塾長です。
昨日(米国9/26)の米株市場は、プラス圏で始まったのに、ドボン。年初の株下落時に比べ、債券も反応しちゃってるので、市場の雰囲気はより悪く感じる。
S&P500、3,655(-1.03%)
Nasdaq、10,802(-0.60%)
【米国市況】S&P500は20年以来の安値、利回り急伸-144円台後半 - Bloomberg
原油、76.63
10年債、3.8780
ドル円、144.5710
Bitcoin、19,167
なし。
コリンズさん、メスターさんの発言。両者、次回会合での利上げを示唆。ハト派的発言をすると、すぐに株が上がってしまう(資産バブル)ので、口裏を合わせている感じ;
ボストン連銀総裁、さらなる政策引き締めが必要-失業増は不可避 - Bloomberg
「インフレを目標に回帰させるには、金融政策のさらなる引き締めが必要だ。最近の連邦公開市場委員会(FOMC)の予測でもそれは示唆されている」
「インフレが鈍化しているという明確かつ説得力ある兆候を目にすることが重要だ」
クリーブランド連銀総裁、一段の引き締め政策がより長期間必要に - Bloomberg
「比較的速いペースで引き締めを行ってきたが、現在のインフレ水準と見通しを考慮すると、政策金利の一層の引き上げが必要になると思う」と発言。金融政策は「引き締め的なスタンスにし、実質金利がプラスの領域に入り、しばらくそこにとどまる必要がある」
ポンドが大荒れ。年初からみると、円よりも下落しているらしい(対ドル)ですネ;
英中銀、必要なだけの金利変更をちゅうちょしない-緊急声明 - Bloomberg
FEDのみなさん、円(日本)には興味ないでしょうが、ポンド(英国)だったらどうでしょう?政治的介入もあり得るのでは?
バイデン政権、ポンド安受け国際金融市場の動向監視-ホワイトハウス - Bloomberg
英ポンド急落を受けて、バイデン米大統領と政権トップレベルの経済担当補佐官が23日に会合を開いたのに続き、ホワイトハウスは国際金融市場の監視を続けており、今後も動向の把握に努める方針だ。ジャンピエール大統領報道官が26日の定例記者会見で明らかにした。
イタリアで右派が勝利;
イタリア総選挙、右派連合が圧勝 初の女性首相誕生の公算 | ロイター
メローニ氏はFDIを保守主流派と位置付け、西側諸国の対ウクライナ政策を支持するとともに、財政政策では過度なリスクを取らないと公約している。
一応ポピュリズム的財政政策を取らないと言っているが、イタリアの現代史的には・・・。
歴史という意味では、常にローマ帝国と近現代イタリアの違いに驚くというか、困惑してしまう。それを言い始めたらギリシア、メソポタミア、インカ、エジプト・・・、キリが無いのだけど。
マカオの高官が本州からの旅行要件を緩和する意向を示し、カジノ株が上昇;
Macau Casino Stocks Soar As China Readies To Open Up Travel
Las Vegas Sandsは+11.81%の$4.19で着地。保有額が小さいので、ほとんど役に立っていない。
債券安(利回り上昇)+株安の市場環境では、Cash is Kingになってくる。で、そのCashをどこに置くかと言うと、ドルであればMMF;
相場の嵐から「生き残り」賭ける投資家、現金に5兆ドル積み上げ - Bloomberg
こうした(注:MMF)資産クラスはかつてはリターンがゼロに近かったが、現在では2%台後半、一部では3-4%、もしくはそれ以上の利回りを生んでいる。
今朝(日本時間9/27、8:46AM)の時点では・・・、
・楽天証券:GS 1.844%、日興 2.074%。
・SBI証券:BlackRock 2.2290%、日興 2.0750%、野村 1.9820%、GS 1.8440%。
3、4%どころか、2%台後半にもなっていないのですが???
そんなCash iis King派のダン・ナイルズ(Dan Niles)は何と言っているかというと;
- S&P500は究極的には3,000となる。途中でベアマーケット・ラリーはあるが。
- 我々のポートフォリオの50%はキャッシュだ。
- 今買える株は少ない。エネルギーを少し買った。不況になると人々はWalmartで買い物をする。2008年、S&Pが38%下落したにも関わらず、Walmart株は18%上昇した。人々は生きたいと思うので、ヘルスケア。
- アグレッシブになるなら、on-line sports betting。DraftKings、Penn National(Penn Entertainment)。これらは日々トレードする株。
- 来年中旬、株式市場は底を打つと予想。それまでは、ショートで儲けるつもり。
- ショートするのは、コロナで恩恵を受けたもの。PCやスマートフォン。
新規にショートしているのは、Enterprise SoftwareとInternet広告。
ビジネスが物理的に行われるようになるので、Enterprise Softwareも以前より少ないライセンスで済む(注:多分Zoomあたり念頭に言っている)。
Internet広告では、Disney、Netflixが広告付きストリームを始め、他社から広告を奪う。
素人には、ショートは難し過ぎるので、やめておきます。
個別株も今は手控え中。
今買うなら、ほぼコロナ前の水準に戻ったVYMなんかどうだろう?こちら5年チャート;
Yield 3.08%。
MMFが3%になるなら、わざわざVYMでリスクを取る必要は無いかな。
(で、いつMMFの金利は上がるのよ???まさか各社が売っているMMF、日米で別物ってことは無いよね???)
弱気派の代表格 マイク・ウィルソンは何と言っているかというと;
要約すると・・・、
- 経済のスローダウンにより、企業利益が減少、株安になる。
- 債券利回りが上昇しているのは驚き。PMIが下がり、失業率が上昇するようになれば、債券利回り上昇が止まり、ドルがピークを付ければ、株はボトムを形成する。まだその時ではない。
- 今回のリセッションが過去と違うかも知れない点は、企業がパンデミックによる人不足の経験から、レイオフを躊躇う可能性。その場合、企業のマージンは通常のリセッションよりも悪化する。
相変わらずの弱気でした。
強気派ジェレミー・シーゲル教授は、、、
ーFEDが金融を引き締めすぎる可能性と、インフレ抑制に失敗する可能性のどちらが高いか?
・前者である。彼らの言い方はタフすぎる。forward lookingなデータを見れば、やり過ぎなのが分かる。何度も言ってきたことだが、コモディティーも住宅も下がっている。ドルも、どれだけ引き締められているのかを示している。明日マネーサプライのデータが出る。リセッションのリスクは高い。
ーFEDは去年インフレが一時的とした判断の誤りに加え、ボルカーの前、例えばアーサー・バーンズ(Auther Burns)のような過ちをしないようにしている。
・まったくその通り。バーンズの時代を振り返ると、彼らはマネーを注入し続け、コモディティー価格は上昇し続けた。しかし、当時と今は違う。FEDは金融を引き締め、もっと引き締めると言っている。市場を極端に追い込んでいる。
1年前、彼らは「インフレは問題ではない」と言っていた。
今はJOLTSのデータを元に、労働市場がタイトであると言っている。興味深いことに、1年前の9月、今と同じように労働市場はタイトだった。しかしインフレに関しては何も言わなかった。今は同じくらい労働市場が非決まっていて、他のデータはインフレが収束しつつある事を示しているのに、インフレが問題だと言っている。1年前、全て(の価格)がブームだったのに、インフレは脅威ではないと言っていた。
正直に言おう。パウエル議長は過去2年間の金融政策の誤りに関して、アメリカ国民に対して謝罪すべきだ。
パウエルさんが謝るべき相手は米国民だけでなく、影響を受けている全世界の人々に対してですネ。
さて、残念ながらシーゲル教授がなんと言おうとFEDは利上げ継続を決めているようだし、謝られたところでカネにならないので、株安の流れは確定的。
決まった事なら仕方がない。受け入れて、買い場を待ちましょう。
ダン・ナイルズを信じるのであれば、来年中旬まで冬眠。
・・・、と言いつつ、ピボットを期待して、毎日相場を確認しちゃいます。
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