塾長です。
昨日(米国5/21)は20年債オークションをきっかけにまた「財政赤字が大きすぎる」「借換えができなくなる」とオオカミ少年が騒ぎだして金利上昇、株安。
S&P500、5,844(-1.61%)
Nasdaq、18,872(-1.41%)
【米国市況】財政不安で国債安、株に売り波及-ドルも143円台に下落 - Bloomberg
21日の米金融市場では、膨張する米財政赤字が安全な投資先としての米国の地位を脅かすとの懸念が表面化。20年債入札(160億ドル相当)では需要が振るわず、米国債相場は軒並み下落。売りは株式、ドルに波及しトリプル安となった。
原油、61.25
10年債、4.5960
ドル円、144.0540
Bitcoin、108,852
なし。
■デーリー、ハマック;
米金融当局は忍耐強く、データ精査の上で政策調整可能-2連銀総裁 - Bloomberg
米政権、トランプ税制法案で共和党に圧力-可決失敗なら「裏切り」 - Bloomberg
なし。
■Targetなどが決算;
Target cuts sales outlook as retailer blames tariff uncertainty and backlash to DEI rollback
・Target missed first-quarter revenue estimates as transactions fell, and the retailer cut its full-year sales outlook.
・The company has been struggling to return to growth for years, and created a new office to try to accelerate its turnaround.
・Target in part blamed falling consumer sentiment, uncertainty about tariffs, and backlash to its rollback of key diversity, equity and inclusion initiatives for its performance.
:
Revenue fell from $24.53 billion in the year-ago quarter.
Comparable sales declined by 3.8% in the quarter compared with the year-ago period, as comparable store sales fell 5.7% and digital sales grew 4.7%.
絶不調。-5.21%
こちら(↓)は5年チャート;
最高値は2021年、260ドル。現在93ドルなので64% off。お安くなっております。
■〆のインタビューは・・・、現在、旬である債券について。PIMCO head of shsort-term portfolio management ジェローム・シュナイダー;
ーPIMCOによる(米国債格下げの)影響は限定的でしたが、財政赤字は増え続け、去年も今年も来年も対処しないようだ。しかしあなたは債券が安いと言っている。成長不安と、インフレが制御できているということか?
・投資家の会話にはコンテクストが必要だ。PIMCOの財政見通しは長らく暗いものである。Moody'sのアナウンスは実際上の影響は限定的であった。しかし投資家にとって、現在の債券市場は正当化できる。債券市場に投資すれば、インカムは実際にポジティブだ。インフレ率を引いた後のリターンが約2%だ。インフレ率が多少高いとしても、債券に投資すれば実際のリターンを得られるということだ。さらに重要なのはボラタリティーである。成長不安が市場を支配しようとしているが、それは必ずしも債券にカネが流れることを意味しない。なのでこの時点で債券によってインカムを作っておくことがエキサイティングである。これは過去20年間できなかったことだ。大きなピクチャーの中に入れて見れば、(債券は)ボラタリティーの真っただ中で静けさを提供してくれる島なのだ。
ー成長不安は金利にとってポジティブですね。もちろん成長不安がさらに悪化すれば、デフォルトとなるが、そこまで悪化しない限りにおいて、成長不安は債券を持つ理由になると言っているのですね?
・PIMCOではリセッションの可能性を35%としている。それは過去数週間で下がってきていて、その確率は微調整されている。デフォルトのような事態は想定していない。すこしばかり予想よりハードなランディングといったところだろう。低成長な環境だ。そうなる(リセッション入りしない)と、我々の予想は微調整され、FEDは利下げに関してより思慮深く、引き伸ばされたものになる。インフレ率は今後1,2年間、予想よりも高くなる。これらを考慮したうえで、債券市場のリスクと機会は・・・、安全地帯となる。そこでは短期債において質の高い、分散の効いた5、6%程度のリターンが得られる。しかも成長不安があるなかで、ボラタリティーは高くない。
ーしかし我々には主要な問題がある(財政赤字が巨大だ)。
・我々はそれらの主要な課題についてカリフォルニアで議論してきた。これらは今日、明日で解決するものではない。しかし長期的にはなんとかしなければならない問題だ。
ー長期的と言っている間に自分が死ぬのを待つのか?
・そうとは限らない。市場はそれを織り込むことになるだろう。その意味で、私は市場の調整を見逃すとは思っていないが、我々は高インフレを考慮しなければならない。多くの投資家にとって、実際にやらなければいけないのは、高インフレ下でのポートフォリオをどのように組むかを考えることだ。過去のインフレ率は0~2%だった。それが3~4%となるかも知れない。
ーそれは財政赤字が巨大だから?
・我々が構造的に経済を変化させているからだ。
ーいつFEDは利下げしますか?
・我々は今年2回の利下げを予想している。9月に1回。その後は遅れるかも知れない。データ依存だ。もしかしたら年末かもしれない。
ーなぜ利下げが遅れるのですか?成長率が高いから?高インフレだから?
・インフレの要素が重要だ。
ー関税ですか?
・関税である必要はない。
(FEDが利下げをするのに)労働市場が弱くなるのを待つ必要はない。インフレと成長のテンションが焦点となる。FEDにとって重要なのは物価の安定だ。
ーあなたはFEDが利下げすると言いましたが、今年中に失業率が5%に達すると思いますか?
・それほど速くはならないだろう。しかし労働市場は悪化するだろう。新規雇用が200,000以下になるとか、だ。
特にまとめる必要もないでしょうか。「債券屋さんが言いそうな事を言った」という感じ。
・成長不安があるとき(低成長、企業利益低下となれば株は下がる)、5%程度利回りが出ている債券をポートフォリオに組み込んでおくのは良い考えだろう。5%からインフレ率3%を引いても、実質2%のリターンをインカムとして得られる。債券は(株よりも)ボラタリティーが低いので、心の安定が得られる。
と言っているようです。
ちなみに、本blogでたびたび紹介している(債券専門家)ジム・ビアンコは「現金(MMFや短期国債)、債券、株のリターンがそれぞれ4%、5%、6%となるだろう」と言っている;
株は長期的に+8、9%なので、実質的に、多くの人が考えているよりも株のリターンは悪化する(だから債券買ってね)という主張。
この(↑)動画は長いので、短いものが出てきたらまた紹介しようと思います。
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