塾長です。
昨日(米国4/5)の米株は続落。円も高い。
S&P500、4,090(-0.25%)
Nasdaq、11,996(-1.07%)
【米国市況】リスク敬遠で株続落、景気後退懸念が再燃-一時130円台 - Bloomberg
原油、80.49
10年債、3.2870
ドル円、130.8510
Bitcoin、28,196
ドル・円は130円台後半、米景気後退懸念による米金利低下が重しに - Bloomberg
3月 ADP雇用統計[前月比]、14.5万人(予想21.5万人)
3月 サービス業PMI、52.6(53.8)
3月 コンポジットPMI、52.3(53.3)
3月 ISM非製造業景気指数、51.2(54.5)
米ADP民間雇用者数、伸びが市場予想下回る-賃金上昇も減速 - Bloomberg
業種別では娯楽・ホスピタリティーや貿易・運輸・公益、建設での雇用増加が目立った。製造業や金融、専門職・ビジネスサービスでは減少した。
地域別で減少したのは南部だけだったが、全米の一部中規模企業でも雇用が削減された。
米ISM非製造業総合景況指数、予想以上の低下-需要減速 - Bloomberg
新規受注の指数は10ポイント余り低下して52.2と、3カ月ぶり低水準に落ち込んだ。
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仕入れ価格指数は6ポイント余り低下して59.5。2020年7月以来の低水準となり
■ メスターがまたNYで遊んでいる。一昨日はthe Money Marketers of New York Universityで講演;
クリーブランド連銀総裁、政策金利5%超に上げる必要-物価抑制 - Bloomberg
メスター氏はニューヨーク大学マネー・マーケティアーズのイベントで講演し、インフレ率を2%に戻す安定軌道に乗せるには金融政策は今年、景気抑制的な領域にさらに踏み込まねばならず、フェデラルファンド(FF)金利は5%を上回り、実質FF金利は当面プラスの領域にとどまる必要があるとの見方を示した。
昨日はBloombergのスタジオでインタビュー;
クリーブランド連銀総裁、金利は「もう少し引き上げる必要がある」 - Bloomberg
なし。
■ 台湾 蔡相当が米下院議長マッカーシーと会談後、共同声明発表;
マイクの調子が悪いのか、何を言っているのか分かりませんでした。
■ 鴻海の1-3月決算;
iPhone受託生産の鴻海、1-3月は3.9%増収-景気懸念が需要に影響 - Bloomberg
鴻海は4-6月(第2四半期)の事業低迷を予想していることも明らかにした。
そのわりには、Appleが下げませんでした。AAPL、-1.13%、163.76ドル。
■ 昨日は大きなニュースが無かったので、こんな些細な出来事も報じられていた;
Chipotle sues Sweetgreen for trademark infringement over 'chipotle chicken' bowl | Reuters
Chipotle Mexican Grill Inc (CMG.N) sued fast-casual dining rival Sweetgreen Inc (SG.N) in California federal court Tuesday, claiming the salad chain's new "Chipotle Chicken Burrito Bowl" violates its trademark rights.
同業のSweetgreenが「Chipotle Chiken Burrito Bowl」という名前でサラダ(的な料理)を提供し始めたのが気にくわなかったらしい。chipotleは香辛料の名前なので、一般名称。しかし、紛らわしいと言えば、紛らわしい。
久しぶりにCMG株価をチェックしてみたところ、こんな感じ(5年チャート);
PER 52.57倍。
高くて買えません。
■ 最後はコマル・スリ-クマー(Komal Sri Kumar);
ーロレッタ・メスターのコメントをどう受け取りましたか?※1
・FED高官はお互い矛盾した発言を繰り返している。私は彼らが公に発言するのに反対だ。混乱を招いている。
彼女はもっと金利を上げたいようだが、それが出来るとは思わない。既に銀行危機の形で、一つの信用イベント(credit event)が起きた。今後2、3か月のあいだには、別のcredit eventがどこかで発生し、FEDは年末にかけて金利を引き下げるだろう。
彼女は5%より大きく金利を引き上げることはできない。
なぜか?2年債と10年債金利が低下している。2年債は1か月前約5%だったのが、今は4%以下となった。2-10年債金利差のピークは1か月前の-110bpts。今は-55bptsとなった。イールドカーブがスティープ化し、その後negativeでいるのは、リセッションからのリカバリーを期待している時だ。イールドカーブが示しているのは、2023年後半にリセッションが起こり、2024年中頃に回復。最後に、DXY Indexはここ数日で大きく下落した。数か月の範囲で見ても大きく下落している。これはドル保持者がFEDは大きく利上げできないと思っている証拠だ。
このように、FEDがいくらタカ派メッセージを出そうとも、金融引締めを続けられない理由がある。
ージェイミー・ダイモンのレター※2についてどう思いますか?彼は「金融危機は終わっていない。インフレは高いままで、金利はさらに高くなる」と言っている。金融危機が続けば、信用収縮が起こり、金利引上げの必要性は減少するのでは?論理的で無いように思う。
・あなたの考えに同意します。銀行危機はディスインフレ的である。もう一回credit eventが起きれば、それが何であろうとも、インフレ期待をさらに押し下げ、FEDは(危機に)対応しなければならなくなる。ダイモンに同意できる部分もある。それは銀行危機が終わっていないという点だ。多くの地方銀行は満期にミスマッチを抱えており(≒国債・MBSなどの債券に含み損を抱えている)、1、2行がそれを表に出せば、他地銀もそれに続くことになるだろう。
※1:このインタビューが取られたのは昨日の早朝なので、(昨日のBloombergインタビューではなく、一昨日の講演@Money Marketeersを指している。
※2:JPモルガンのダイモン氏、銀行危機は規制が一因-影響は今後何年も - Bloomberg
ということで、スリクマーは地銀から預金流出が続き、SVBのような形で破綻する銀行が出てくる、そうなれば信用不安が連鎖する、と言っている。
SVB破綻後、FEDはBank Term Funding Program(BTFP、銀行が債権を担保として差し出し、FEDがカネを貸す仕組み)を作ったので、もう大丈夫と思っている様子。
どこかで誰かが言っていたのだが(裏は取れていない)、BTFPの貸出金利は低く抑えられていて、銀行が借りたカネをそのままFEDに預ければ、金利差で儲かる仕組みなっているとか???
このあたり、FED(世界の中央銀行)は前回の金融危機から多くを学び、様々な手段(tools)を準備していたみたい。
そういう意味で、スリクマーの言うように物事は単純に進まないっぽい。
そして、これらtoolsがbackfireを起こさないかは、誰にも分かっておらず、問題先送り→危機を深めているだけの可能性もある。
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