塾長です。
昨日(米国4/4)の米株市場ではsell off継続。パウエルPUTも発動せず。昨日と違い全セクター真っ赤。10年債利回りが4%を切り3%台突入。
S&P500、5,074(-5.97%)
Nasdaq、15,587(-5.82%)
【米国市況】株急落、ナスダック100は弱気相場入り-円は147円付近 - Bloomberg
原油、62.32
10年債、3.9850
ドル円、146.9350
Bitcoin、83,874
3月 NFP[前月比]、22.8万人(予想13.5万人)
3月 平均時給[前月比]、0.3%(0.3%)
同[前年同月比]、3.8%(4.0%)
3月 失業率、4.2%(4.1%)
米雇用者数、予想上回る伸び-大規模関税の前に労働市場は堅調 - Bloomberg
失業率は上昇したが、小数2桁まで見ると4.14%から4.15%への上昇に過ぎない。
■パウエルPUTならず;
パウエル議長、関税でインフレ長期化を警戒-様子見維持を示唆 - Bloomberg
パウエル氏は4日の講演で、「不確実性は依然として高い状態だが、関税引き上げは想定よりもかなり大幅になることが明らかになりつつある」と発言。「同じことが経済への影響についても言えるだろう。それにはインフレ率上昇や成長減速が含まれる」と述べた。発言は講演原稿に基づく。
「関税で経済減速してもインフレが進むので金利を下げられない」と言っている。
なし。
■トランプとその仲間たち;
トランプ大統領、利下げは「今が絶好のタイミング」-FRB議長に圧力 - Bloomberg
「中国はしくじった」、トランプ氏が報復非難-「政策変えない」と投稿 - Bloomberg
トランプ氏、ベトナムは対米関税の撤廃に意欲-両首脳が電話協議 - Bloomberg
■中国が報復関税;
中国、トランプ関税に報復-米製品に34%関税やレアアース輸出規制 - Bloomberg
中国政府は4月10日から、米国からの輸入品全てに34%の関税を課す。トランプ米大統領が中国に対して課すいわゆる相互関税と同水準だ。
また、7種類のレアアースの輸出を直ちに制限するとともに、米国とインドからの医療用CT装置X選管に対するアンチダンピング調査を開始する。米国の2企業からの家禽(かきん)製品の輸入も停止する。
さらに、米国の防衛企業11社を「信頼できない事業体」のリストに追加し、16の米企業に輸出規制を課す。また、デュポン・チャイナを独占禁止法違反の疑いで調査する。
■米国議員の(共和党を含む)一部に関税反対の動き;
米共和のクルーズ上院議員、トランプ関税を批判-経済への打撃を警告 - Bloomberg
■注目決算なし。
■〆はS&P500年末目標を先陣切って切下げたRBC ローリー・カルヴァシーナ;
ーRBCが市場で最も低い年末目標を提示した。6,200から5,500へ、だ。RBCは、かつてベアケースと呼んでいたものが、ベースケースになったと言っている。
このCallの元となっているRBC US Equity Head of Strategy ローリー・カルヴァシーナさんをお招きしました。
水曜日と今日で何が変わったのでしょうか?
・我々は今朝、過去数週間、顧客に「ある条件が整えば、やりますよ」と伝えてきたことを行った。3月17日、我々は目標を6,600から6,200に切下げ、ベアケースを5,500としていた。我々は11月、最初の2025年見通しを発表していた。その時、市場は良い道を進むように思えたが、政策に多くの霧がかかっているとも感じていた。それらの霧をまとめて、ベアケースとしていた。我々はそれをつぶさに観察し、ベアケースに変換する時期について語って来た。3月17日のレポートで、ベアに転換する確率を40%とした。私にとって5~10%の株価下落はありふれたものであるが、10%を超える下げの時、あなたは市場の声に耳を傾けるべきである。市場が伝えているのは、2010年から2018年の間に4回存在したgrowth scare(経済成長しないのでは?という恐れ)のような状態に向かっている、という事だろう。それらは14~20%下落して、底を付けた。それらは全て実際には実現しなかった危機やリセッションへの恐れから来ていたもので、市場はパニックだった。我々は過去数週間、3月中旬の下値を守れなければ、ベアケースに転換すると言ってきた。そして木曜日、それが現実となったのだ。3月中旬の下値を突き破ったのだ。人々は「スタグフレーションになる」と言っていたが、瞬間的に「リセッション入りする」と言い始めている。我々は知的に正直になり、この変更を行わなければならなかった。
ーあなたは市場がキーレベルを守れなかったので、さらに下がると言っているようですね。
・2010年、2011年、2018年、2015-16年にgrowth scareによる株安が起きた。下げ幅のレンジは14~20%だ。平均は17%で、今ほぼそこに居る。しかし、2018年が最も近いのではないかと思う。なぜならバリュエーション的に泡立ったポジションがあった上で、貿易戦争が起きたからだ。当時はFEDの政策エラーが起きる心配があった。今、投資家はFEDの心配はしていないようだが、財政や政権といった貿易のバケツに入れられるものがある。このように多くが韻を踏んでいるので、20%下落であるS&P500 4,900に素早く達するだろう。
ー状況は流動的で、あなたは仕事は簡単ではない。どうすればあなたは再度転換するでしょうか?ベトナムに関する報道があった。どのような条件があるのか?転換するのに、6か月待ちますか?
・私は6か月も待ちません。率直に言って、今年、私は年末目標の計算に異なるアプローチを取っている。「アナリストは1月に目標を言って、変えない」という文句を聞くのに疲れてしまったのだ。我々は株のアナリストのように、条件が変われば、コンピュータに向かい、スプレッドシートを変更し、数字を入れて、(目標の)変更を行う。それが我々のアプローチである。我々はよりアグレッシブに数字を変える。6,200から5,500への変更において、少なくともあるモデルにおいて、実GDP成長率を1.6%から0.5%に引き下げた。それはリセッションではないが、その目前の数字である。インフレ率を2%台後半から、3%台後半に変更した。FEDの利下げをゼロ回と予想していたが、2回に戻した。金利のチームからコンサルトしてもらい、10年債利回りを4%とした。インフレ率を変更したことで、PEも下がった。GDPを変更したことで、企業利益予想が下がった。モデルを機械的に分析することで、私はより良いGDP成長率、より温和なインフレ率に確信が持てるようになると思う。しかし、それらが考える上での出発点となるだろう。
ということで・・・、
・S&P500年末目標を、5,500に引下げた。これは以前ベアケースと呼んでいたものだ。
市場が-5~-10%下落するのはよくあること(無視して良い)。-10%を超えれば市場の声を聴くべきだ。
2010~2018年の間にgrowth scareによる株安が4回あり、-14~20%、平均-17%だった。
今回の株安は2018年のそれに近そうだ。当時は株が割高なところに、FEDの政策エラーの心配があった。今回も株が割高で、関税という政策エラーの心配がある。なのでS&Pは-20%、4,900まで素早く下落する。
・我々は今年からS&P500年末目標を機械的に変更することにしたので、今後も条件が変われば目標も変えていく。
だ、そうです。
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