塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【Marriott CEO】国内一部屋当たり売上は+1.5%だが、海外+11%。人手不足解消。賃金増はインフレ並み。

塾長です。

昨日(米国6/3)はなぜか10年債利回りが急低下。Bloombergは下向きISMのせいにしているが、製造業PMIは上向き。株も上向き。

 S&P500、5,283(+0.11%)

 Nasdaq、16,828(+0.56%)

【米国市況】国債上昇、経済統計が利下げ観測支援-ドル一時155円台 - Bloomberg

3日の米金融市場では米国債が上昇。弱い製造業統計を受けて米利下げの余地が広がったとの見方が強まった。米供給管理協会(ISM)の統計によると、米国の製造業活動は5月に縮小ペースが加速した。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、74.07

 10年債、4.4020

 ドル円、156.1320

 Bitcoin、68,896

 

 

経済指標:

 5月 製造業PMI、51.3(予想50.9)

 5月 ISM製造業景気指数、48.7(49.7)

米ISM製造業指数、縮小ペースが加速-新規受注や生産が悪化 - Bloomberg

  指数の内訳では、新規受注が3.7ポイント低下の45.4と、2022年6月以来の大幅な落ち込みとなった。1年ぶりの水準に沈んでおり、経済全般の需要が弱まっていることを示唆した。また生産は50.2に低下した。

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  また雇用も持ち直した。雇用指数は22年8月以来の水準となる51.1に上昇。製造業の人手が確保しやすくなっていることを示唆した。

 

 

金融政策:

次回FOMCは6月11、12日なので、ブラックアウト期間。

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

■〆はMarriott CEO トニー・カプアノ(もしくはカプアーノ);

www.youtube.com

アメリカ人が今夏旅行に行くとき、価格が問題になる。30以上のブランドを運営するMarriott CEO以上に質問をする適切な人はいない。今はあなたにとって良い環境ですか?インフレをオフセットできていますか?

・我々にとってインフレは両刃の剣だ。ホテル料金はインフレに貢献する。コロナからの回復期、我々の価格決定力は異例なものだった(remarkable)。その一方で、顧客はインフレから圧力を感じ、支出に慎重になった。

 

ー認めるのは嫌だが、私はluxuaryなブランドが好きだ。二極化しているとか、良くなっているとか言えますか?

・良くなっているとは言わないが、我々の中で最も強いセグメントの一つである。我々はfoot printの上でも(既設ホテル数)、pipelineの中においても(建設中・建設計画中のホテル数)、最大のluxuaryホテルを持っている。既設が500で、建設計画中が250だ。回復期において、luxuaryな旅行の回復力は真に明るい場所であった。

 

ーあなたはSt. Regisも所有していましたね?

・St. Regisもあるし、LVMHと共同してブルガリのブランドで東京で最高のホテルをオープンした。

 

ーLuxuaryにとってビジネス客はどれくらい重要ですか?どれくらいが消費者向けですか?

・ビジネス旅行はカメのように鈍い。四半期ごとに少しずつ回復している。ビジネス客を2つの箱に分けて見なければならない。中小企業は数年前にパンデミック以前に戻った。巨大・多国籍企業は遅い。しかし、海外に行くビジネス客のREVPAR(利用可能な1室当たりの売上)は1%増加した。どの質のホテルを選ぶかは、そのビジネス次第。

 

ーホテルに従業員が十分におらず、貸し部屋を制限した時期がありました。

・従業員数の問題というより、コロナ(による需要減)のせいだった。部屋の占有率が1桁台だった。そういった特殊な状況では、ホテルは一部の営業に留まる。

 

ー雇用はどうか?良い人を確保するのに高い賃金を払っているのか?

・そうだ。多くの市場で賃金増加率は引き続き上がっている。しかし、米国における空きポジションをみると、パンデミック前と同じに戻った。我々は業界で離職率が低いが、それでも4000~5000の空きポジションが常にある。

 

ーインフレ率と比べて、賃金上昇率は勝っているか?

・過去2年間はそうだったが、ようやくインフレ率と賃金上昇率が肩を並べるようになってきた。

 

ー海外(internatonal)はどうか?未だ酷い戦争が続いている。

・まったくその通りだ。全世界での1QのREVPAR増加率は4.2%だった。米国内は1.5%でしかなかったが、海外が11%だった。アジア太平洋地域に限れば16%だ。そこが最も伸びている地域である。

 

ーCEOとして世界中を周っていますね。どこか好みのLuxuaryな場所はありますか?

・私は部分的にイタリア人なので、ローマのSt. Regisやブルガリが好きだ。素晴らしいホテルだ。太平地域にも特筆すべき場所がある。幸運なことにモルディブにも行った。

 

ー中国に何軒のホテルを建てる予定ですか?それは減速していますか?

パンデミックで遅れが出たが、興味深い事に、piplelineの中にあったもので計画が無くなった(fall out)ものはほとんどない。Pipelineにはたくさんある。中国に400軒だ。少し保留になっているものはあるが。

 

ー400もあるのですか?

・そうだ。すぐに1000軒となる。

 

ーTaylor Swiftの影響は?

・彼女は自然の力(forces of nature)である。このツアーで、彼女とパートナーを組めたのは幸いだ。Smith Travelが調査したところによると、彼女のツアーは1、2%のREVPAR引上げ効果だそうだ。それは特筆すべきである。これはトレンドとなっている。人々は大きなイベントに向けて旅行する傾向にある。F1だったり、スーパーボウルだったり、テーラー・スウィフトやその他のコンサート。旅行向けホテルへの大きな駆動力となっている。

 

ー夏に向けて準備していますね?

・最初に紹介してもらったように、我々には30のブランドがある。複数のtierで操業している。今年は価値に焦点を当てる消費者向けに、mid scale tierに参入した。July 4th Weekendのforward bookings(予約)をみてみると、とても強かった2023年よりも2%上昇している。西ヨーロッパ行きをみてみると、forward bookingsは7%上昇だ。イタリア、フランス、ギリシャ、スペインといった行先だ。

 

ーCEOとして何をすべきか?ロジスティクスなのか、コンピュータシステムなのか、レストランか・・

・それら全てだ。我々のゲスト、メンバーが行く先に、どのような目的の旅行に対しても、正しい製品を置くことに専念している。あなたはluxuaryに言及したが、若者はより価値を求めている。全ての価格帯において、全ての場所で、素晴らしい体験を提供する。

Marriottという会社の業績・株価というより、サービス業の雇用(&賃金)と景気の先行き観点でこのインタビューを分析すると・・・・、

 

・「もう人手不足に陥っていない。空きポジション数はコロナ前と同じ。インフレ率を超えていた賃金上昇率は、ようやく同程度になってきた」

→移民の影響だろうか?サービス業不足は解消。賃金の伸びが下がれば(需要が減るので)インフレ率も下がると思われる。

 

・「旅行需要は旺盛。国内REVPARは+1%。海外+11%。中国は400軒の計画があり、すぐにも1000軒となる」

→国内は値上げしていると思われるのに、+1.5%でしかないのは、客数が減っている?海外が伸びているのは国内物価高&ドル高で相対的に海外が安価になっているから?

 彼(カプアノ)は自信満々な態度だが、数字をだけを聞くと、消費者の財布の紐は硬くなりつつある雰囲気。

 中国での建設計画が止まっていないと言っているが・・・、Marriottとしてはホテルを所有せず、運営だけだと思われるので、(利益が下振れすることはあっても)「中国不景気で巨額赤字」といった事態には陥らないでしょう。

 

 

ちなみに、今夏旅行を計画しているミレニアル世代、GenZの40%以上が「旅費を借金で賄う」と言っているらしい;
Gen Zs are traveling big this summer — how they’re paying for it may surprise you


そのカネの借り先は・・・、

・credit cards paid over multiple months – 26%

・“buy now, pay later” services – 8%

・borrowing from family and friends – 6%

・personal loans – 5%

 

親に借りるのは分かるが、クレジットカードやBNPLというのは・・・、古い頭の日本人には理解が追い付きません。

コワイコワイ。

 

 

最後にMarriottの5年チャートを貼っておきます;

Marriott International, Inc. 5Y 2024/6/3 - Yahoo Finance

 

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