塾長です。
昨日(米国4/23)は貿易交渉成立期待から株高・・・、というより、一昨日売られ過ぎたので買戻された。
S&P500、5,287(+2.51%)
Nasdaq、16,300(+2.71%)
【米国市況】株反発、貿易交渉進展への期待で-ドル141円台半ば - Bloomberg
ニュースサイトのポリティコは、トランプ政権が日本およびインドとの貿易交渉で基本合意に近づいていると報じた※。
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前日に続き、この日も商いは低調で、値動きが増幅された可能性がある。
原油、64.20
10年債、4.3890
ドル円、142.71
Bitcoin、93,129
4月 リッチモンド連銀製造業指数、-13.0(予想-7.0)
■カシュカリは中立(現在のFRBの政策に沿った)発言、ジェファーソンは何を言っているのか分からない;
関税によるインフレ長期化させないのがFRBの責務-カシュカリ総裁 - Bloomberg
ジェファーソンFRB副議長、二大責務は経済的移動性の促進に寄与 - Bloomberg
なし。
■トランプとその仲間たち;
トランプ米大統領、パウエルFRB議長解任の意図はない - Bloomberg
米財務長官、中国との緊張緩和に期待感示す― 合意の可能性に言及 - Bloomberg
バンス米副大統領、米印関係の新時代を提唱-貿易交渉で進展 - Bloomberg
ルビオ国務長官、「肥大化した」国務省を再編-17%の部署を閉鎖 - Bloomberg
700の役職が廃止される見通しで、国務次官にはこれに加え、137の部署を省内の他部署と統合させ、職員を15%減らすよう要請されているという。フリー・プレスは内部文書を引用して報じた。
日本も真似してみませんか?
■3M、LMT、Teslaなどが決算;
3M、通期の業績予想据え置き-生産移転など関税への対応策を検討 - Bloomberg
+8.12%
US defense contractors mostly maintain forecasts despite Trump tariffs
テスラ株が急伸、マスクCEOは政府業務への関与時間を削減へ - Bloomberg
時間外+5.22%
■Boeingでリストラ;
ボーイング、航空ナビ部門を106億ドルでトーマ・ブラボーに売却 - Bloomberg
+2.00%
■既にトランプが「パウエル解任しない」と言ってしまったので、若干時期を逸していますが・・・、FED Watcherとして有名なデイヴィッド・ザボスのインタビュー;
ーあなたは過去に「FEDは既に政治化している」と言っていた。トランプが欲しているものが何かはニュースで伝えられている。あたなへの質問は「大統領が直接金利を決めてはだめなのか?」だ。
・我々は政権が直近の決断に大きな力を持ってしまうとトランブルになると学んだからだ。それによって中央銀行に独立性を持たせることにした。それは世界的な流れである。しかし、これは綱引きである。中央銀行が政権と異なる見解を持つのは経済にとって悪いことだ。バランスが必要だ。大統領が指摘しているように、9月の利下げはバランスを欠いたものだったかも知れない。2018年は間違いなくバランスを欠いていた。パウエル議長はアグレッシブに政策に反対していたし、ビル・ダドリーのような彼の同僚はトランプを阻止するためにリセッションを起こせと挑発していた。我々は組織(institutions)が政治的だという事を知っている。クリスティーナ・ラガルドが正確に描写していたように、政治が金融政策を形作るのだ。重要なのは、政権が短期的に欲しているものと、物価・雇用を長期的に守ることのバランスを取ることだ。
ーパウエルはトランプによって任命された。もし大統領がFRB議長を解任でき、好きな人を据えられるとしたら、それは大統領が直接金利を決められるのと大きな距離は無いのでは?
・大きな距離があると思います。大統領は最高裁判事を任命するが、それは大統領が全ての事案の判決を下すことにはならない。FEDは最高裁のようなものだと思う。14年間の任期で、政治的な信念やアジェンダを持つ人を置く。政権はそれが大きな輪郭において一致することを願う。トランプがパウエルを任命した当初はそう考えただろう。2018年、2019年の経験から、トランプは多分(パウエル任命を)後悔しているだろう。それ以来、トランプはパウエル議長をつつきまわしている。2018、19年に彼が使っていた言葉はもっとアグレッシブなものだった。今は「遅すぎる男」「負け犬」と呼んでいるが、昔は「馬鹿者」と呼んだし、国家的敵対者であるXi Xioapin(Deng Xiaoping、鄧小平の言い間違い?)と比較してもいた。私にとっては、トーンダウンしたように聞こえている。なぜ他の人が騒いでいるのか分からない。この映画は何度も見たものだ。
ー米国債務がいかに大きいか、今後2年間でいくらの借換えが必要か、高金利環境で負債の利子にいくら払っているか、人々は十分理解していないようだ。この件で、これらはどれほど意識されているだろうか。
・ベッセント財務長官はこの件に関してとても明確に述べている。彼は3本の矢計画でこの問題を解決しようとしている。私は、パウエルが政権の進めている財政倹約に同情的だと思っていた。しかし、衝突があるようだ。政権は(財政の)リバランスを行っている時に(景気が悪くならないように)、金融政策によるクッションを期待していたが、それを得られなかった。私が思っていたよりも、(FEDは)非協力的だ。それがレトリックを過激化させたのだと思う。貿易交渉が進み、財政削減が進む中で、もし金融政策が引締め的である続けるなら、レトリックはさらに過激化するだろう。
ーどれほど債券市場はパワフルだろうか?誰もが「アメリカ売りトレード」について語っている。
・パワフルではあるが・・・、我々は先週書いたのだが、債券市場は政権、中央銀行、海外勢によって捻じ曲げられる。財務省は国債を買い取ることができるし、異なる年限の国債を発行することで国債市場に変化を起こすことができる。彼らは債券市場におけるdislocationが他に転移しないようにする力を持っている。彼らはFEDが協力してくれると期待していたようだが、財務省は必要であれば独自にそれを成し遂げることができる。
まとめると・・・、
・トランプ政権とパウエル議長の衝突は今の始まったことではない。FRBだろうが何であろうが、組織は政治的なものであり、政治的対立は避けられない。但し、2018、19年の方がひどかった。騒ぎ立てるような事ではない。
・トランプ政権は貿易交渉、財政削減している最中に景気が悪くならないよう、FRBに利下げによる下支えをして欲しかったようだが、FRBは協力的ではないようだ。
FRBが今の態度を変えないなら、トランプ政権との衝突はより大きくなるだろう。
・ラガルド ECB総裁が言ったように※、金融政策は政治が形作るものである。中央銀行は短期的に政権が欲するものと、長期的に物価・雇用を守る事のバランスを取るべきである。(注:暗に現在の金融政策はバランスを欠いていると批判している)
・米国債が売られているが、財務省はそれが問題化しないようにする力を持っている。FRBの力を借りたかったようだが、それはなさそうだ。しかし、単独でもなんとかする力を持っているので、「米国が売られるぞ!」とパニックになる必要はない。
というような事を言っているようです。
※:直前にラガルドECB総裁がCNBCに出演していました(↓);
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