【エド・ヤーディーニ】FEDが大幅利下げすれば、さらなるキャリートレード巻戻し→米株安。

塾長です。

昨日（米国9/10）、米株は反発を継続。そろそろ大統領候補者討論会が始まる（たぶん日本時間9/11、10AM）。

　S&P500、5,495（+0.45%）

　Nasdaq、17,025（+0.84%）

【米国市況】ハイテク株高い、ブレント70ドル割れ－ドル142円台前半 - Bloomberg

債券・為替・コモ：

　原油、66.30

　10年債、3.6460

　ドル円、142.4640

　Bitcoin、57,595

経済指標：

なし。

金融政策：

ＦＲＢ、大手米銀の資本要件引き上げを半減へ－計画案を大幅変更 - Bloomberg

財政政策：

なし。

地政学：

なし。

個別株：

■注目決算なし。

■〆は・・・昨日は適当なものがなかったので、一昨日のものを引っ張り出してみました。エド・ヤーディーニ＠Bloomberg；

www.youtube.com

ー株が売られ、債券が上昇し金利が大きく下がっている。どちらの資産クラスが行き過ぎか？

・イールドカーブ・スプレッドのピークを見てみると、債券［金利］はボトムに近づいている。しかし、我々はさらにその先を見ている。どの程度まで上昇するのか？だ。100bpt～150bptになるだろう。債券市場は多くの利下げを織り込んでいる。それはこの経済に回復力が無く、最終的にリセッション入りするという間違った見方に基づくものだ。しかし、この経済はとても強い。特に8月の個人所得、個人消費を見ればそれが分かるだろう。とても強いものになるはずだ。それは工業生産においても同じ。7月、自動車生産は、多分季節的な要因か何かで落ちたが、それを補完するものになる。全てを勘案すれば、とても良い経済を得られるだろう。

　株式市場が下げたのは、円キャリートレードの癇癪を再び起こしたのだと思う。日銀が金利を上げる道筋に未だあると表明したからだ※。弱い雇用の数字が株を押し上げると思われていた。なぜか？FEDが25bptではなく、50bpt利下げするという思惑があるからだ。このような考えがキャリートレードを再度巻き戻させたのだ。先週、株式市場が弱かったのは、それが理由だと思う。

ーその点を深堀したい。先週、マイク・ウィルソンが円キャリートレードの巻き戻しは続くと言っていた。それに同意しますか？

・その見立ては悲観的過ぎる。8月にキャリー・トレードはメッセージを受け取った。先週金曜日にも再び受け取った。既に大部分は巻き戻っただろう。しかし、もしFEDが9月18日に50bpt利下げしたならば、それに同意する。さらに多くのキャリー・トレードが巻戻される。FEDの利下げが25bptか50bptか？と言われる中で、どんどん50bptへの期待が高まっている。そうなれば、キャリー・トレードの巻き戻しがあり、市場は難しくなる。しかし私の利下げ予想は25bptだ。

ー待って欲しい。あなたは数か月前、FEDが利下げをすれば株式市場をターボで加速させると言っていた。健全なレベルを超えて、新たなバブルになる、と。今は、FEDが利下げし過ぎると株を押し下げると言っている。何があったのか？

・時間が経った。私はキャリートレードの巻き戻しが来るとは思っていなかった。しかし、Nasdaqと円のチャートを比べてみると、明らかな逆相反の関係にある。日米金融政策の差によって引き起こされる円高はNasdaqにとって悪い。キャリートレードが巻き戻されるからだ。それが私の考えの変化である。しかし、キャリートレードが巻き戻り、米金利がいくらか低下したあとは、年末に向けて強い株高を迎えるだろう。私は未だに低金利は株にとって強気材料だと思っている。信じられないかも知れないが、年末に向けて株はmelt upを起こす。

※：経済・物価見通し実現なら利上げ継続、日銀総裁が諮問会議に資料提出 - Bloomberg

ということで、

・未だに株の強気相場は続いている。

・これまで見てきた通り経済は強い。8月の経済指標は強く出るだろう。

・国債が買われているのは、弱気な経済見通しのせいだ。それが間違いだと分かり、100～150bpt利回りが上昇するだろう（注：多分10年債金利の事を言っている）。

・円キャリー・トレードをしている人達は日銀から「利上げするぞ」というメッセージを２度も受け取ったのだから、それに従ってポジショニングしているはずだ。しかし、FEDが大幅（50bpt）な利下げをすれば、さらなる巻き戻しがあるかも知れない。それは米株安につながる。

・しかし、円キャリートレードによる値動きは一時的なものである。それが過ぎ去れば、米国の利下げが好感され、年末にかけて株高となる。

だ、そうです。

多くのアナリストが9月１週目の株安をを季節的要因と大統領選挙に求めているのに対し、ヤーディーは「円キャリートレードの巻き戻しのせいだ。円とNasdaqが逆相関になっているのがその証拠」と言っている。へー。

それでも、年末に向けての株高予想は変わっておらず、円高→米株安は買いの機会だ、と。（投資は自己責任で）

ーー

ランキングサイトに登録しています。いつもポチっとして下さり、ありがとうございますm(__)m