塾長です。
昨日(米国8/30)は個人支出・個人所得の堅調な伸びが確認されてリスクオン。株が買われ、長期国債が売られた。月末の持ち高調整かも?
週明け月曜日はlabor dayでお休み。
S&P500、5,648(+1.01%)
Nasdaq、17,713(+1.13%)
【米国市況】株上昇、終了直前に上げ幅拡大-ドル買い優勢で146円台 - Bloomberg
原油、73.65
10年債、3.9110
ドル円、146.1760
Bitcoin、59,250
7月 個人所得[前月比]、0.3%(予想0.2%)
7月 個人支出[〃]、0.5%(0.5%)
7月 PCEデフレータ[〃]、0.2%(0.2%)
同[前年同期比]、2.5%(2.6%)
7月 PCEコアデフレータ[前月比]、0.2%(0.2%)
同[前年同期比]、2.6%(2.7%)
8月 ミシガン大学消費者信頼感指数、67.9(67.8)
米PCEコア価格指数、7月は予想下回る伸び-利下げ観測後押し - Bloomberg
米消費者センチメント、5カ月ぶりに改善-ミシガン大調査 - Bloomberg
なし。
なし。
なし。
■注目決算なし。
■昨日は色々な人がしゃべっていたので、誰を選ぶか迷いましたが、一番切れ味の良かったダン・ナイルズで;
ーMagnificent7は今回の決算後(株価が)-4%だった。それはQ1決算後+4%だったのと対照的である。これはセンチメントの移動なのか?根本的な移行なのか?
・Magnificnet7の結果を見れば、根本的な移行であるのは明らかだ。全てのhypeを忘れるべきだ。Googleが決算を出したあと、将来の売上予想(forward revenue estimate)が下がった。AmazonもMicrosoftも同様だ。AIに人気があるのは分かる。それが市場を駆動しているのだから。しかし、ある時点でそれらに費やした資金からリターンを得たくなる。将来売上予想が下がり、資本投資が増えているとき、いつかそれらは衝突する。これはコロナ後にも見られた。支出が急拡大し急減した。それらと同じ企業が消化期間を過ごしたのだ。それと同じ事が来年にかけて起こるだろう。
ー消化期間というのは、資本投資に対して投資家が満足するようなROIを出すことですね?
・その通りだ。AIのposter childであるnVidiaを見てみよう。過去に戻って、コロナ・パンデミック時に、同じ巨大データセンター事業者(hyper scalers)は先を越そうとカネを使った。2021年、nVidiaの売上増加率は年率62%だった。2022年、売上増加率は+6%で、株価は最高値から66%下落した。過去2年の資本投資によって、nVidiaの売上は去年100%以上、今年100%以上伸びた。来年は劇的な減速をみることになる。巨大データセンター事業者の支出だけでなく、nVidiaの売上が減る。巨大データセンター事業者の売上が、支出に対して伸びていないからだ。それにあなたは向き合わなければいけなくなる。これはコロナ後にも見られた事だが、投資家はそれを信じたくないようだ。痛みを伴うからだ。しかし巨大データセンター事業者の決算後の売上予測は上昇しているのではなく、下降している。
ーPCEが8分後に出るので、金利に関する質問をしたい。金利が下がることで、企業の資本投資が増えることはないか?
・7月16日にS&P500は最高値をつけた。そこから1%下げている。Magnificent7は8%下げている。しかし、equal weighted S&P(時価総額加重していないS&P500指数)は+2%だ。我々はこれを言い始めてしばらく経つのだが、利下げによって恩恵を受ける場所に投資すべきだ。生活必需品、公益、電話サービスなどだ。我々は”その他493社”が市場を最高値に導くと信じている。間違って欲しくないのだが、我々はApple、Metaが好きである。彼らの売上は好調だ。売上予測は上昇している。しかし、7社以外の株も考えるべきだ。なぜなら今年は金利が下がり、先ほど述べたように多くのセクターが恩恵を受けられるからだ。
ーその他493社が市場を最高値に導くためには、経済が良いままでなければいけませんよね?
・間違いない。我々は雇用(job)が全てを駆動すると考えている。経済に関して多くの議論がなされているが、それほど減速しているとは言えない。求人数は失業者数よりも10%多い。これは、我々が数年前にインフレが一時的で無いと考えた理由でもある。当時、求人数は失業者数の2倍だった。GDPは+3%あたりで、FEDが利下げを3回しようとしている。FFレートはインフレ率と同じくらいになる。これは全般的に、経済と人々が忘れている株にとって良いことだ。それらの株は今後12か月、良いだろう。その一方で、Magnificent7の売上は減速する。しかしそれは悪い事ではない。7月中旬以来、その他493社の株価は好調だ。
ーMagnificent7の株が下がったら、それは買いの機会だと思いますか?
・今の時点で、我々はAppleをとても好んでいる。Appleは過去3年、あまり成長してこなかった。2年前+2%、去年0%、今年+4%だ。来年、人々はパンデミック時に買ったiPhoneを買い替えるだろう。売上増加率は+10%以上になる。とても興味深い。Metaも興味深い。nVidiaは先ほど話をした消化期間を通過する。Microsoftは心配だ。OpenAIとの関係にも関わらず、Azureの数字は市場予測に届かなかった。Amazonに関しては、E-Commerceでシェアを伸ばし、利益を出すと思ったが、実際はマージンが市場予想を下回った。Googleについては、AIにこれだけのカネが使われていて、どのように検索で90%以上のシェアを維持できるか分からない。AI企業が多少のシェアを奪うだろう。Teslaは厳しい競争環境に置かれている。1社ごとに見て行く必要がある。下がれば一様に買えば良いというものではない。
ということで、
・巨大データセンター事業者の売上予測が下降している。投資に見合った売上が得られないと言う事だ。急拡大したデータセンターへの投資は、減速する。2022年、nVidiaの株価が-66%となったのと同じ事が起きるかも知れない。
・nVidia、Google、Microsoft、Tesla、Amazonは売り。
Apple、Meta、利下げで恩恵を受けるセクター(生活必需品、公益、電話)は買い。
・経済は雇用によって支えられている。失業率は上昇したが、それ以上の求人があり、労働市場は巷で言われているほど悪化していない。
だ、そうです。
Metaが良いとも言っているのは、選挙広告がFacebookに出るから?そうだとしたら、選挙後は売上が落ちるかも。
ちなみに、上のインタビューで少し触れているように、彼は以前「AmazonのE-Commerceが好調になるので買いだ」と言っていましたが、外れています。彼の予想が常に/全て当たるわけではありません(当たり前)。投資は自己責任で。
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