塾長です。
昨日(米国11/20)の米株はヨコ。10年債利回りは若干上昇したが、警戒レベル以下。
nVidiaはafter hoursで売られているが、決算は悪くなかったようなので、利確だと思われます。明日、市場全体を持上げてくれると期待。
S&P500、5,917(+0.00%)
Nasdaq、18,966(-0.11%)
【米国市況】S&P500ほぼ横ばい、エヌビディア決算警戒-ドル反発 - Bloomberg
原油、68.95
10年債、4.4060
ドル円、155.3600
Bitcoin、94,222
■コリンズ、クックは中立的(利下げ方向を維持)、ボウマンはタカ派的;
ボストン連銀総裁、追加利下げは必要-「最終的な行き先は不明」 - Bloomberg
クックFRB理事、「時間かけた利下げ適切に」-ペースはデータ次第 - Bloomberg
ボウマンFRB理事、追加利下げは慎重に-インフレ抑制の進展鈍る - Bloomberg
バルト海で相次ぐケーブル破損、中国船が関与か-デンマーク軍が監視 - Bloomberg
■Target、nVidiaなどが決算;
ターゲット株が急落、通期見通し下方修正-ウォルマートと対照的 - Bloomberg
8-10月(第3四半期)の既存店売上高は前年同期比0.3%増にとどまり、ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均を下回った。5-7月(第2四半期)の既存店売上高は前年同期比2%増だった。
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同社は5-7月に既存店売上高が前年比プラスに転じ、業績回復の兆しが見えていたが、今回の下方修正で投資家の懸念は再燃しそうだ。
トランプ/共和党も勝ったことだし、またTarget不買運動が再開していたりして?;
Woke Target, broke Target: When will retailers stop shilling politics?(2023/8/17付け)
-21.41%
エヌビディアの売上高見通し、市場の高い期待に届かず-株価下落 - Bloomberg
発表資料によると、2024年11月-25年1月(第4四半期)売上高は約375億ドル(約5兆8300億円)を見込む。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は371億ドルで、最高410億ドルの予測もあった。
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8-10月(第3四半期)の売上高は、94%増の351億ドル。1株利益は一部項目を除いたベースで81セントだった。アナリストらは売上高を約332億5000万ドル、1株利益を74セントと予測していた。
時間外-2.12%。
■〆は割安投資家、大富豪ハワード・マークス;
ー世界は混沌としている。市場は十分に織り込んでいないようだ。今日でさえ、全ての目はnVidiaに注がれている。
・世界は混沌としていて、将来は決してクリアにならない。将来を見通し、それを価格に反映させようとする人々はいるが、私は将来はクリアにならないものなので、それを抽象化するのだ、と考える。
我々はは個々の企業を見て、どれが成長し、どれが負債を返せるのかを見出し、売り買いをする。ボトムアップである。トップダウンではない。
ーあなたは本質的価値(intrinsic value)について語る。それ以外は戯言だと。しかし、現在のような高すぎる(overpriced)市場で、本質的価値をどのように見つけるのでしょうか?
・あなたは高すぎると言いましたが、私なら高価(high priced)だと言います。”高すぎる”という言葉には判断が入っている。あなたがあるモノにある価値ががあると考えるとき、それが相対的にいくらで売られているかを考える。私の意見だが、それが攻撃的(aggressive)なのか防衛的(defensive)なのかを決める。我々は、例えば、米国株が歴史的に見て高い水準で取引されている事に同意できるだろう。それは私を平常よりもほんの少し攻撃的ではなくせと言っている事になる。もしくは、すこしばかり防衛的にさせる。しかし、退場(get out)ではない。退場はとても大きなステップだ。ほとんどの場合、私の55年のキャリアにおいて、退場は間違いである。あなたが退場して市場は値上がるかもしれないし、値下がるかもしれない。値が下がっても、再び市場に参加することを忘れてしまい、あなたを取り残して市場は値上がるかも知れない。私見であるが、あたなの[投資]行動を攻撃的と防衛的の間で、どの程度調整するか?の問題なのだ。通常より高いときは少しばかり防衛的にする。しかし、risk on、risk offという考え、売るのか買うのか、というのは白黒を明確にし過ぎている。それは我々が生きている世界に合っていない。
ー群集心理により、普通の人までもが機関投資家が買うものを買っているようだ。通常、歴史的にみて、これは退場すべき時なのでは?
・私はあなたが”退場”と言うまでの部分には同意します。これを覚えておいてほしい。我々は市場のタイミングを見計らわない(we are not market timers)。我々はマクロ・フォーキャスターではない。先ほど休憩時間のこの話をしたように、私は断言する。あなたが素晴らしい洞察力を持っていたとしましょう。2019年であれば、パンデミックがあると予見し、退場する。2021年であれば、ロシアがウクライナを侵攻するので退場する。2022年であれば、ハマスがイスラエルを攻撃するので、退場する。あなたはそれらのイベントに対して正しかったとしても、それは大きなコストをあなたに強いたことになる。我々が世界の将来を見通せないだけでなく、我々は市場がどのように反応するかも知らないのだ。教義に従い、退場する、というのは間違いだ。ウォーレン・バフェットの最高の言葉の一つは「米国に逆張りするな(don't bet against United States)」である。
ーしかし、そのウォーレン・バフェットは$300B以上の株を売っています。
・なぜでしょう?
ー買うものがないからだと言っている。
・しかし、その割合は?人々は「バフェットが売っている、退場するべきだ」と言うが、彼はどれくらいの割合を売ったのだろうか。多分、少ない割合だろう。すなわち、広くとらえられるような宣言ではないのだ。もし高いと考えるなら、少し攻撃的でなくなれば良いし、2,3%売るならば理解できる。しかし、バフェットはすべての株を売ってはいない。他の人も全てを売るべきではないと思う。
ーあなたは予想をしたりするのが嫌いなのはわかりましたが、Goldmanは2025年末までにS&P500が10%上がる可能性があると言っていた。Goldmanは正しいと思いますか?
・10%ですか?それは良いですね。しかし、Goldmanは3、4週間前、S&P500のPE倍率が高いので、今後10年間のS&Pのリターンは3%だと言っていたと思います。そうであれば、注意が必要ですね。退場するのではなく、売るのでもなく、あなたの期待を平凡なものにする、という事です。その一方で、2025年のリターンが10%であれば、とてもナイスですね。すなわち、これが示しているのは、短期的にみると投資がいかに不確実であるかという事です。誰も次に来るものを知っていると考えてはいけない。ほとんどの人はパッシブ投資をすべきです。投資するのは良いことだ、米国への投資は良いことだ、投資は長期的に報われる、と考えるべきである。悪いのは、短期的に入場、退場を操ろうとする試みである。全ての人が入退場するのをやめてしまえば、あなた(Bloomberg)は少しばかり視聴者を減らしてしまうかもしれないが、ここで私が言いたいのは『投資は良いことだ、早く始めろ、大きくやれ、そうすればネスト・エッグを作ることができる、それを台無しにするな』である。
ー短期的な投資は難しいと言いました。少し長期的に見てみましょう。4年間ではどうでしょう。トランプ政権の閣僚候補をどのように見ていますか?市場のセンチメントへのインパクトは?
・再度になるが、そういったことはとても難しい。まず1番目、何が起きるというのでしょう?誰にも分からない。指名が確実かどうか分からない。彼の政策は分からない。彼は何をするのか?誰も知らない。2番目に、世界の他の場所で何が起きるでしょう?彼だけのショーではない。世界は複雑だ。三番目に、市場はどのように反応するか?4番目に、通常大統領が与えられる影響はとても限られたものである。5番目、米国経済は良い状態だ。一般的に言って、米国[への投資]はうまく行く。もしくはほとんどの他の地域と比べれば良い。それが米国[株]が高い理由だと思う。状況はだいたいにおいて良いが、高い値段を払わなければいけない。我々は良い状況で、安く買いたいが、それはなかなか起きるものではない。私は、今の価格がクレイジーに高いとは思わない。退場するときではない。
ー大統領とイーロン・マスクの関係についてどう思いますか?彼は政府効率化の責任者となる。今日は、マスクの会社Space Xのイベントに、トランプが出席した。ここからTesla株が上がると予想しますか?EVは?ここからどのように先読みしますか?
・私はその答えを知るほど賢くありません。しかし、普通ではない状況と言えるでしょう。我々はかつてこのような大統領と企業創立者とのbro-mance(brotherとロマンスを掛け合わせた造語)を見たことがありません。マスクが聡明で、特別なのは間違いないでしょう。人々は政府の効率化、詐欺や無駄をなくすことについて数十年間語ってきましたが、何もなされなかった。マスクは過去になされたことよりも多くをやると想定しますが、それが機能するか見てみましょう。これもまた非常に予想や判定が難しいことの一つです。たいていの投資家にとって、何かするに値するものではないでしょう。
ーでは、Teslaを買え、という事にはならない?
・ならない。マスクが政府効率化をするので、Teslaの見通しが良くなるというのは、理由が希薄である。私ならそうは考えない。
ー世界の他の地域はどうですか?中国が取り沙汰されています。経済刺激策が取れている。中国の試みは十分でしょうか?あなたは中国株の一部に割安感を得ているようですが。
・中国はとても難しいことをやろうとしている。中国の奇跡というものがあった。数十年間にわたり、年率10%のGDP成長を成し遂げた。彼らが現代に入った時、その一部は刺激策によるものだった。しかし、永遠に成長を刺激することはできない。彼らは刺激策から退こうとしたが、成長のスローダウンを招いた。彼らは今そのスローダウンを抑えようとしている。彼らは調整(calibrate)しようとしているのだ。刺激策に頼り過ぎることなく、良い成長をするための刺激の大きさを図ろうとしている。刺激策というものは、ときには、賢くない行動につながる。適正にするのは簡単ではない。彼らがうまくやれることを希望している。彼らは5%GDP成長の重要性を理解している。5%というのは、10%に比べるとスローダウンに聞こえるかも知れないが、他国と比べれば、平均よりも高い率である。
ー中国のチャレンジは難しいと言った。中国はvalue trapではないのか?
・中国には自力で抜け出せる大きな潜在的な力がある。先ほど言ったように、米国の状況は良いが、値段が高い。中国の状況はファンダメンタルズ的に問題があるが、値段が安い(bargain priced)である。その方が良い。全ての投資は、相対的な選択である。
ートランプによって、中国の初期の回復が危機にさらされることはないのか?彼の政策や関税によって。
・彼のレトリックではなく、彼が本当に何をするか教えてくくれば、そしてトランプのレトリックが中国のどのような反応を導くのか、それはトランプがレトリックから退くことになるのか、を教えてくれれば、もしかしたら私は答えを知っているかも知れない。しかし誰にもそれはできないのだ。
ー中国のどこに割安を見出していますか?
・私は売買いの現場に近くない。
ー不動産業界の危機は終わりに近いのか?不動産の再興は投資家心理の回復になる。
・どのようなときでも、大量の資本によって刺激されてビルディングを築いたあとは、調整期間が必要だ。築いたビルディングを消化する期間である。いくらかは目的を買える必要がある。その場所に入るものを育てる必要がある。それは一夜にして成し遂げられるものではない。政府が政策のレバーを引いたからといって起きるものでもない。時間が必要だ。問うべきなのは、彼らがやるべきか?ではなく、底を付いたか?である。彼らが余分な不動産を作らなくなったか?余分な不動産を消化する政策をデザインしたか?である。私の考えは、彼らがそうするだろうという方向に傾いている。投資業界の多くの人が、中国は投資不能(or 投資不可能、uninvestable)だと言っている。私にとってその言葉は音楽である。私は自身のキャリアを他の人が投資不能と呼ぶ資産に投資して築いた。そうするのであれば、バーゲンの機会を得ることになる。あきらかに中国は人々が不健全と考えるものの山(pile)である。その中にバーゲンを見つけることができる。山の全てを買えということにはならないが、そこから捨てられたもの(cast-offs)やバーゲンを見つけることができる。
ー中国へのポジションを増やしているのですね?
・我々は中国に良いポジションを持っている。それを長期間保有している。
ーどのようなポジションなのか教えてもらうことは可能ですか?
・個別の名前は答えられない。しかし、我々は中国への投資を注意深く続けている。ファンダメンタルズの状況が不確かなとき、用心が必要だ。しかし、打ちのめされた価格で買える資産はとても良い出発点だと思う。
ということで、前半部分は一般投資家に向けて・・・、
・市場のタイミングを計ろうとするのは良くない。誰も次に何が起きるか分からないし、それが起きたとしても市場がどのように反応するか分からない。
株価が上がっているから(上がり過ぎていると考えて)退場するのは間違い。
・普通の人は(投資の天才でなければ)、若い頃から大きく米国株式市場にパッシブ投資(≒S&P500)をし続けろ。
と言っている。
後半部分では割安投資家というか、distress assetsで財を成した人らしく・・・、
・米国は順調だが、そのぶん高い。中国はファンダメンタルズが不調で、安い。私はdistress assetsの投資家として、中国のポジションを長期間保有している。
と言っている。
「最近[中国は刺激策を入れて、株価が上がっているが]ポジションを増やしたか?」の問いには答えていないのが興味深い。
彼は「打ちのめされた価格の資産を買うのは良いスタート」と言っているが、普通の人には超割安物件などというものは回ってこないので、縁の無い領域のお話です。
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