塾長です。
昨日(米国10/25)の米株市場は、FED利上げ幅縮小/停止期待と3Q業績期待が継続し、アゲアゲ。しかし時間外でAlphabet、Microsoftが期待外れの決算を出し、先物はマイナス基調。
S&P500、3,859(+1.63%)
Nasdaq、11,199(+2.25%)
【米国市況】株3日続伸、予想上回る決算好感-ドル下げ148円付近 - Bloomberg
原油、84.84
10年債、4.1080
ドル円、148.0120
Bitcoin、20,092
8月 ケースシラー住宅価格[前年比]、13.08%(予想14.0%)
10月 コンファレンスボード消費者信頼感指数、102.5(105.5)
10月 リッチモンド連銀製造業指数、-10.0(-4.0)
米住宅価格指数、8月は過去最大の減速-住宅ローン金利上昇で - Bloomberg
米消費者信頼感、予想に届かず3カ月ぶり低水準-インフレが重し - Bloomberg
労働市場は引き続き消費者マインドを支えているが、減速の兆候も見せている。仕事が「豊富にある」との回答比率は45.2%に低下し、21年4月以来の低水準。仕事が「見つけにくい」との回答比率は昨年9月以来の高さだったが、過去との比較では低水準にとどまった。
なし。
なし。
なし。
大手ではGE、GM、KO、MMM、RTX、UPSが午前中に決算発表。午後にはCMG、GOOG、MSFT、IXN、Vが発表。
有名どころは他に譲って、持ち分の大きいARCCに注目;
Ares Capital (ARCC) Matches Q3 Earnings Estimates
Ares Capital (ARCC) came out with quarterly earnings of $0.50 per share, in line with the Zacks Consensus Estimate. This compares to earnings of $0.47 per share a year ago. These figures are adjusted for non-recurring items.
上記のように利益は”期待通りであるが、ダメなんじゃない?と囁かれていた(↓)ので、結果的に株価は上昇(下げていた株価が若干戻った、という言い方の方が正しい);
Why is Q3 Earnings Beat Less Likely for Ares Capital (ARCC)? | Nasdaq
According to our quantitative model, the chances of Ares Capital beating the Zacks Consensus Estimate this time are low.
ARCC株価は+4.79%の$19.05。Forward Yield 9.65%。
YTD、5Yのチャートはそれぞれこんな感じ;
2022年初めは$21.23だったので、昨日の終値$19.05は-10%。
5年間では17%上昇。
ARCC買えなくなってしばらく(2年くらい?)経ちますが、再び買える日は来るのでしょうか?
After hoursで決算を出したMicrosoftですが、為替(ドル高)にやられちゃったみたい;
マイクロソフトの7-9月売上高、市場予想上回る-ドル高が伸び抑制 - Bloomberg
クラウドサービス事業「アジュール」の増収率は35%、為替相場変動の影響を除いたベースでは42%となり、市場予想と同水準だった。
今のドル高は続かないと考えているので、為替影響は除いて決算をみるようにしています。なので問題無し。
Alphabetは為替もそうですが、TikTokとの競争がどうなっているか?
グーグル親会社、7-9月利益と売上高が市場予想下回る-株下落 - Bloomberg
米グーグルの親会社アルファベットが25日発表した7-9月(第3四半期)決算では、売上高と利益が市場予想を下回った。同社の検索広告事業もデジタル広告市場減速の影響を免れないことを示した。株価は時間外取引で一時6%余り下落した。
為替、Toktokともに記事になっていませんでした。決算説明会で何か言っていると思うので、明日には分析記事が出るでしょう。
今日の〆はジェレミー・シーゲル教授;
ーFEDは利上げをやめるでしょうか?それとも、上げ続けて、来年、例えば9か月後に利下げを余儀なくされるでしょうか?
・私はFEDがすぐにpivotすると思う。11月は0.75%利上げするだろうが、彼らは利上げが物価抑制に大きく寄与したと気づくだろう。毎度言っている事だが、住宅市場は歪んでいる(distortion)。これから10分後にはケースシラー住宅指数が出る。私は下落を予想している。0.8%程度だ。Federal Housing Administrationが指数を発表する※。こちらも下落を予想している。2週間前、資本市場、株式市場はCore CPIを見てパニックになった。住居費に依るところが大きい。BLSの数字はラグがあると指摘した。実際は下がっているのに、CORE CPIには反映されていないという事が分かるだろう。
ー確認したいのだが、FEDは0.75%利上げして、12月さらに0.75%上げるだろうか?
・そうならないで欲しい。必要ないと思う。
市場が欲しているのは、FEDのステートメントの中に、(インフレに対する)進展(progress)があった、という言葉だ。市場が最も恐れているのは、FEDがこの高金利を2023年中ずっと継続されることだ。そうなれば、災害(disaster)となるだろう。
ーもし2月、3月、失業率が上昇したら、FEDは進路を変えるかも知れない。しかし、ラリー・サマーズはスタグネーションが来ると言っている。
・ラリーは尊敬しているが、同意できない。彼が言う程利上げの必要は無い。既にインフレに大きな進展があったからだ。統計には出ていないが、下落余地は大きい。私は今の経済からすると、2023年末時点FFレートが2%になっていたとしても驚かない。
金融引締めが始まってから6か月しか経っていない。3月から始めたのに「FEDの利上げは機能していない」と言っている。多くの事には時間がかかる。2020年から金融緩和が始まり、2021年にインフレが起こったのだ。
ーラリー・サマーズは確かに彼は高金利が必要と言っているだが、長期的に、恒久的な経済停滞(stagnation)が来ると言っている。あなたは長期的に株は上がると言っているが、それは経済成長があるのを前提にしていますよね?
・FEDにはstagnation、酷いリセッションから経済を救うチャンスがある。stagflationは高インフレと低成長の組合せのこと。今年のGDP成長率はとても低いのだから、経済は低成長である。インフレ率は下がってくる。ラリー・サマーズが恐れているようなstagflationは起きないだろう。
※:マイナーな指標なので注目されていませんが、8月 住宅価格指数も昨日発表され、-0.7%(予想-0.7%)でした。
ん?stagnationの話が途中からstagflationの話になっているゾ?
まぁ、シーゲル教授の言いたい事は分かるので良いか・・・。
こういうことですね?
・金融引締めの効果は既に出始めている。公式統計には時間差(ラグ)があるだけ。
・今の調子で経済が減速していけば、来年(2023年)FEDは利上げに転じるだろう。
・もし2023年を通じて高金利を続ければ、災害級の経済停滞(シリアスなリセッション)となるだろう。
誰の言葉か忘れましたが(株をやるときは)「”should(あるべき)”を忘れて、”will(になる)”を考えろ」らしいです。
シーゲル教授は「FEDは利上げをとめるべき」と言っていますが、それはあなたの主張でしかない。
投資家であれば「利上げをやめるか?(will stop)」を予想せよ、って事ですネ。
FEDの立場で考えると、”利上げ継続→リセッション”と”利上げ停止→経済再過熱→物価高→利上げ再開”の2択であれば前者を選びそう。残念ながら。
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