塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

テキサス州の反ESG政策、Appleに上値余地(妄想)、【マルコ・コラノビック】どう転んで良いようにエネルギー株を買っておけ

塾長です。

昨日(米国8/24)の米株市場は、S&P500が一昨日の下落を取り戻して、底の堅さを見せました。全セクターがプラス。

 S&P500、4,140(+0.29%)

 Nasdaq、12,431(+0.41%)

【米国市況】株小反発、FRB議長講演控え値動き限定-137円台前半 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、95.25

 10年債、3.1060

 ドル円、136.8880

 Bitcoin、21,525

 

 

経済指標:

 7月 耐久材受注[前月比]、0.0%(予想0.7%)

 7月 耐久財受注・コア[前月比]、0.3%(0.1%)

 7月 中古住宅販売成約指数[前月比]、-1.0%(-2.6%)

 同[前年同期比]、-22.5%(-21.4%)

 

 

FEDが高インフレは財政、金融政策の失敗だとのレポートを出してきた;
需要急増が米インフレの最大要因、供給制約で悪化-NY連銀調査 - Bloomberg

ニューヨーク連銀の分析によると、2019-21年にみられたインフレの約60%は需要サイドの要因で引き起こされ、残りは供給問題から生じた。

 :

財政・金融政策からの支援が全体的な需要拡大につながったほか、「消費がサービスから財に移ったことで、需要の構成も変化した」と同氏は分析。それが供給制約の影響を増幅したと論じた。

まったくその通りだと思うけれど、通常、自分や上司(FED、政権・政府)の誤りを認めるようなレポートは書かない。裏に何か意図が???(陰謀論につなげようとしたけれど、無理でした)

 

 

金融政策:

スティグリッツもたまにはマトモな事を言う!;
スティグリッツ氏、過度に急激な利上げはインフレを悪化させる可能性 - Bloomberg

米国などでは企業が顧客を失うことなく価格転嫁できる「市場支配力」の明確な兆候が見られる中、利上げはさらなるインフレにつながり得ることを標準的な経済モデルは示唆していると、スティグリッツ氏は説明。

  :

 「利上げがどのようにして、食品やエネルギーの増大につながるのだろうか。また半導体供給の問題を解決するのだろうか。それは一切ない」

 「問題の根源には行き当たらない。状況を悪化させるというのが現実のリスクだ」と続けた。

日銀が利上げしないのも当然ですネ。

 

 

財政政策:

学生ローンの徳政令。とうとう”やっちまった”という感じ;
米政府、1人当たり最大2万ドルの学生ローン減免へ-大統領発表 - Bloomberg

借金踏み倒した者勝ち、みたいな。

返済した人との差をどう埋めるつもりなのだろう?まず訴訟が起きるのでは?

共和党員との分断も深まる。

 

 

地政学

石油をめぐる綱引きがスゴイ。この綱引きは何本も綱があり、いくつもの方向からも引いている。しかも、引いていると思ったら、押している人もいたりして;
イラン、米国の返答を精査中-EUの核合意再建案 - Bloomberg

ロシア、アジア数カ国に石油長期供給契約を打診-大幅な割引価格で - Bloomberg

商品先物には手を出せません。

 

石油絡みでもう一つ。これは画期的。;
ブラックロックなど、テキサス州との事業禁止に-石油巡る姿勢で - Bloomberg

テキサス州のヘガー会計監査官(共和党)は・・・声明で、「ESG(環境、社会、企業統治)のムーブメントは不透明で屈折したシステムを生み出した。一部の金融機関はもはや株主や顧客の最大利益にかなう判断をせず、秘密に覆われた社会・政治的アジェンダの推進のために金融での影響力を活用している」と記した。

最初見出しを読んだとき、「テキサス州”での”事業禁止」だと勘違いしてビックリしましたが、「テキサス州との”」でした。

BlackRockにとって一番インパクトの大きそうなのは、年金基金との取引停止でしょうか。

アメリカなので、大学の基金も大きそうですネ。テキサスの大学と言えば、こんな報道もありました;

www.youtube.com

冒頭部分だけ訳すと・・・

 テキサス大学(University of Texas)はPermian Basinに2.1Mエーカーの土地を管理している。デラウェアロードアイランドを足したくらいの大きさである。元々は放牧のために貸し出されたものだったが、100年前に採掘業者が石油を掘り当てた。Permian Basinは北米最大の石油産出地域である。

 今年、石油価格が上昇したのにくわえ、University of Texas Systemの一部門であるUniversity Landsが多くの石油を産出している。その結果、(石油採掘事業の)売上が最大化、$2Bとなった。

University Lands(University Lands - Home)から最新(2021年度)の会計報告を見ると、「Net Revenue $1,023M」と書かれているので、現時点で2倍になったという事でしょうか?

ちなみに、日本で一番大きな大学である日本大学の収入合計が2657億円だそうです(中期計画・事業計画・事業報告書・財務状況)。

 

 

個別株:

nVidiaSalesforceが決算。どちらも先期(決算を〆た期間)は良いのだが、今期見通しが悪いみたい;

エヌビディア、8-10月で軟調な売上高見通し-PC低迷持続示唆 - Bloomberg

24日の発表文によると、8-10月期売上高は約59億ドル(約8100億円)の見通し。アナリスト予想平均は69億2000万ドルだった。調整後粗利益率は65%の見通し。

 

セールスフォースの売上高見通し、市場予想に届かず-顧客態度に変化 - Bloomberg

24日の発表資料によると、第3四半期の売上高は最大78億3000万ドル(約1兆700億円)を見込む。ブルームバーグ集計のアナリスト予想平均は80億5000万ドルだった。セールスフォースは通期の売上高見通しをやや引き下げ、最大310億ドルとした。従来は最大318億ドルを見込んでいた。

 

 

Apple M2 CPUが滅茶苦茶速いというお話。仮想化していても、生のIntelに勝つそうです;
Windows 11を実行したMacBook Airが3万円以上高いXPS 13 Plusを性能で上回ったという報告 - GIGAZINE

仮想化ソフト「Parallels Desktop 18 for Mac」を用いてWindows 11を実行したM2搭載MacBook Airが、ベンチマークテストでDellXPS 13 Plusを上回ったことが報告されました。

記事の元となったYoutubeビデオを見てみましたが、Parallelsの宣伝っぽいので、あまり鵜呑みにしない方が良さそう。

それでもM2が速いというのは各所で言われていること。もしM2がデータセンターでも使われるようになれば、Appleの業績を押し上げることができる(M2を製造しているTSMCも忘れずに~ポジショントーク)。

バフェットはこの辺の情報をAppleから得ていて、強気なのかも???(完全な妄想);

米バークシャーがベライゾン株売却、株式購入ペース鈍化-4~6月 - Bloomberg

バークシャーポートフォリオでアップルが引き続き最大の保有を維持した。4-6月期に390万株を買い増し、時価総額は1500億ドル強となった。

ちなみに、多くの人が忘れている(関係者は忘れたがっている)と思いますが、かつてApplePowerPCXeonを搭載した”Xserve”というラックマウント型サーバーを売っていて、2011年に撤退している。Xserver、懐かしい!;
AppleのXserveが受注終了 - 既存ユーザーや業界関係者はどう動く? | マイナビニュース

 

 

 

〆は昨日予告したJPMorgan マルコ・コラノビック(Marko Kolanovic)。Wall Streetで数少ない強気派を貫いている;

www.youtube.com

強気派は少数ではあるが、特に変な事は言っていなくて、意訳するとこんな感じ;

  • 既に株価は最悪期を織り込んだ。世界的なリセッションに陥らなければ、6月の底を割らない。世界的なリセッションが起きるとは考えていない。
  • 高インフレは徐々に改善し、FEDは市場を破壊するような利上げを行わない、というのが前提となる考え。
  • その時、買っておくべきは景気循環株、割安株。特にエネルギー株を勧める。予想以上にインフレが高まった時のヘッジにもなる。

 

こちら全訳;

ーあなたは最新のノートで「誰もが弱気だ。俺たちはその仲間ではない」と述べた。その理由を聞いてみたい。

・簡単に言うと、我々は世界的なリセッションが起こると思っていないからだ。米国の消費者はOKだ。中国は後れを取り戻すだろう。欧州はリセッション入りするだろう。しかし、グローバルリセッションには発展しない。

 株投資家は下から10%に入るような弱気である。状況は難しい。明るい未来が待っているなどとは言っていない。しかし、株価は既に悪い状況を織り込み、それを下回っている。

 我々はインフレが落ち着き、FEDが市場を完全に破壊する事は無いと考えている。自社株買いなどのシステマチックな買いもある。それらが市場をゆっくり押し上げるだろう(creep higher)。

 これが我々の見立てだ。

ーあなたのキーとなる前提はインフレに関わることですね。あなたのノートから引用すると「インフレはそれ自身で解消する。歪みは徐々になくなる。FED金利を引き上げ過ぎた。それが物価を引き下げる。そしてFEDハト派に転換するだろう。それはシクリカルな資産にポジティブである」。これは多くの人の考えと逆です。

・我々はFEDが急に利上げをやめるとは思っていない。金利を引き上げ続け、既に引締められた金融政策はさらに引締められるだろう。

 それでもFEDは市場に好意的な方向に傾く可能性がある。9月13日にCPIがでる。ガソリン価格は大きく下落する。いくつかの食料品、航空チケット、中古車価格もだ。そうすれば0.75%というような利上げは無いだろう。しかし、2つのデータポイントは上昇している(?)。FEDはそれを認識するだろう。再度言うが、我々はFEDが超ハト派になると言っているのではない。市場を壊したり、金融危機を引き起こすほどタカ派にならないと言っているだけだ。周辺領域において(on the margin)、(インフレは)改善する可能性がある。FEDが大きくハト派に転換するとは思っていない。

ーあなたが言うように、インフレが解消し、FEDハト派に転換したとして、なぜノートでlarge cap techを避けるように推奨しているのですか?

・我々は割安株を選好する。シクリカル、割安株だ。追い風が吹いている領域がある。そのうちの一つはエネルギー。最も確信を持っている(highest conviction)。それは高インフレに対するヘッジでもある。もしインフレが高まるとすれば、それは石油、LNGのせいだろう。

 (large cap techを勧めないのは)バリュエーションの問題でもある。いくつかの株は最も高いバリュエーション近辺で取引されている。一方、エネルギーのマルチプルは一桁台。バッファーを持っておきたい。ヘッジでもある。現在石油価格は(一時に比べて)下げているが、徐々に上昇すると考えている。我々はコモディティーにポジティブなのだ。そのためそういった(エネルギーなどの領域に厚い)ポートフォリオが良いと考えている。

 

 

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