塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【Marriott アンソニー・カプアーノ】富裕層の旅行需要は旺盛で、Marriottは安泰だ。

塾長です。

昨日(米国8/15)は経済指標(小売売上高、失業保険)が良く、それでもFRBは利下げメッセージを発し続けており、株高。

 S&P500、5,543(+1.61%)

 Nasdaq、17,594(+2.34%)

【米国市況】円が対ドルで149円台に下落、米統計が景気の底堅さ示す - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、77.87

 10年債、3.9260

 ドル円、149.2060

 Bitcoin、57,559

 

 

経済指標:

 8月 NY連銀製造業景気指数、-4.7(予想-6.0)

 8月 フィラデルフィア連銀景況指数、-7.0(5.0)

 7月 小売売上高[前月比]、1.0%(0.4%)

 7月 鉱工業生産指数[前月比]、-0.6%(-0.3%)

 7月 設備稼働率、77.8(78.6)

米小売売上高、7月は予想上回る伸び-個人消費の底堅さ示唆 - Bloomberg

  自動車販売が大きく持ち直したことが寄与した。自動車を除いたベースでは前月比0.4%増。自動車とガソリンを除いたベースでも同0.4%増だった。

NY連銀製造業指数、9カ月連続で縮小-受注や労働時間の低下が加速 - Bloomberg

米失業保険、新規申請件数が2週連続減少-7月上旬以来の低水準 - Bloomberg

 

 

金融政策:

セントルイス連銀総裁サレム;
米セントルイス連銀ムサレム総裁、利下げ近いと示唆-リスク均衡で - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

Walmart、Applied Materials決算;

ウォルマート、通期売上高・利益を上方修正-株価は一時8%超の上げ - Bloomberg

Walmart beats estimates, raises outlook as it sees stable consumer health

+6.58%


アプライドの売上高見通し、市場予想並み-高い期待に応えられず - Bloomberg

時間外-2.61%

 

 

■〆はMarriott CEO アンソニー・カプアーノ;

www.youtube.com

ー米国消費者と中国消費者は違うようだ。まず米国から始めたい。米国消費者は弱くなっているのか?二極化しているのか?

・間違いなく二極化がある。低い側は経済的なプレッシャーを受けている。我々はエコノミーtierを運営していないが、エコノミーtier 2QのREVPAR成長率はマイナスである。

しかし上位に行くと、REVPAR成長率は強い。全てのセグメント、全ての地域において、だ。実際、我々の中で2Q最も強かったのはラグジュアリーセグメントである。ラグジュアリーの顧客は引き続き消費し、自信を持ち、旅行体験に支出している。

 

ーラグジュアリーセグメント以外はどうですか?彼らから反発はありますか?去年と同じ支出パターンをしていない?

・中国地域(greater China)を除いてすべての地域で増加した。我々の全てのセグメントであるビジネス(business transient、短期滞在のビジネス客)、グループ、レジャーで、だ。我々が見ているのは旅行のpull backではなく、旅行関連の少しばかりの注意(caution)である。食品・飲料が少し減った。これら消費者は未だ旅行に高い優先度を付けているが、旅行したときの消費に少しばかり賢明(judicious)になっている。

 

ーあなたが1995年Marriottに加わって以来、いくつかの[経済]サイクルを経験した。消費者は、過去の減退期(down turn)と比べて、どれくらい似ているのか?

・私が先ほど言ったトレンド以外に大きく違っている点は無い。我々にはAmerican Express、JP Morgan Chaseという強いクレジットカードのパートナーがいる。我々には消費者の支出を分析するための豊富なデータがあると言う事だ。コロナ前、若者たちがモノから体験に消費を移し始めた。コロナ後、それは全ての年代に広がった。それはパンデミック後も続いている。Marriottは異なるサイクルで、異なる会社であった。フランチャイズの割合が高まり、REVPAR以外から売上割合が増加した。例えば賃貸ビジネスやクレジットカードなどだ。過去のサイクルに比べて、より国際的である。

ーヨットもありますね?

・そうだ、ヨットだ。来月には2番目のヨットが就航する※。

 

ーラグジュアリーへの投資について興味があります。Marriottがヨットを持ち、航空機を持つ。このトレンドは続くのか?

・我々にとって良いニュースは、我々がそれらの資産を持っていない点だ。ラグジュアリーに強く投資するパートナーがいる。我々はラグジュアリー分野でのリードを続けたいと思っている。foot printにおいても、pipeline上においても、ラグジュアリーで最大だ。ラグジュアリーブランドを関した賃貸でも最大だ。ヨットはその自然な延長である。ラグジュアリー顧客は旅行関連支出の中から、彼らが信頼するブランドにより多くの支出をしたいと望んでいる事が分かった。まだ就航して2年間しか経っていないので、逸話的でしかないが、50%以上の乗船者はそれまでクルーズの経験が無かった。リッツ・カールトンを信頼保証だと認識しているのだと思う。75%の乗客がBonvoy会員だ。それは2.1億人のメンバーがいるロイヤリティー・プラットフォームである。それを通じて我々は追加の提供について話ができる。

 

ー海外、中国について聞く前に、ハワイについて聞きたい。旅行客は戻ってきているのか?

・戻ってきている。ラハイナ大火災から1周年を迎えた。先月リーダーシップチームがマウイを訪れた。良いニュースは陸軍工兵隊が素晴らしい仕事を成し遂げた。司令官が再建している家を見せてくれた。シンボリックだった。ハワイのアロハ・スプリットはかつてない程強い。我々の人々は情熱があり、復活力があり、旅行客が戻ってくるのを見て興奮している。しかし、客室利用率は未だ60%だ。もしこの番組を見ている人が暇であれば、ハワイを訪れて欲しい。そこにはビジネスがあり、旅行先と同じように魅力がある。

 

ー今、誰が旅行しているのか?昨日Four Seasons CEOと会話した。米国人は旅行しているが、中国消費者の弱さを見ていると言っていた。あなたも同じか?

・そうだが、興味深いことに、中国人消費者のハイエンドはたくさん旅行している。しかし、行き先は中国[国内]ではない。我々の2Q決算発表時点で、REVPAR年率で最も伸びたsub-marketは日本である。日本のREVPARは+21%だ。その多くが米国人とハイエンドの中国人旅行者である。

ーそのうちどれくらいが円安によるものか?

・確かにその効果はあっただろうが、外国に行きたい中国人旅行者はロックダウンされていた。中国政府はAPAC地域にVisa無し旅行を認めた。なので外国に行く中国人旅行者が日本、タイ、台湾などに多く行っている。

 

ー米国をベースにしている米国企業として、Marriottは中国に多くのfoot printがあり・・・、米中の緊張が高まる中で、中国富裕層はAPAC地域旅行以外に興味がない。

・私が彼らが最終的には戻ってくると思う。マンデミック前、中国の中間層が増え、彼らの世界を探求したいと言う願いは旅行セクターにおける一つの楽観であった。それは最終的に戻ってくると思う。

 最初の質問について答えると、我々には500を少し超えたホテルが中国にある。ほぼ同じ数がパイプラインにある(注:建設計画がある、という意味)。そのほとんどが中国企業の所有である。資産は中国人によって所有されているので、米国企業として見る必要はない。彼らはMarriottのようなグローバル・ブランドを愛している。もちろん、政治的に安定した時代の方が我々のビジネスは繁栄する。米中の緊張が高まれば、旅行に良いとは言えない。しかし、中国における需要のレベルはパンデミック前に戻っている。決算で中国のREVPARが低かったのは、[為替]レートのせいだ。レートが低く、中国のハイエンド消費者は中国を離れて、アジア域内を旅行した。そして、中国人消費者信頼感が低いため、booking windowは、信じられないかも知れないが、3日以内だ。中国内旅行に関しては、旅行する直前まで決断をしないと言う事だ。

 

ー全てを合わせると・・・、Marriottは控えめな見通しを出している。特に低い側の消費者が正常に戻るまで時間がかかる。これは経済的な不確かさから来るのか?それともより重要なエスカレーションがあるのか?

・あなたが使った”正常化”が正しい表現だと思う。我々のビジネスはコロナ初期、90%減少した。過去2年間、需要が途方もなく戻ってきた。好調な年率での比較は薄れて、より正常化した需要環境に落ち着いてきている。消費者の弱さは明らかに我々のビジネスに影響を与えている。我々は循環的な産業にいるのだから。誰もが9月の利下げがあり、消費者をブーストするのを待ち望んでいる。私も8:30のインフレ率に注目している。しかし、私は1、2四半期を超えた先に自信を持っている。社会学的なシフトと言えるような旅行に対する欲求によるものだ。そのどちらも我々のビジネスに良い方向に作用する。

 

※:ヨットというより豪華客船?日本からも乗れるようです;
ザ・リッツ・カールトン ヨットコレクション 日本発着クルーズを発表!| Risvel

ということで・・・、

・富裕層は旅行にカネを使っている。彼らは信頼するブランドにより多くの支出をするので、賃貸やヨット(客船)等ホテルを超えた事業を始めた。

 貧しい層は旅行しなくなっているが、彼らはそもそもMarriottの顧客ではない。

 消費者は旅行に高い優先度をつけているが、レストラン飲食を減らすなど、思慮深くなっている。

・2Qに一番伸びたのは日本。米国人だけでなく、中国人が行っている。

・中国人富裕層は国内ではなく、アジア圏内の海外旅行をしている。

 中国にあるMarriott(と、その傘下ブランド)ホテルの資産は中国人が持っている。Marriottは運営だけ。なので米中緊張が高まり、資産差し押さえ的な事が起きても影響は少ない。

・Marrottのソフトな見通しは、コロナ後の旅行特需が終了し、正常化しているだけ。

 米国(or 西欧?)では、若者から始まったモノから体験への消費シフトが、全世代に拡大した。これは社会学的なシフトと呼べるようなものである。今後1、2四半期は消費低迷するかも知れないが、それを超えれば旅行需要は復活・拡大するだろう。

だ、そうです。

 

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