は上がっているので、名目上の絶対額は上がっている。う~ん、今回のコメントはコジツケ感が否めないカナ。

 

 

金融政策:

ウィリアムズさんの発言;
NY連銀総裁、50ないし75bpの利上げが議題に-7月のFOMC - Bloomberg

 

 

ボスティックさんがCNBCに出演;

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・今回の雇用統計は、経済が強いと再確認した。労働市場にはモーメンタムがある。人々は職を得て、収入を増やし続けている。

 しかし、経済は減速し始めた事も示している。それは我々が必要としているものである。インフレを抑えるためには、労働市場における需要と供給が合っている必要がある。それが起ころうとしているのだから、ポジティブなサインと言えよう。

労働市場のバランスが取れ始めたというサインはまだ弱い。私は、今後数か月(next several months)、広い分野に渡り、減速が続くという証拠が欲しい。

 正しい方向に向っているが、インフレ率を目標である2%に近づけるためには、まだまだやる事が多い、見なければならないデータは多い。

・私は7月の0.75%利上げを完全に支持する。[利上げの速度を緩めるためには]私はCPIが前月比で大きく減少し続けるのを見る必要がある。我々はデータを見て、その状況にあった金融政策を取る。前回FOMCでそのようにしたように。

 経済のモーメンタムから判断すると、次回0.75%利上げしても、大きく経済を損なうことはない。

「データを見てから判断する」という手法を採用して利上げタイミングを誤ったのに、まだその手法に固執している。

”上方向で1回失敗したから、下方向でも1回失敗しよう。それでチャラだ”と考えているのかしら?

CNBCはじめ、報道機関は金融当局者(や政治家)に直接質問できるという特権を持っているのだから、厳しい質問を投げて欲しいものデス。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

イーロン・マスクによるTwitter買収が破談に。Twitterには「マスクのセクハラ※を隠すためだったのね」なんてコメントが出ていて、笑った;
マスク氏、440億ドルのツイッター買収合意を打ち切り - Bloomberg

※:マスク氏、グループ会社幹部との間に昨年双子誕生=米経済サイト | ロイター

大手マスコミがこの件をセクハラだと報道していないのは、2重基準というか、何と言うか・・・。

 

 

TSMCが好決算;
TSMC、4-6月売上高は予想上回る-底堅い需要の新たな兆しか - Bloomberg

Appleの先行指標と見られている。Apple株の崩壊は株式全体を揺るがすので、なんとか頑張って欲しい。

 

 

久しぶりに強気派トム・リー

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 年後半、株は上がる。企業収益は下がる可能性があるが、株価にとってリスク選好度(risk appetite)の方が重要。それはインフレの軌跡に従う。

 5月CPIが出た6月10日は殺戮状態だった。それ以降、多くのデータは下降している。コモディティー価格、住宅価格、家賃など。(債券)市場もFEDの利上げを低く織り込んできている。

 スワップ市場から予想するインフレーションは、8月から来年3月まで2%を下回っている。今後6か月だけを見れば、インフレ率は2%を下回るかも知れないという事。ただ、これによってFEDがどう判断するかは分からない。

上のボスティックさんの発言が示すように、FEDは実際の経済減速が起きてからしばらくしないと利上げをやめないと決めているようなので、強気派トム・リーにとってさえ、さらに株は下がるってのが基本シナリオになります。

 

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