塾長です。
昨日(米国9/2)の米株市場は中途半端な雇用統計で上昇するも、市場参加者が3連休を控えポジションを手仕舞いし、下落。
S&P500、3,927(-1.07%)
Nasdaq、11,630(-1.31%)
【米国市況】株下落、雇用統計後の上げ失う-ドル140円台で伸び悩む - Bloomberg
原油、87.25
10年債、3.1930
ドル円、140.1520
Bitcoin、19,976
8月 非農業部門雇用者数[前月比]、31.5万人 (予想30.0万人)
8月 失業率、3.7%(3.5%)
8月 平均時給[前月比]、0.3%(0.4%)
同[前年比]、5.2%(5.2%)
7月 製造業新規受注[前月比]、-1.0%(0.3%)
7月 耐久財受注[前月比]、-0.1%(0.0%)
7月 耐久財受注・コア[前月比]、0.2%(0.3%)
8月の米雇用者数、予想上回る31万5000人増-労働参加率が上昇 - Bloomberg
で、発表文を読むと・・・
The change in total nonfarm payroll employment for June was revised down by 105,000, from +398,000 to +293,000, and the change for July was revised down by 2,000, from +528,000 to +526,000.
6月の非農業部門雇用者数は10万5千減り、+39万8千人から+29万3千人に下方修正。7月は2千人下方修正。
20万、30万という数の話をしている時に、10万という大幅修正。一番上の桁の数字が変わっちゃってるヨ。
雇用者数は振れ幅が大きいので、3か月平均で見るのが正しいと言われるが、それにしたって酷すぎやしませんか?
6月の数字が出た時、皆さん度肝を抜かれたのを覚えているだろうか?その時のBloomberg記事はこちら;米雇用者数、6月は予想上回る伸び-失業率は50年ぶり低水準付近 - Bloomberg)。
”酷い”ついでに言うと、(超強気派トム・リーが所属する)FundstratがJOLTS(Job Opening and Labor Turnover Survey)の求職数について疑問を呈していた;
“JOLTS ILLUSION: Is remote work creating same job posting in multiple cities? .. while JOLTS attempts to isolate this, by surveying companies (random sample), we wonder how well this is filtered.” @fundstrat pic.twitter.com/9VPQbfM0Ku
— Carl Quintanilla (@carlquintanilla) 2022年9月2日
《意訳》「在宅勤務によって1つの求職が複数の地域で出ているようだ。JOLTSは重複カウントしていないだろうか?」
注:JOLTS、雇用統計ともにU.S. Bureau of Labor Statistics(BLS)が出している。
以前(6月雇用統計が出た時だったような気がする)、マーク・ユスコ(Mark Yusuko)も同じような事を言っていた。その時はUber、Lyftが複数の群に同じ求職を出しているので、重複カウントされているのでは?という話だった(在宅勤務ではなく、ギグワーク)。
こんなのは資産運用会社やVCに言われる話ではなく、BLSが自ら説明すべき事。
メディア(Bloomberg、CNBC、さらにはABC、Fox Business・・・)もしっかりして欲しい。
「正しい統計を出せ、この野郎!」と言っているのではなく(正しい方が良いに決まっているが)、その統計がどの程度正しそうかも追及・言及して欲しい、というお願いデス。
で、このような統計を基にして(”data dependent”)中央銀行が金融政策を決めている、ってどうなのヨ?
米製造業受注は7月に前月比1%減、予想外のマイナス-前月下方修正 - Bloomberg
なし。
なし。
G7がロシア産原油上限設定で合意。しかし既に抜け穴付き(日本の消費者にとっては歓迎できる話);
G7、ロシア産石油に上限価格導入で合意-ロシアの収入制限狙う - Bloomberg
共同通信が財務省幹部の話として報じたところによると、極東サハリンの石油・天然ガス開発事業「サハリン2」から日本が調達する石油に関しては、例外措置として上限価格を設けないという。
その後、”メンテナンス”中のNord Stream 1に”問題”が見つかり、ロシアからのLNG供給停止;
ノルドストリームは稼働停止継続、新たな技術的問題で-ガスプロム - Bloomberg
BerkshireがBYD株売却を急いでいる。バフェットさんは我々の知らない何を知っているのだろう?中国株だから、マンガーさんか?;
バフェット氏のバークシャー、中国BYD株を追加売却-約80億円相当 - Bloomberg
Amazon物流倉庫縮小;
アマゾン、米施設40余りが閉鎖か計画取りやめに-配送業務の規模縮小 - Bloomberg
「小売過剰在庫→縮減」の流れの一環。デフレ要因。経済スローダウンの一部。
物流倉庫と言えば、最近、GLP投資法人(日本の物流REIT、所有中)の株価も右肩下がり。どうしたものか。