塾長です。
昨日(米国9/16)は久しぶりにS&PとNasdaqが異なる値動き。アナリストの皆さんは「成長性への不安(growth scare)」だと言って説明しておられます。
S&P500、5,633(+0.13%)
Nasdaq、17,592(-0.52%)
【米国市況】円が一時139円台、約1年ぶり-FOMC控えテク株下落 - Bloomberg
原油、70.43
10年債、3.6210
ドル円、140.9510
Bitcoin、58,195
9月 NY連銀製造業景気指数、11.5(予想-4.0)
NY連銀製造業指数、約1年ぶりに拡大圏に浮上-受注と出荷が改善 - Bloomberg
なし。次回FOMCは9/19、20。
なし。
なし。
■IntelがAmazon AWS向けAI半導体を作るのだとか;
インテル、アマゾン向けカスタムAIチップ製造へ-独工場延期 - Bloomberg
16日の発表文によると、インテルとAWSは「複数年にわたる数十億ドル規模の枠組み」で、人工知能(AI)コンピューティング用のカスタム半導体に共同投資する。この作業は、インテルの18Aプロセスという先進的なチップ製造技術に依存する。
遅れないと良いですネ・・・。
時間外+7.60%。
■コロナ・パンデミック中、タッパーウェアがmeme株化していたのを覚えているでしょうか?とうとう倒産するそうです;
タッパーウェアが破産申請を計画、事業てこ入れ策つまずく-関係者 - Bloomberg
-57.515。
5年間の株価推移を記念にパシャリ;
■〆はWells Fargo クリス・ハーヴェイ;
ー次のゲストはFOMCで25bpt利下げを予想している。50なら驚きだと言っている。ちなみに彼のS&Pの年末ターゲットは現在より少し低い5,535。
FEDが50bptしない場合のリスクは金融環境の引締めになる。それは彼らがやりたくない事だ。市場は利下げ予想にエキサイトしている。
・それは正しいと思うが、25か50か?よりも大きな問題がある。FFレートと2年債の金利差逆転は175bptとなっている。それは記録的だ。市場は「FEDにはたくさんの切る木がある。急ぐべきだ。今すぐに」と言っている。我々は25か50かを心配していない。我々は[金利の]道筋(path)を心配している。人々は道筋が分からないと、計画が立てられない。我々は25か50か?については話をしているが、個人や個別企業は何を話しているだろうか?彼らは[道筋が]分からないのだ。ISM Manufacturingから聞こえてくるのは、「分からないときは、活動を緩める、購入を控える」だ。それは経済にとって悪い。FEDがすべきなのは、ある種のコミュニケーションであり、人々が計画を始められるような[金利の]道筋を示すことだ。
ー彼らは中立金利に向かいたいと言っていたし、それはドットプロットに示されている。
・そうだが、「どうやって(how)」が示されていない。次の3~6か月で175bpt利下げするのか?
ーFEDはそれを知る事ができないのでは?
・一歩引いてみよう。FFレートは5.3%だ。それは競争的な資本コストではない。その金利を2年国債、10年国債、30年国債のどこにも見ることができない。金利を正常化する必要がある。それは大きな正常化となる。ひとたび正常化すれば、経済がどうなるか?、どのような金利カーブになるか?という話ができる。しかし、究極的には、我々が目を離せないのは、クレジット・スプレッドである。同等の年限の国債と比較したときのクレジット・スプレッドは100bpt以下だ。それは良好な経済へのシグナルである(注:クレジットスプレッドとは社債と国債との金利差。100bptというのはとても狭い=市場は景気が悪くなる心配をしていない)。FEDは急ぐ必要はないが、最終的には[金利を]正常化させる必要がある。資本コストは債券市場が示している(or 要求している)水準よりも大幅に抑制的だ。
ー債券について多くの話をしたが、あなたは株の人だ。あなたは4月に目標を引き上げたが、それ以降引き上げていない。あなたのS&P500年末目標は現在の値を下回っている。なぜS&P500がこれ以上上がらないと思うのですか?
・S&P500は今よりも上がるかも知れないが、我々がサイドラインにいる理由の一つは多くの不確実性である。多くのイベントリスクがある。典型的に、利下げサイクルに入る前には、多くの不確実性があるものだ。人々は道筋に確信が持てない。それに加えて、選挙がある。この選挙はcoin tossのようだ(注:トランプ、ハリスの勝つ確率が半々)。繰り返しになるが、人々が道筋に確信を持てない時、彼らは活動、購入をスローダウンさせる。その時市場で頻繁に見られるのは、リスク・オフであり、リスクへの嫌悪(risk aversion)である。過去数日、それが市場に表れた。それゆえ、我々はこれらの大きなリスクイベントに向けて、少し用心しているのだ。
ーそれらが終わったあとは?
・それらが終わったあとは・・・、[最初の利下げのあと、市場は売られる」と言われているが、我々は「選挙は買い(you buy the election)」だと思う。選挙後、FEDが利下げした6~12か月後、典型的には株は上がる。クレジット・スプレッドが狭いので、リセッションの心配はないと言える。それが本当なら、2025年の株はとても良いだろう。
ー防衛的な株が上がっている。それはあなたにとって何を意味しているか?住宅、公益、生活必需品がbest performerだ。
・まず、我々は去年の終わりから、公益をoverweightしている。それはコンセンサスから外れた予想だった。今年に入り、それは叩き売られたセクターであり、ダウントレンドで、ボラが低いものだった。それ(公益の値上がり)が何を示しているかというと、「どうやらさらに市場に不確実性がありそうだ」である。さらに「道筋は分からないが、金利は下がるだろう」とも言っている。それがそれら(防衛的な株)の値段を押し上げている。これらのイベントを通過していくと、多分これら(防衛的株)は将来的に最高のポジションと言えなくなる。それが我々が内部で議論している事だ。
とういことで・・・、
・FEDが9月FOMCで利下げ幅を25bptとするのか、50bptとするのか?は問題ではない。金利をどのような道筋で引き下げて行くのかが不明なままだと、企業や個人は活動・購入の計画を保守的にしてしまい、経済活動が弱まってしまう。人々が計画を立てられるように、FEDは金利の道筋を明確にすべきだ。
・金利の道筋が明確でない事、選挙があるため、市場はリスク・オフになるだろう。S&P500は年末まで現在の水準で推移する。
・通常、選挙6~12か月後、株価は上がっている。
・公益などの防衛的な株(defensive stocks)が値上がりしているのは、人々が防衛的になり、(道筋は分からないが)金利は下がると思っているから。選挙が終わり、金利の道筋がハッキリすれば、これらの株から別のセクターに資金が移動するだろう※。
だ、そうですヨ。
※の部分は、多分「不景気にならなければ、再び成長株が買われる。その時のテーマがまだAIであればAI関連だし、もしそれ以外(or それ以上)のテーマが見つかれば、その分野の成長株が買われる」と言っているのでしょう。
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