塾長です。
昨日(米国4/28)は4月最終日。米株は2日連続で強く上昇。
S&P500、4,169(+0.83%)
やったー!という感じだが、月間で見ると、3/31 S&Pは4,109だったので、1.46%しか上昇していない。
なーんだ。
【米国市況】株続伸、銀行懸念を好決算が打ち消し-1ユーロ150円付近 - Bloomberg
原油、76.63
10年債、3.4520
ドル円、136.2400
Bitcoin、29,439
3月 個人所得[前月比]、0.3%(予想0.1%)
3月 個人支出[前月比]、0.0%(-0.2%)
3月 PCEデフレータ[前月比]、0.1%(0.1%)
同[前年同月比]、4.2%(4.1%)
3月 PCEコアデフレータ[前月比]、0.3%(0.2%)
同[前年同月比]、4.6%(4.5%)
4月 シカゴPMI、48.6(43.2)
4月 ミシガン大学消費者信頼感指数、63.5(63.5)
米PCEコア価格、根強いインフレ示唆-5月利上げの論拠強まる - Bloomberg
米消費者の長期インフレ期待、小幅に上昇-ミシガン大調査 - Bloomberg
米雇用コスト指数、1-3月に伸び加速-追加利上げの観測強まる - Bloomberg
FRB、金融機関監督の徹底的見直し呼び掛け-SVB破綻の検証 - Bloomberg
FDIC、ファースト・リパブリックを管理下に置く準備-ロイター - Bloomberg
金融政策変更、多角的レビュー期間でも必要なら実行-日銀総裁 - Bloomberg
日本銀行の植田和男総裁は、28日の金融政策決定会合で決定した1年から1年半程度の多角的レビューに関して、「その時々に必要な政策変更は期間中であっても毎回の金融政策決定会合で議論し、必要があれば実行していく」と語った。9日の就任後、初めて出席した決定会合後に記者会見した。
”多角的レビュー”とは何でしょう?
黒田時代に数々講じた緩和策に対して、「あの時こうしたのは、こういう結果を招きましたね。それらを総合すると、こういう事でした」という書き物を残す、ってこと?
だとしたら、レビュー中は金融政策を変えないと言っているのと同じ。
例えば、マイナス金利(or YCC、ETF・REIT購入・・・)の作用が何だったか分かっていない(結論付けていない)のに、そのマイナスを止められませんよネ?
おかげで円安。
ちなみに、主要国中央銀行のバランスシートと株価に正の関連性があると唱える人もいるので、この(↑)ニュースが米株価を持ちあげた可能性もある。
なし。
なし。
■ 昨日の決算はChevron、Exxon Mobile、他。
米シェブロン、第1四半期は予想上回る増益 精製部門が好調|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
純利益は5%増の65億7000万ドルで、1株当たり3.46ドルとなった。ザックス・インベストメント・リサーチがまとめた市場予想は、1株利益が前年比横ばいの3.38ドルだった。
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第1・四半期の設備投資は前年比55%増の30億ドルと急増した。主に米国内のプロジェクトへの投資が増えた。
株価は+0.98%、168.58ドル。
Forward Yield 3.62%。
エクソンモービルが決算受け上昇 新規油田からの原油生産の急増が寄与=米国株個別 - 2023年04月28日23:04|為替ニュース|みんかぶ
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):2.83ドル(予想:2.63ドル)
・売上高:865.6億ドル(予想:845.5億ドル)
・営業CF:163億ドル
・FCF:114億ドル(通期見通し)
・設備投資:230~250億ドル(予想:211.2億ドル)
株価は+1.29%、118.34ドル。
Forward Yield 3.12%。
CEO ダレン・ウッズがCNBCに出演;
ー去年に比べて石油・ガスの値段が下がりましたが、決算は良かった。マージンが増えた。
・我々はこの決算を誇りに思う。ExxonMobile従業員のおかげ。記録的な1Q決算だった。様々な構造改革のおかげ。$7Bのコストカットをした。設備投資によって生産を拡大する。去年1Qと今年1Qを比べると、300,000バレルの生産増加。過去10年間で最も大きな精油所拡大をした。ケミカル工場も作った。良いポートフォリオになっている。
ーChevron、Exxonともに欧州のwindwall taxや追加の税を指摘している。Exxonにとっては$200Mの追加コストになっている、と。欧州での事業に興味が薄くなっているか?仕方がないとあきらめている?
・それは重要な点だ。そもそも欧州は石油業界にとって難しい地域である。我々は国際石油企業の中ではめずらしく欧州で生産に投資し、拡大している。それだけ一生懸命働いて稼いでも、税金で採られていく。投資をする上で考えなくてはならない。
より大きな問題がある。世界中の石油・ガス供給が制限されている。去年は気候が穏やかだったり、中国[ゼロコロナ]のおかげで大丈夫だったが、需要が高まれば価格は上昇するだろう。欧州は、長期的な投資を抑制させたツケを払うことになる。
ーなぜ石油・ガスの価格は上昇していないのか?誰もが生産について指摘し、OPEC+は来週から減産するというのに、WTIは80ドルを切ったままで、超える兆しはない。
・一般的に、価格は在庫で測ることができる。需要が少なかった一方、生産は一定的だったので、在庫は増加してきた。それが価格を安定させた。良い事だ。業界はこの価格でやっていける。
チャレンジが来るのは、需要が増加したとき。夏はdriving seasonだ(注:米国では夏休みに車で出かけるので、ガソリン需要が高まる)。旅行には飛行機も使う。在庫は減っていくだろう。世界経済や、中国経済再開具合によるが、在庫はタイトになるだろう。短期的に生産を増加させるのは難しい。
ー米国経済が減速しても、中国や他地域の需要増があるので、石油価格は上がると言っていますか?
・需要次第だと言っている。CNBCに出演している多くのゲストが指摘しているように、[米国経済は]まだら模様。この業界には季節性がある。需要が少ない時期には、製油所のメンテナンスをする。メンテナンス明けには供給が増える。問題はそのあと。現在、ガソリン需要は健全な状態に見える。航空会社は良い見通しを出している。我々の生産能力を考えると、それらが影響を及ぼすだろう。
彼が言っている事と、石油業界のアナリストが言っている事が、非常に似通っているのは興味深い。
ロビー活動(≒合法的に賄賂を贈る仕組み)でも同じ事を言っているでしょう。
業界一枚岩。
全てがポジショントーク。
■ ジェレミー・シーゲル教授がCNBCに久々の登場;
ー先月、銀行危機が来て以来、人々はFEDが[銀行に資金供給して]金融引締めを巻き戻していると言っている。しかし、あなたはM2減少を指摘してきた。
・discount window borrowingで貸し出されが額の半分は戻ってきた。discount windows borrwoingとM2は違うもの。
先週最近のM2データが出て、ふたたび減少していた。年間での減少となり、85年ぶり。FEDにとっては心配事である。
来週FOMCで注目していることが2つある。あなたの友達でもあるオースティン・グールズビーが異議を唱える(dissent)かどうか。彼は金利を今のままにすると言っていた。しかし、FEDは0.25%利上げを決めるだろう。
もう一つは、それに付随する声明文(statement)だ。パウエル議長が「利上げをとめて、経済を査定する」と言うのか、「もっとやるべき事がある」と言うのか。そのトーンのバランスが、来週の市場の動きを決める上でとても重要だ。
ーグールズビーはとても合理的(reasonable)だが、彼が異議を唱えるかどうかは分からない。
・この1年半、誰も異議を唱えていない。歴史的に騒々しい(tumultuous)金融政策の期間において、意義が出ないというのは異例(remarkable)だと思う。誰もがパウエルの言う事に首を縦にふるばかり。私は独立性を目にしたい。一人が「俺は群衆には従わない」と言うだけで良い。
株番組としては仕方がないのかも知れないが、シーゲル教授に来週の株の値動き的な質問をするのはいかがなものかと思う。
それはさておき、シーゲル教授は言葉を選びつつ「FOMCメンバーは真面目に仕事してないのでは?」と疑問を呈している。
ごもっとも。
シーゲル教授なのでハト派の話をしているが、タカ派発言を繰り返すブラード、カシュカリだって「俺はもっと利上げすべきと考える」と異議を唱えても良いはず。
しかし、パウエル議長でさえ2,470万円/年しか貰っていないのだから、それ以下の人達が真面目に仕事すると考える方がオカシイ;
FRB議長給料2470万円。Chipotleネガティブサプライズ、ARCCポジティブサプライズ。 - 塾長の資産運用
そう言えば、最近(4月初旬)、加州サンノゼ(シリコンバレーの東端)で、警察組合幹部が麻薬密輸で捕まっていたのには驚いた;
San Jose police union executive fired for drug smuggling scandal | KRON4
公務員(や、それに近い人)が汚職に手を染めるというのは、とても後進国的。
Transparency Internationalが算出している腐敗指数がどうなっているかというと・・・;
2022 Corruption Perceptions Index - Explore United… - Transparency.org
米国は69点、24位(点が多いほど腐敗していない)。
G7内での順位はこんな感じ;
- ドイツ、79点、9位
- カナダ、74点、14位
- 日本、73点、18位
- 英国、73点、18位
- フランス、72点、21位
- 米国、69点、24位
- イタリア、56点、41位
色々思うことはありますが、土曜日なのでやめておきます。
よい週末を。
ーー
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