塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【ダン・ナイルズ】nVidiaの減損は輸出規制を言い訳にしているが、実際は弱い需要の反映だ。Mag7株価は下がったが、まだ買い時ではない。

塾長です。

昨日(米国4/16)の米株は、Bloombergによると、パウエルが講演先で「FED Putは無い」と言ったから下げたらしい。

確かに最近良い物価指数が出ていて利下げ期待が高まっていたかも知れませんが、少なくとも今の時点でパウエルが「利下げの準備ができています」と言うと期待するのは間違っているのでは?

 S&P500、5,275(-2.24%)

 Nasdaq、16,307(-3.07%)

【米国市況】株大幅安、FRBプット期待しぼむ-141円65銭に円上昇 - Bloomberg

  パウエル氏は市場安定のためにFRBが介入する「Fedプット」を想定しているかを問われ、「ノー」と答えた。トランプ大統領の政策が及ぼす影響には多くの不明点があるとし、「まだそれについて分からず、分かるまで適切な判断を下すことはできない」と述べた。

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、62.91

 10年債、4.2790

 ドル円141.80

 Bitcoin、84,273

円は141円台後半、FRB議長発言で半年超ぶり高値圏-日米協議警戒 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 3月 小売売上高[前月比]、1.4%(予想1.4%)

 3月 小売売上高コア[前月比]、0.5%(0.4%)

 3月 鉱工業生産指数[前月比]、-0.3%(-0.3%)

 3月 設備稼働率、77.8%(78.0%)

米小売売上高、2年ぶり大幅増-関税引き上げ前に自動車購入急増 - Bloomberg

・自動車を除いたベースでは0.5%増加

 ・データはインフレ調整を加えていない

 

 

 

金融政策:

■パウエル、ハマック;

パウエルFRB議長、物価安定なければ力強い労働市場の実現は不可能 - Bloomberg

クリーブランド連銀総裁、金利据え置きに強い根拠-不透明感強い - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

■トランプとその仲間たち;

トランプ米大統領、日本の代表団との間で「大きな進展」-SNS投稿 - Bloomberg

 

 

■中国が目くばせ;

中国、協議に応じる用意-米国が敬意示し交渉責任者指名なら - Bloomberg

  中国政府の考え方に詳しい関係者によると、協議の最も重要な前提条件は、米国側が敬意を持って接する考えであることが中国側に伝わることだという。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

■ビル・アックマンのファンド(アクティビスト)がHertz株を取得;

ハーツ株が56%急騰、アックマン氏のパーシングが約20%の株式保有 - Bloomberg

+56.44%

さらに時間外+37.65%。と言っても、7.88ドルに過ぎないのですが。

 

 

■〆はテックに強いファンドの創業者/CIO ダン・ナイルズ;

www.youtube.com

ーお会いできて光栄です。

・本当に久しぶりですね。あなたが(CNBCを)2022年に離れて以来です。

ー本当ですね。それ以来様々な事がありました。まずはnVidiaのニュース※に対する市場の反応について聞きたい。nVidiaは7%下げている。あなたはより悪い反応を予想していましたか?より良い反応を期待していましたか?

※:エヌビディアの「H20」製品、米の対中輸出許可必要に-株価6%急落 - Bloomberg

  エヌビディアは、新たな規制がH20製品の在庫や購入契約に及ぼす影響を考慮し、第1四半期(2-4月)に約55億ドル(約7850億円)の費用計上を見込むと明らかにした。

・人々はこのニュースに関して出来る限り強気に対応しようとしている。「中国のde-riskができた」とか「バー(決算期待値)がresetされた」とか言っている。最初に私の頭をよぎったのは・・・、あなたが最高時速が200mile/hではなく90m/hのフェラーリを売ろうとしている。その時、ゼロまで値下げしなければならないだろうか?そうすればいくらでも買い手を見つけることができる。もしも需要が供給を相当上回っているとしましょう。そうすれば供給が問題を限定的にする。そうだとしたら、なぜnVidiaは55億ドルの減損をしなければいけなかったのだろうか?

 それとは別に、我々は別の側(需要側)のデータがある。Microsoftがデータセンターのリース契約や電力契約を見送ったとか言う話の事だ。DeepSeekによるイノベーションがtokenを生成するコストを90%以上節約するとか、その米国向けモデルがMetaによって使われている、とか。私はしばらくの間、AI消化期間が今年中に来ると言ってきた。これ(nvidiaの減損)がそれを証明しているのかも知れない。需要が素晴らしいと言われているが、nVidiaがこれら半導体を世界中のどこでも売れないという事だ。

 

ーこれは漸進的な問題でしょうか?それとも、割高と言われているセクターがさらに値下がりするのを確かめたいでしょうか?

・そこが興味深いところだ。nVidiaは割高ではない。問題は、どこまで数字が落ちるか分からないのだ。なぜなら、nVidiaは次の四半期の予想までしか出さないが、今日までアナリストは毎期連続的に10~12%伸びると予想してきた。しかし(nVidiaの)顧客が出した決算を見ると、彼らの12月期決算では、去年は10台中盤であったAI Capex増加率がだいたい一桁台中盤を示している。既にミスマッチがあるという事だ。関税や輸出制限の前に、駆け込み需要があったのは知っての通りだ。それは中国の輸出データに見て取れる。中国全体の3月輸出は予想+4.6%に対して+12.4%だった。それは巨大な上振れだ。多くの需要が先食いされたのが分かる。私は、(AI投資の)回収期間が到来すると予想していたわけだが、これはそれを隠すのに役立つかも知れない。なぜなら、これ(nVidiaの減損)は関税に関するものだと言えるからだ。あなたが需要は健全だと思いたいなら、思えるのだ。

 

ーあなたの年初のtop picksにMag7は無かった。ここ最近だけでなく、株は年初から下げている。あなたは考えを変えて、Mag7をtop picksに入れましたか?

・我々は常にトレードをしているので、例えば先週の戻し(bouce)で買いを入れた。しかし、構造的には・・・、忘れて欲しくないのは、Mag7の12月期決算において、7社のうち6社が3月期の売上予想を引下げていた。それを少し考えて欲しい。数字は既に下げているのだ。去年の中盤に戻ってみれば、MicrosoftAmazonGoogleは6月期の決算で9月期の予想を引下げていた。これ(予想の引き下げ)はしばらく続いている現象なのだ。しかし、FEDが利下げをしていたことで、誰も気にしていなかった。株価は上がり、チャートは良く、なぜファンダメンタルズを気にする必要があるのか?と。先を予想すると、3月期決算の中で6月期予想が再び引き下げられると思う。なぜなら12月期決算で、関税問題がある前から問題を抱えていたのだから。私がこの仕事で学んだ事の一つは、株価は人が想像できる以上に下がる、という事だ。逆もそうだ。2021年のミーム株騒動では、株価が予想できる以上に値上がりした。私は、決算予想が切り下げられるのを前に、買おうとは思わない。特に、センチメントが回転しようとしている時には。バリュエーションもまだ高い。

まとめると・・

nVidiaGPU在庫を55億ドル減損したのは、それらが売れる見込みが無くなったからだ。

 市場はnVidia売上を毎期+10%以上と予想しているが、顧客側の投資額は1桁台の増加しかしていない。

 減損は、輸出規制を言い訳にしているだけで、実際は需要が弱くなっているのを反映したものだろう。

 これは私が主張してきた「今年中にAI投資の消化期間が来る」という説を裏付けるものだ。

・Mag7は去年中盤から決算予想を引下げ続けている。これは関税前からある傾向だ。3月期決算でも、さらなる引下げがあるだろう。センチメントも悪い。株は予想以上にアゲ、サゲするものだ。私は(トレード目的は別にして)まだバリュエーションの高いMag7を今の時点で買うつもりはない。

と言っているようです。

 

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