塾長です。
昨日(米国11/14)は株安。トランプ・共和党の勝利が織り込まれての、利確?
マット・ゲイツが指標長官とか・・・、大阪人でもないのに「なんでやねん!」と突っ込んでしまうようなサプライズもあり。トランプ政権での閣僚人事が進んでおり、メディアを賑わせている。
S&P500、5,949(-0.60%)
Nasdaq、19,107(-0.64%)
【米国市況】パウエル議長発言で株が一段安、ドル156円台前半に上昇 - Bloomberg
14日の米金融市場では株式相場が下落。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は経済が好調に推移していると述べ、利下げを急ぐ必要がない考えを示唆し、株式相場は一段安となった。市場では12月利下げの織り込み具合が確率55%強に低下。前日は約80%だった。
原油、68.62
10年債、4.4180
ドル円、156.2610
Bitcoin、87,870
10月 PPI[前月比]、0.2%(予想0.1%)
同[前年同月比]、2.4%
10月 PPIコア[前月比]、0.3%(0.3%)
同[前年同月比]、3.1%
米PPIは伸び加速、PCE価格指数に反映される項目が押し上げ - Bloomberg
サービスコストは0.3%上昇。伸びは前月の0.2%上昇から拡大した。機械および車両の卸売マージンの改善に加え、ケーブルおよび衛星放送の加入者サービスが押し上げ要因となった。
財価格(食品・エネルギー除く)は前月比0.3%上昇と、前月からやや加速した。発表元の労働省労働統計局(BLS)は、炭素鋼スクラップの価格が8.4%上昇したことが「主因」だと説明した。
一方、食品・エネルギーの卸売価格が下がり、PPI全体の下押し要因となった。
米新規失業保険申請は減少、5月以来の低水準-労働需要なお健全 - Bloomberg
・新規失業保険申請件数は前週比4000件減の21万7000件-予想下回る
・より変動少ない4週移動平均は22万1000件に減少-5月以来の低水準
パウエルFRB議長、利下げ急ぐ必要ない-経済は目覚ましく良好 - Bloomberg
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は14日、最近の米経済が「目覚ましく良好」に推移しているとし、慎重なペースで政策金利を引き下げる余地が生じていると述べた。
ダラスでの講演テキストでパウエル議長は「経済は、利下げを急ぐ必要性についていかなるシグナルも発していない」とし、「現在、われわれが目にしている経済の強さにより、慎重な決定を行うことが可能になっている」との見解を示した。
リッチモンド連銀総裁、大きな進展を遂げたが勝利宣言はできない - Bloomberg
■12月に0.25%幅利下げするかどうかより、こちらの方が影響が大きいかも?
バーゼル銀行規制の気候変動リスク開示案が暗礁に、FRBが支持せず - Bloomberg
銀行規制における気候変動の扱いに関して、米国とユーロ圏の立場には大きな隔たりがある。欧州中央銀行(ECB)は気候変動リスクへの対応で基準を満たさない限り、罰金が科せられると、域内の金融機関に繰り返し伝えている。一方、パウエル氏は銀行規制当局が気候変動対策を主導すると期待するのは「大きな間違い」だと述べている。
リビアンやテスラの株価下落、トランプ氏がEV税控除廃止計画と報道 - Bloomberg
14日の米株式市場で電気自動車(EV)メーカーの株価が下落。トランプ次期米大統領はEV購入に対する7500ドル(約117万円)相当の税額控除を廃止する計画だと、ロイター通信が報じた。
:
テスラも廃止を支持しているという。
Tesla-5.77%
■注目決算なし。
■〆は弱気派マイク・ウィルソン;
・我々の強気なケースで6,350だ。これは我々が前回番組に出演したとき、話したことだ。もし共和党が全てを取れば、どうやらそうなりそうだが、年末のS&P500は6,100となるだろう。その近辺にいる。直近、それより高くなるか?それは難しいだろうが、市場は値上がりし続けている。4,5か月前には[この選挙の]結果は予測できなかった。いつも通り、市場は理解しようとしている。9月、そのような理由から我々は景気循環に傾き、インデックスに対して建設的となった。アニマル・スピリッツ的活動だ。マイクがCPI、PPIについて述べたことに戻るが、1年前にも同じ問題があった。経済が活性化し、金利が上がれば、我々(=株)を押しとどめるだろう。もしくはFEDがこれ以上利下げをできないとなれば、マルチプルは下がる。階段のようなものである。今は少しユーフォリアがある。値下がり(consolidation)があるだろう。
ー決算シーズンも終わりに近づき、S&P500は6,000だ。この状況を好意的に見ているか?来年の金利の期待値は上がっている。リスクはどこにある?
・リスクではない。機会である。機会が広がっている。ようやくだ。2年間待って、ようやく経済に広がりがでてきた。これは平均的な株の値上がりにつながる。市場は声高に語っている。多分あなた方が見ていないチャートがある。強気の確認ができるものだ。足元で変化が起きている。ゴールドが株式市場にアンダーパフォームしている。ゴールドは、昨年、株式市場をアウトパフォームした。すなわち、[株の]実際のリターンは押しとどめられていたことになる。先週、S&P500をゴールドで割った比率が約12%上昇した。それは興味深い動きである。これは、私が述べてきたことを暗に示しているのかも知れない。それは、政府が民間経済(private economy)をクラウド・アウトしていた。政府が縮小すれば、民間経済が活性化(blossom)するかも知れない。市場はそれを嗅ぎ取ろうとしている。しかし、これはスムースに進まないだろう。完結的な動作(fits and starts)となるだろう。それが我々の考えていることだ。
ー政府が縮小し、民間経済が活性化するというのは、ベースケースなのか?もうそれに投資して良いのか?
・あなたはそれを考え始めなくてはならない。市場は既に動き始めている。問題は、それに参加するか?だ。私は、少なくとも足を踏み入れるべきだと思う。我々は9月にそれを行った。品質の良い金融を勧めた。工業もだ。そして一部の小型株。まだ金利が高すぎるので、中小型株に全てを賭けられない。今も金利が本当に下がるかどうか疑問があり、均一に中小型株を勧めることができない。それは小企業がより良いものになれない事を意味しない。よりidiosyncraticとなる(注:ある企業はうまくやれるが、そうでない企業もある。個別の企業によって異なる、という意味)。
ー6,350が強気ケースなのですか?もっと高くはない?
・6,350は我々の来年5月の強気ケースだ。
ーそれを基本ケースとして、さらに強気なケースを作らないのか?
・今、我々はそれを行っている。今は公に話すことができないが、待っていてほしい。しかし、方向性でいえば、市場は既にその方向に動いてしまっている。我々がそのcallに同調してから数か月が経つ。明確にしておきたいのだが、より重要なcallはインデックスではない。これは前から述べてきたことだが、市場の正しい場所にいることが大切だ。今年、我々はうまく運航できたと思う。例えば、夏に防衛的になり、経済成長が心配され(growth scare)、景気循環に転換した、といったように。全てがうまく行ったというわけではないが、このような事をポートフォリオ・マネージャは現在行っているのだ。正しい場所に居ようする。単にS&Pを持てばよいというものではない。我々はS&Pを超えなければならないのだ。
ーあなたが4月、『Surveillance』に出演したとき、そのように言っていましたね。
・そうだ。
今のところ出ている閣僚の任命が、最も興味深い、上値を提供している。トランプ大統領は移民に対してタフな政策を取ることで知られている。その部分での閣僚任命は誰にも驚きを与えなかった。関税についても厳しいことで知られている。これらは新たなニュースではない。新たなニュースは、彼らがどれほど本気で政府を効率化するか?だ。イーロン・マスクやヴィヴェック・ラムスワミを連れてきて、政府効率化のプログラムを主導させる。彼らは本気のビジネスを行う人間だ。これは興奮する。難しい道のりになるだろう。議会にとっては、歳出削減は難しい。では、歳出を凍結してはどうか?小さい勝利から始めてはどうか?それが、現在私の注目しているところである。株の観点で、より多くの上値余地がるからだ。再度になるが、インデックスではない。平均的な企業にとって・・・、もし政府がアメリカの起業家を煩わせるのをやめれば、それはある種の興奮できるストーリーだ。潜在的には。
ーその仮定で話をしましょう。DOGEが成功し、歳出を凍結し、歳出を削減し、効率を改善できたとする。それが経済、株に意味するのは何か?
・それはトリッキーな部分である。これはヘラクレスが行うような仕事である。かつても試みられてきて、障害にぶちあたった。トランプ1期目でもこの道を進み、最終的には、ある意味あきらめ、政府は拡大し続けた。これは大変な仕事である。時間もかかる。今から政府効率化が達成されるまでの間、短期間の低成長となるだろう。経済成長の最大のドライバーを縮小するのだから、短期的にそれが全経済にどのような影響を及ぼすのか?という話である。多くの回答されていない疑問がある。いつものように、初めの頃は詳細に欠けている。再度になるが、我々はこのエリアに注目している。キーとなるアナウンスが出た、来年前半に成果が出るのか?後半になるのか?実施するまでにどれくらい時間がかかるのか?多くの疑問があるが、私にとっては、潜在的に最も大きなサプライズであり、人々は心を開いておくべきだ。
ードナルド・トランプは長期のレガシーのために、彼の短期の評判を落として良いと思うか?ですね。
現在、株と国債がパリティーとなったというチャートを見ている(注:12か月先の10年債利回りとS&P500のEPS Yieldが一致)。政策の不確実性があるなか、あなたはトランプ2.0の株を買いますか?それとも安全な国債を買う?
・選挙に入る前、我々はこのような結果になると感じていた。もし共和党が上・下院を取り、トランプが勝てば、株は債券を上回ると。それが実現した。そこでの疑問が、完全に織り込まれたのか?である。多分、短期的には、そうだと言えるだろう。簡単なトレードは行われてしまい、過去のものとなった。今は個別株レベルで考えなければならない。我々の顧客は、何をしなければ分からないので、先物を買っていた。今はそのポジションを取り崩している(tappin off)。混雑したポジションを見てみれば、そのトレードにモメンタムがある間は、うまく行く。しかし、12月になれば、人々は来年について考えだす。そこで我々は休みを取る。新しいテーマ、新しいアイディアを探す。政治とは離れたものだ。市場には新しいアイディア、新しいテーマが必要である。ちなみに、我々が投機的な領域においてキチガイのような動きを見ているのは、それが理由である。例えば、暗号資産で人々はカネ儲けしている。そしてインターネットで仕入れた、もしくは友達から聞いた次のホットなストーリーに移行するのだ。そこには熱狂がある。
ー来年のストーリーを考えるうえで、税金は?債務のGDP比率は2016年と同じではない(注:2016年時点よりも債務の比率が(とても)大きいので、簡単に現在は実現できない、という意味)。減税や、少なくとも2017年に行われた減税の継続案があるわけだが、共和党が両院を取ったので、これらが確実なものになったと考えるか?
もしくは、キャップをしておいて、来年になれば、遡って[減税を]執行するとか?
・さかのぼっての執行はやらないで欲しいと思うが、あなたは正しいと思う。今は2016年と違い、バランスシートもしくは経済そのものに緩み(slack)は無い。特に移民を追放するなら、労働市場に緩みはない。もし彼らが財政支出の限界を超えようとすれば、再膨張させれば、インフレがすぐに再度問題となる。バランスに注意が必要だ。コストカットは素晴らしい。もしかしたら少しの減税はできるかもしれないが、私はもっと多くの事をする必要があると思う。私なら税金を凍結する。TCJA(Tax Cuts and Jobs Act)を延長し、やめにするかも知れない。しかし、私は政府にいるわけではない。しかし、税金と歳出において財政規律がとれた状態において、起業家にとって良い政策が取られれば、市場はより良く反応するだろう。
長々と翻訳してしまいましたが、ポイントは
・トランプ政権のもと、普通に考えれば、大幅減税や歳出拡大はできない。
・そこで注目すべきは、歳出削減であり、イーロン・マスクとヴィヴェック・ラムスワミが率いる政府効率化省(DOGE)である。
組織の詳細、いつどのように政府効率化を実現できるのか?まるで分っていないが、もしクラウド・アウトをやめさせ、起業家の妨害を取り除き、民間経済を活性化することができれば、それは株における最大のサプライズ、機会となるだろう。我々はどこにそれがあるのか探している。
・ただし、GDPや雇用の最大の押し上げ要因であった政府部門を縮小しようとするのだから、短期的には低成長となる。
と言っている部分だと思いました。
前回のインタビューと併せて、彼は(インデックスレベルでは弱気かも知れないが)強気転換したと言って良いでしょう。
ーー
ランキングサイトに登録しています。いつもポチっとして下さり、ありがとうございますm(__)m