塾長です。
昨日(米国5/16)の米株はどちらの方向へのニュースもなく、下落。
S&P500、4,109(-0.64%)
Nasdaq、12,243(-0.18%)
【米国市況】ダウ平均1%安、米国債も下落-米債務交渉の行方を警戒 - Bloomberg
原油、70.58
10年債、3.5490
ドル円、136.3890
Bitcoin、27,072
4月 小売売上高[前月比]、0.4%(予想0.7%)
4月 小売売上高コア[前月比]、0.4%(0.3%)
4月 鉱工業生産指数[前月比]、0.5%(0.1%)
4月 設備稼働率、79.7%(79.6%)
米地区連銀総裁の見解に相違、6月会合で利上げ停止か継続か巡り - Bloomberg
米地区連銀のタカ派寄りの総裁のうち、クリーブランド連銀のメスター総裁が利上げ継続が必要になると示唆したのに対し、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やリッチモンド連銀のバーキン総裁らはこれまでの金融引き締めの効果を注視すべきだと強調した。
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ウィリアムズ総裁は16日、・・・セントトーマス島のバージンアイランド大学での講演で
また遊んでいる。
バイデン米大統領と下院議長、債務上限巡る合意を慎重ながらも楽観 - Bloomberg
なし。
■ Home Depotが決算;
米ホーム・デポが通期見通し下方修正、想定以上に需要軟化-株価下落 - Bloomberg
米ホームセンター大手のホーム・デポが16日発表した2-4月(第1四半期)決算では、売上高が市場予想以上に大きく落ち込んだ。同社は通期(2023年2月-24年1月)の見通しも下方修正。景気の不透明感で消費者がホームセンターでの支出を控えている兆候が示された。
ホーム・デポは通期の既存店売上高は最大5%減になると予想。需要が想定以上に軟化しているというのが理由。従来見通しは横ばいだった。
2-4月の既存店売上高は4.5減。アナリストの予想は1.4%減だった。
ようやくHome Depotも予想売上高を下げてきました。
コロナのバラマキが大きかったので、金融政策を引締め方向に転換してから1年以上の長い期間が必要でした。(この後、サービスへの需要減、労働者数減が見込まれる)
株価は-2.15%、282.33ドル。
全然下げてない・・・。
こちら5年チャート;
PER 16.93倍、Forward Yield 2.90%。
Appleよりは買いやすい(PER 29.16、Forward Yield 0.56%)。
■ Teslaが年次株主説明会を実施したそうです;
TECH Tesla 2023 shareholder meeting: Musk talks Cybertruck, economy, advertising
上の記事には書いていないが、マスクが廉価モデルの公開を示唆したのでしょうか?ジーン・マンスターとの会話で、そのような事を言っている;
ーTesla Model 2、最廉価モデルの公開が近いという話を聞いて、どう思いますか?
・1から10で言うと、9.5だ。この日が来るのは分かっていたが、いつかは分からなかった。これはTeslaの生産・販売台数が増えるという話である。現在は実質的にModel Y、Model 3の2車種しかない。今日TeslaはModel Yが非ピックアップトラック部門で最も売れている車だとした。それはピックアップトラックの方がModel Yより売れているということ。そのカテゴリーにははFord F-150がいる。そこにCyberTruckが投入される。大きく売れるかも知れないし、そうではないかも知れない。そして今回もModel 2。さらに、ヴァン型、Mercedece Sprinterのような車が投入されると予想している。Model Yより小さい市場だが、市場間のギャップを埋めることができる。Teslaは同業他社と違い、車種同士で食い合いをしない。モデル数が増えることで、長期的に楽観的である。経済悪化が予想されているが、Teslaが実際に車を出せば、投資家はTesla株にもっとポジティブになるだろう。
ー「何をしてでも成長する」と聞こえる。どの車種に対しても、利益率、マージンといった話が聞こえてこない。
・そうだ。これはEVの話ではない。Model 3、Yや新車種でもない。投資家にMaster Plan 3の話をさせた。新製品であるHVAC、FSD、さらなるソーラー関連製品について。彼のコメントは、将来の期待がより多くの価値を作る(≒株価が上がる)、というものだった。ロボットもそうだ。全ては成長だ。それぞれがより大きなaddressable market [size]を持っている。そのうち2つでも成功すれば、他社よりも優位な立場に立てる。道のりは厳しいが、彼らは大きな市場を狙い、リードしており、数四半期後にはもっとポジティブなモーメンタムに変化しているだろう。
ーしかし市場は利益率20%に固執している。それは間違いだろうか?
・市場は典型的に2,3年先を見ている。しかしTeslaに関しては1,2四半期だ。例えば利益率が15%になったら、Tesla株価は下がる。Deepwater(ジーン・マンスターが所属している会社)はTeslaを永続的に成長する企業だと見ている。マージンがいくらであろうと、Teslaが食い込もうとしている市場は大きく、それが出来れば最終的に利益率は戻ってくる。彼らはEVでそれが出来ると証明した。Energy Capture(ソーラー製品)でも。長い時間がかかるだろうが、Optimusロボットでも同じことができるだろ。
株主説明会は、なかなか充実していたようですね。
一応、その動画を貼っておきますか(未見);
ジーン・マンスターはTeslaは凄い会社なので、HVAC、ソーラー、ロボット市場に参入し、成功する。そうすれば株価が上がる、と言っている。
個人的には、この議論には問題を抱えていて、その中心となるのは市場規模。
ここにはHVAC(≒エアコン)の市場規模は1203億米ドルだと書いてある;
エアコン市場規模は2030年に1,981億米ドルに達し、年平均成長率(CAGR)6.9%で成長すると予測される | NEWSCAST
15兆円くらい?
それに対して、自動車は400兆円くらい?
400兆円の巨大市場を持つ自動車産業はズタズタ、コロナ禍で2020年は20%減 | 電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
家庭用エアコンが10万円、家庭用(自家用)車が400万円くらいだと考えると、これくらいの市場規模差は感覚的にも合っている。
(Teslaは(他社と違い)垂直統合型で車を作っているので、自社で車用HVACを作り、コスト削減するのは、方針に合っている。ここでは「TeslaがHVACという大市場に切り込めば、株価が大きく上がる」というジーン・マンスターの論説を検証しようとしているだけ)
産業用ロボット市場規模はもっと小さくて、42,345.3百万米ドル;
産業用ロボット市場は2030年まで年平均成長率11.8%で成長する見込み|Report Oceanのプレスリリース
5兆円くらい?
データが手元にないのだが、その需要先の多くが自動車産業だったはず。
もちろん、コンビニ、スーパーマーケットで働く人をロボットで置換えれば、さらにChatGPTを使ってホワイトカラー労働者も置き換えれば、と考えて行けば、この数字はいくらでも大きくなる。
株価(≒企業の時価総額)という観点から見ても、
・HVACの代表企業ダイキンは7.82兆円。
・産業用ロボットの代表企業ファナックは4.55兆円。
Teslaは$527B(≒68兆円)、トヨタ自動車31兆円。
Teslaとトヨタ自動車の時価総額の差には、ダイキンとファナックの時価総額くらいは入っている(織込み済み)と考えても良いのでは?
自動車というものは工業製品の中でも特別に大きいという事を覚えておくと良いと思います。Tesla株だろうが、何だろうが、詐欺にあわないように。
それを分かった上で、「それでも騙される”投資家”がTesla株を買うだろう。株はモーメンタムのゲームだ。だから俺は・・・」と考えるのはOK。
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