塾長です。
昨日(米国3/27)の米株は、First CitizenがSilicon Valley Bank買収を決めたことから金融セクターに安心感が広がり、S&Pは上昇、Nasdaqは下落。
S&P500、3,977(+0.16%)
Nasdaq、11,768(-0.47%)
【米国市況】S&P500は続伸、銀行懸念の緩和で金融株高い-円下落 - Bloomberg
原油、72.88
10年債、3.5280
ドル円、131.2910
Bitcoin、27,159
バイナンスと趙CEO、米商品先物取引委が提訴-規則違反の疑い - Bloomberg
CFTCはバイナンスが米国居住者の仮想通貨デリバティブ売買を容認していた疑いがあるとして、少なくとも2021年から調査を進めていた。CFTCは通常、米国居住者にプラットフォームでの取引を開放する場合には運営事業者に登録を義務づけている。
なし。
なし。
なし。
■ Alibaba創業者ジャック・マーが中国に戻った、とニュースになっている;
アリババ株上昇、ジャック・マー氏が中国本土に戻る - Bloomberg
「そんなツマラナイ話がニュースになるなんて!」と思う一方、一年間日本に滞在していたと言われているが「Visaはどうしたの?」と思わずにいられない。ビザラン?
■ 昨日、大手の決算は無し。Carnival(CCL)が注目と言えば、注目。予約はいっぱいだが、まだ赤字なのだそう。この株には興味ないが、旅行業の活況が続いている点は経済の先行きを予想する上で重要っぽい;
Carnival Guidance Sinks Shares
■ Lyftが共同業者2人を経営陣から退任させ、元Amazon幹部をCEOに任命;
Lyft to pick up new CEO amid deepening post-pandemic losses
そして株価は時間外で4%以上上昇。
経済の転換期(好景気→不況)なので、赤字拡大して成長を追ってきたテック企業の経営陣交代には良い時期。
コストカット発表→株価上昇ラッシュが来るかも知れません。
■ 昨日はジェフリー・ガンドラックとジェレミー・シーゲル教授という大物2人がCNBCに出ていたが、内容は以前のインタビューと同じだったので、割愛。残念。
一応今回のインタビュー動画へのリンクと、過去インタビュー解説記事へのリンクを貼っておきます;
■ Bloombergにはマイク・ウィルソンが出演。いつものように弱気論を語っていたのだが、アンカーのリサ・ホロウィッツに「あんたいつも株が下がるって言ってるけど、全然下がんないから、誰も信用しなくなってるよ!」と突っ込まれていた(下線太字部分);
ー多くの人があなたの予測を読んでいる。何週間もマルチプルが下がると言ってきた。しかし株式市場は崩れていない。
・今日も指摘したのだが、実際マルチプルは下がっている。金利上昇によるものだ。Risk Premium上昇によるものではない。市場は期待に届かない企業を再評価(revalue)、もしくは評価を下げ(devalue)始めている。それは始まっているのだ。ただ、時間がかかっているだけだ。
ーそれではrepricingについて話をしましょう。Metaの株価は今年に入って71%、Appleは20%以上あがった。これらは金利が上昇したら、下押し圧力にさらされるはずだったのでは?※1
・それら企業は昨年、バリュエーションが上がり過ぎ、罰を受けた(値下がりした)。それら企業、または、それら企業が属するセクターは既にリセッションに見舞われていると考えられる。レイオフ、コスト削減が行われている。問題なのは、彼らが十分コストカットし、成長を取り戻せるか?だ。そう考える人もいる。我々はそう思わない。我々は追加のコストカットが行われると考えている。無駄な投資があった。儲けすぎが事態を悪化させた。市場は実際の値(次の決算)が出る前に嗅ぎ付けるだろう※2。債券がrepriceされたので、株のrisk (premium)がかつてない程上昇している。
ーあなたは弱気派(bear)とレッテルが貼られている。弱気派とレッテルが貼られた人が何を言おうと、人々は「ああ、また弱気派が何か言っているよ」くらいにしか思わなくなる。あなたがconstructive{強気}になる領域はあるだろうか?既にrepriceが終わっていて、機会が見いだせるとしたら、どこでしょう?
・金融は大きくrepriceされた。問題を抱えていたからだ。金融は市場全体に先行する傾向がある。一部の消費者向けエリアは複数年に渡りrepriceされている。我々はそのリストを書き換えたところだ。一部のエリアは、私がローリング・ベア・マーケットと呼ぶ期間を通過した。数年前に我々が考え出した見方(view)であり、今は一般的に使われている。市場とはそういうものだ。個別株のレベルで見れば機会はある。しかし、Indexでみれば我々には魅力的でない。
※1;Lisaが言うように「高金利→テック株売り」は一般的に正しいが、現在Apple、Metaが買われているのは、大きなプラスのキャッシュフローを持つ企業だから(高金利でカネを借りる必要がない)だと言われている。
※2;ということで「今決算期には株が暴落する」と言っていたマイク・ウィルソンは、また予測を後ろ倒しせざるを得なくなりました、とさ。
「下がる、下がる」と言っていれば、いつか当たるので、彼には頑張って欲しい。
ちなみに、彼のように常に弱気論を語る人をperma-bear(永遠の弱気派、多分polar bearの発音にカケているのかな?)と呼ぶそうですヨ。
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