塾長です。
昨日(米国8/25)の米株は絶好調。ジャクソンホール後のパウエル会見を控え、我慢しきれなくて買っちゃっているのかな?
S&P500、4,199(+1.41%)
Nasdaq、12,639(+1.67%)
【米国市況】株続伸し利回り低下、FRB議長講演控え-ドル136円半ば - Bloomberg
原油、92.99
10年債、3.0260
ドル円、136.5300
Bitcoin、21,557
米経済成長の主要指標、異なる方向示す-リセッション議論複雑に - Bloomberg
- 4-6月の実質GDPは前期比年率0.6%減-前四半期は0.9%減
- 4-6月の実質GDIは前期比年率1.4%増-前四半期は1.8%増
FED高官が全員ジャクソンホールに集まっている。ブラードさん、ジョージさん、ハーカーさん、ボスティックさんの発言;
「米利上げ継続を」、連銀総裁相次ぎ主張-ブラード氏前倒し支持 - Bloomberg
なし。
昨日はテキサス州におけるAnti-ESG政策についてお伝えしました※が、今日はカリフォルニア州でPro-ESGの政策。こちらもぶっ飛んでいる;
米カリフォルニア州、2035年にハイブリッド車も販売禁止: 日本経済新聞
Twitter上では「こんな事をしたら、原発〇基分の建設が必要」「送電網がもたない」的な意見が散見されましたが、どうなんでしょう?
ジム・クレイマーは「(カリフォルニアが)Teslaの州になる。F-150 Lightning次第ではあるが」なんて言っていた;
さあ、日本(車)どうする?
Dellが決算発表で弱気見通し。MicronやnVidiaも皆さん悪いので、まったく驚きませんが、株は下落;
米デル株下落、今後一層厳しい事業環境と幹部が示唆-一時8%安 - Bloomberg
でも、BerkshireはHP Inc株を保有している。バフェットさんは何を知っているのだろう?;
バフェットの最新保有株トップ30!集中投資5銘柄 | 石原順の米国株トレンド5銘柄 | マネクリ マネックス証券のお金と投資のオウンドメディア
HP Incの決算発表は8月30日。
一昨日Amazonとのパートナーシップを決めたPelotonが決算でやらかして株価が酷いことになっている;
Peloton to sell fitness equipment, apparel on Amazon
ペロトン、7-9月の売上高見通しが予想下回る-株価大幅安 - Bloomberg
こちら5日間株価チャート;
8/24のうちに売り抜けた人はおめでとうございます。
典型的な「往って来い」でした。
今日の〆は大富豪投資家ロン・バロン。Tesla投資家としても有名。長期に超強気。2部構成で、マクロ視点での株と、最近投資した株について。
今回も長いので、超訳するとこんな事を言っている;
- 経済に何らかの問題があると、政府が介入し、貨幣の価値を下げ、経済を成長させる。そして株は上がる。
- 投資すべきはインフレ率を超える成長株。TeslaとSpaceXはイイゾ!
う~ん、まったく上手くまとめられた気がしない。
ぜひビデオ全編を見るか、下の全訳を読んで頂きたい。
ここから全訳。まずはマクロから;
・6月まで株は大きく下落した。その時、ほぼ全ての人がネガティブな事を言っていた。高インフレ率、高金利、高原油価格。私は指摘したい。どんな時でも、全ての人がマクロを予測すると、外れる。グリーンスパンの時もそうだった。1996年、彼が”irrational exuberance(不合理な熱狂)”と言ってから4、5年で株は2倍になった。原油を扱う投資銀行は夏までに原油が150ドルになると言っていたが、90ドルだ。コモディティー全般、30~40%も(最高値から)落ちている。経済は減速し、在庫は最充填されている。インフレから抜け出すのは簡単だが、デフレから抜け出すのは不可能だ。
なので我々は経済や株式市場を予測しない。株価を見るだけだ。長期的に見て株価は魅力的である。私は「これが底(ボトム)だ」とは言えない。誰が分かるというのだろう。ボトムラインは、株価がとても魅力的だということ。6月以降、我々は株を買い続けている。
・私はビジネスを1970年に開始した。1982年にBaron Capitalを創った。その時、Dowは800で、人々はインフレに怒っていた。そのDowは今や32,000だ。
もっと遡って、WW Iの時代、1918年、スペイン風邪があった。スペイン風邪、中国風邪などと言って、我々は常に他者を悪者にするものだな。インフレがあり、戦争が終わった。そして株は「熱狂の20年代(roaring 20s)」に突入した。
1945年、WW IIが終わり、インフレが起こった。金利は高かった。1949から1955年までマーシャルプランがあった。株価は3倍になった。
1982年以降、ベトナム戦争後のことだ、高インフレに高金利だった。何が起きたかと言うと、Dowは800から32,000になった。
皆、短期しか見ていない。イーロン・マスクは「長期的に見る人(people how have longtermism)が成功する可能性が高い」と言った。そして楽観的な人だ。彼は、無限の時間軸(infinite time horizon)を持つ必要があるとも言っている。彼は火星に行けないかも知れないが、それに投資している。人が木を植えるのはその下で休むためではなく、将来誰かが楽しむためである。
常に、毎回、金融パニック、戦争、コロナ、経済不安・・・、何かカオスがあるたび、民主的な国家では政府が介入し、貨幣の価値を下げる。市民の面倒をみるためであるが、もちろん、再選するためでもある。市民の面倒をみるというのは、経済成長を速めるということであり、債務から抜け出すということである。これは計画されていなかったことではない。インフレは仕組まれたものだ。債務を圧縮するために。それは常に起こってきた。
それゆえ、我々は成長企業に投資する。成長企業はインフレへのヘッジだ。我々はコモディティ、Bitcoin、ゴールドなどには投資しない。我々は経済以上に成長する企業に投資する。経済は年率6、7%で成長するだろう。3,4%のインフレ率なら、実質3,4%の成長ということになる。
つぎにどんな株を買っているか、について;
・私の会社ではたくさんの売買をしている。私は彼らに「買い続けろ」と言っている。
私自身が最近大きく買ったのが2つ。SpaceXに$100M、Figs Incに$100Mだ。Figsについてはあまり聞いたことがないだろうね。ヘルスケアのLulu Lemonだ(は??)。
私は幅広く投資をしている。旅行業が良い。3年間人々は旅行ができなかったが、今は活況。Hyatt、Vail Resorts、Red Rock Resort。
Red Rockについて。ラスベガスではカジノを病院、学校、住宅街(community)の近くに建ててはいけなかった。その法律を書き換えて、Strip以外の地域でも建設できるようにした。Stripでカジノを建てると$3、4、5Bのカネがかかり、うまく行って10%のリターンだ。それが住宅街では、$750Mしかかからない。その住宅街にはカジノで働いている人が住んでおり、住宅街近くのカジノには(ギャンブルする以外にも)ハンバーガーやピザを食べに行ったり、映画を見たり、ビールを飲みに行く。そして利回りは20%となる。しかもRed Rockは排他的である。彼らしかそのような土地を持っていない。
Vailはデータを使った集客している。
Hyattは数週間前に訪ねてきた。マーク・ホプラメジアン(Mark Hoplamazian、Hyatt Hotels Corporation President & CEO)だ。俺はこの男が大好きだ。彼は、アナリストがHyattを過小評価していると文句を言っていた。Hyattが持つホテルの11倍でしか評価していない。彼はホテルを売って、管理業務(注:ホテル運営)を請け負い、fee型ビジネスに転換した。ホテルを17倍で売って現金を作り、請負ビジネスを取ったのに、11倍でしか評価されていない、と。ホテル運営の方のビジネスは自社株買いをしているのに半分の値段でしかない、と。彼はどうやって投資家に説明して良いか分からないと言っていた。
私はTeslaが大好きだ。Teslaに投資して8年になる。2014年からだ。(投資した資本は)20倍になった。$380Mを投資して$6、7Bになった。今後10年間で3~5倍になるだろう。とても興奮している。今後10年でTeslaは世界最大の企業となる。その10年後には、SpaceXが世界最大の会社になろうとチャレンジしにくるだろう。我々はSpaceXの1%を所有している。3~5年かけて$1B投資した。次の10年で8倍になるだろう。その次の10年で超巨大企業(monster company)になる。世界のInternetになる。
これらはロン・バロンのポジショントークなので、株を買う時はお気を付けて。