塾長です。
昨日(米国8/13)はPPIが下ブレて米株上昇。今晩CPIが出てどうなるでしょう。
S&P500、5,434(+1.68%)
Nasdaq、17,187(+2.43%)
【米国市況】S&P500、4日間では今年最大の上げ-ドル146円台後半 - Bloomberg
原油、78.78
10年債、3.8520
ドル円、146.8050
Bitcoin、60,589
7月 PPI[前月比]、0.1%(予想0.2%)
同[前年同月比]、2.2%(2.3%)
7月 PPIコア[前月比]、0.0%(0.2%)
同[前年同月比]、2.4%(2.6%)
米PPI、市場予想を下回る伸び-サービス価格が今年初の低下 - Bloomberg
■ボスティック;
アトランタ連銀総裁、「もう少しデータ」見たい-年内利下げ見通し - Bloomberg
なし。
なし。
■Home Depotが決算;
ホーム・デポ、売上高予想を下方修正-消費者に「先延ばしマインド」 - Bloomberg
同社の発表によれば、通期の既存店売上高は3-4%減となる見通し。従来はオンライン販売と既存店の売上高で1%減を見込んでいた。今回の会社予想は、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の平均を下回った。通期の調整後1株利益については1-3%減を予想している。
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5-7月(第2四半期)の既存店売上高は3.3%減と、7四半期連続で減収となった。減少率は市場予想より大きかった。調整後の1株利益は4.67ドルで、アナリスト予想を上回った。
今期減収、通期減収予想。
+1.23%
■ElliottとStarboardに株を買われていたStarbucksがCEO交代。なんと!新CEOはChipotole CEO ブライアン・ニコル;
スタバがトップ交代、新CEOにチポトレのニコル氏-株価急伸 - Bloomberg
SBUX +24.50%
CMG -7.5%
■弱気派マルコ・コラノヴィックがXのアカウント開設。JPMを辞めた後、自分でresearch firmを作ると思っていましたが、まずはSNS上に登場;
帰ってきた弱気派コラノビッチ氏、今度はソーシャルメディアで悲観論 - Bloomberg
Tweets by markoinny twitter.com
■唯一生き残っている大物弱気派マイク・ウィルソン。長編2部構成なので、そのうち1つのみ翻訳。もう一つは簡単に;
モルガンSのウィルソン氏、米株式相場が完全に崩れるとは考えず - Bloomberg
ーMorgan Stanleyがbuy listに新しく3社を追加しました。Abby、Northrop Grumman、Public Service Enterprise Group。理由を説明してもらえますか?割安を求めたのですか?
・防衛的なものを狙った。防衛産業企業、公益、医薬だ。それら3社は上昇基調にある。テクニカル的に良い。あなた方はこれらに引き寄せられるべきだと考える。我々は5月に成長株がピークを付けたと感じて以降、防衛的な態度を取ってきた。それはうまく行った。我々はある意味、それと同じ見立てに倍掛けしているのである。ご存じの通り我々は逆張り的である。これは間違いなくコンセンサスから外れているだろうが、我々は防衛的な株へのローテーションが進むと考えている。
ーFEDが利下げをしたらどうなりますか?経済に影響を及ぼすまでに時間がかかるでしょうが、市場はすぐに反応する。中小型株、もしくはRussell2000が上昇するのでは?
・Noだ。もちろんその可能性はあるが、我々は一貫してそうすべきではない(中小型株を買うべきではない)との考えだ。7月に人々はそうした(小型株を買った)が、あまりうまく行かなった。我々は[7月の株の値動きを]de-growth-ing(成長株からの退避)だと思っている。多分アンダーウェイトされていた領域(注:ここでは小型株の事を指していると思われる)のショートのカバーもあっただろう。今はネガティブなテクニカルパターンが表れている。一発屋のようなものだ。歴史的には、FEDが利下げするとき、小型株、中型株はアウトパフォームしない。市場は上がったとしても、典型的には小型株、中型株はアンダーパフォームだ。たとえそれがサイクル半ばの減速(mid-cycle slowdown)だとしても。それがデータの示すところである。人々は歴史を理解していないのか、人と違った事をやりたいのだろう。我々のトレードは品質の良い株に居座り、成長株方向ではなくより防衛的になる。なぜなら金利が下がり、その集団(cohort)に有利になるからだ。
ーRussell2000を見てみると、過去よりも少し太っている(chunkier)。小型株のIPOが少ないからか?
・良い点だ。新株発行があまり見られていない。供給はあるはずだ。公開したい企業はあるだろう。バランスシートが若干だらしない(sloppy)ので、株を発行して資本増強したい会社はあるだろう。ただ、それが起きていない。その理由は、そこに強い入札(bid)がないからだ。年間を通じて、そのような状態である。再度になるが、Russell2000は今年フラットであり、equal weighted Russellはダウンしている。equal weighted S&Pは未だS&Pをアンダーパフォームしている。すなわち、市場の広がりは引き続きソフトである。経済はmid-cycleではなく、late-cycleにいるということだ。そこでは、FEDの利下げは通常市場を狭める。広げないのだ。
ーもしbidがあったとしたら、小型株のIPOはあっただろうか?
・あったかも知れない。我々は常にオープンマインドだ。例えば、もし9月に、7月のようなラリーがあったとしたら、それがより健全な形なら、すなわち、市場が成長株からの退避による下落ではなく上昇している時であるならば、我々は自身の見立てを再訪するだろう。もしかしたらFEDの利下げが有意な形でそれらの企業を助けるかも知れない。ここで言っておきたいのは、Russell2000は小型株の低品質バージョンであると言う事だ。私はここで、全ての小型株を嫌っているのではない、と言う事を明確にしておきたい。それは馬鹿げている。S&P600が上位品質のものである。あなたが小型、中型株を狙っているのであれば、私はそれを推奨するが、品質の良い側にいるべきだ(stay up the quality curve)。屑には手を出すな。
ーあなたが予想していたように10%近い修正があった。これは何を意味するのか?さらに下がるのか?
・今はまだ第3四半期である。シーズン的に良いとは言えない。今のレンジに留まるだろう。高値に戻るとは信じがたい。しかし、「新しい弱気相場に入る」的な、完全な崩壊になるとも言っていない。私は、レンジの下側がマグネットになっていると見ている。なぜならそこが19倍というバリュエーションの支えになっている所だからだ。
ー新規失業保険申請者数について、ISIのエド・ハイマンと話をした。もし狼度市場が本当に弱まるなら、サーム・ルールは既に発動してしまったが、9月6日に発表される雇用統計で失業率が4.5%、4.6%になるようであれば、市場は大混乱(mayhem)するだろうか?
・そうだ。4.6%であれば間違いない。但し、我々のエコノミスト達はソフトランディングを予想している。しかし市場はそれを織り込んでいる。いや、ソフト以上のもの、経済再加速を織り込んでいる。少しばかりのリスクを市場に入れ込めば・・・、ハードランディングの確率がゼロではなく、20%とか30%といったリスクを織込めば、9月に向けてマルチプルは低く出血する。例え雇用時計が安定していたとしてもだ。結局のところ、雇用市場が弱まっているのだから。それなら、なぜリセッションのリスクがゼロだと言えるだろう?それ(リセッションリスクがゼロ)が市場の織込みだ。
最後に付け加えたいのは、債券市場はハードランディングをより高く見積もっている。それがイールドカーブの示すところだ。2年債ーFFレートのイールドカーブが示している。株投資家はそれに注意を向けるべきだ。債券市場がリセッションを予想しているとは言っていない。過去2か月、リセッションの可能性をより高く織り込んでいるのだ。
こちらがもう一方(多分前半部分?);
- 株はこのレンジにしばらく留まるだろう。円キャリートレードの巻き戻しで終わりではない。サービス消費が減っている。成長が鈍化しているのに、マルチプルが拡大するとは思えない。しかもFEDはproactiveではない。
- FEDが利下げしたとしても、金利に敏感な場所に影響を及ぼすまでには時間がかかる。特に住宅市場。0.25%はほとんど意味がない。2、3%のカットが必要だ。これが消費者心理を圧迫する。消費者向け株にも。我々はその領域をアンダーウェイトしている。
- バリュエーションが不適切(高すぎる)だ。バリュエーションは、それが問題になるまで、問題にならない。ソフトランディングの場合、我々は断固として19倍が適切だと考える。今はインデックスのレベルは20倍台の上の方だ。なので我々は個別株、セクターレベルで儲けようとしている。
- 今後12か月企業利益成長率(forward next 12 month earnigns growth)がピークを迎えている。それはマルチプルの減少を意味する。20倍、19倍というのが我々のベースラインである。先週末はそのレベルにあったが、今は値上がってしまった。もし17、18倍になれば、我々は興味を示すだろう。
- インフレ率が下がるのは、企業の価格決定力が弱まっていると言う事であり、株によって良いとは言えない。特にPPIはCPIよりも売上成長率に関連しており、注目している。インフレが下がれば、債券や防衛的株に良い方向に働く。
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