塾長です。
昨日(米国10/7)は『Oracleクラウド事業が儲かっていない』と暴露記事(←真偽は不明)が出て、株式市場全体の重しになりました;
S&P500、6,714(-0.38%)
Nasdaq、22,788(-0.67%)
【米国市況】円安加速で152円台、「高市トレード」に勢い-株息切れ - Bloomberg
原油、62.18
10年債、4.1270
ドル円、151.96
Bitcoin、121,949
円は対ドルで152円付近、高市氏政策にらみ円売り-8カ月ぶり安値圏 - Bloomberg
米消費者のインフレ期待が上昇、低・中所得層に負担-NY連銀調査 - Bloomberg
ミネアポリス連銀総裁、大幅利下げに慎重姿勢-インフレ再加速の恐れ - Bloomberg
マイランFRB理事、物価見通し楽観-「2大責務に大きなジレンマなし」 - Bloomberg
カンザスシティー連銀総裁、追加利下げに慎重姿勢-インフレを懸念 - Bloomberg
なし。
■トランプとその仲間たち;
ホワイトハウス、政府閉鎖で一時帰休の職員に給与支払わない構え - Bloomberg
■Dellが業績見通し引上げ;
デル、今後4年の業績見通しを大幅上方修正-AI需要拡大で成長加速 - Bloomberg
米デル・テクノロジーズは、向こう2年間の売上高と利益の見通しをおよそ2倍に引き上げた。人工知能(AI)関連製品への需要を背景に、少なくとも2030会計年度までこうした高い収益見通しが維持できるとの見方を示した。これを受けて、同社の株価は上昇した。
+3.51%
■TeslaがModel Y廉価版発表;
テスラ、主力SUV「モデルY」の廉価版発表-価格3万9990ドルから - Bloomberg
・最も安い既存のモデルYより約11%安く設定、航続距離は推定517キロ
・後部座席用タッチスクリーンは搭載せず、スピーカー数も半分以下に
-4.45%
■The Informationが『Oracle内部資料からnVidia半導体貸出し事業の財務課題が明らかに』と題したレポートを出して、株価下落;
Internal Oracle Data Show Financial Challenge of Renting Out Nvidia Chips — The Information(有料記事)
オラクル株が下落、クラウド事業の利益率が想定下回るとの報道 - Bloomberg
テクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションはオラクルの社内資料を引用し、オラクルの6-8月(第1四半期)はエヌビディア製チップを搭載したサーバーのレンタル事業の売上高が約9億ドル(約1370億円)に上ったが、粗利益は1億2500万ドルにとどまったと伝えた。
-2.52%
■FRBからGoldman副会長に華麗な転職を果たしたロバート・カプラン;
ー政府閉鎖の話を続けたいと思います。ここからはロバート・カプラン氏を迎えます。
政府閉鎖はテクノロジー企業の投資と競うようなレベルにあるでしょうか?
・今のところはそうではありません。外延部において、経済は(政府閉鎖が無い場合よりも)減速するかも知れませんが、市場は今後2,3年間で起きる事を織り込んでいます。それらは、規制緩和、税制優遇、AI・データセンター・電力のブームです。それらが市場に燃料を与えています。現在の経済が市場を動かしているのではありません。
ー経済活動の再活性化が起きると期待されていますが、それは合理的(legitimate)でしょうか?理にかなっている(reasonable)でしょうか?
・合理的だと思います。労働市場で目にしているものは・・・、私の見立てとして、労働市場は活気がありません(sluggish)が、多くのミスマッチがあるのです。AIの活用をしようとして採用を変化させているのかも知れません。建設、サービス等のセクターには多くの求職はありますが、地理的な問題で移動できないとか、大卒はそのような職に就きたくないといった理由があり、多くの求職があってもミスマッチが起きているのです。その解決には通常長い期間がかかります。
ー移民もありますよね?移民が少なくなれば、職は少なくなりますね?
・労働者の増加率は、私が覚えていないほど昔以来、最低となるでしょう。緩い移民政策を改めたのは道理になかっていますが、その代わりとして合法的な移民を増やしていません。現在既に労働をしている12~15百万人の労働者のステータスを明確にしておらず、彼らの一部が(ステータスはく奪を恐れて)働きに出ていないのです。
ーインフレについて何が起きていると思いますか?政府が来週までに開始すれば、CPIが出ます。以前あなたと話をしたとき、あなたは「財政の蛇口が開いたままになって、長い時間が経過している。それが止むまで、インフレと戦うのは難しい」と言っていました。今はどうでしょう?
・インフレ率は目標を大きく上回って推移しています。2と3/4%近辺です。人々が問題だと考えているのは、モノと関税ですが、インフレ問題の爆心地(ground zero)は未だサービスなのです。それは3%台半ばで推移していて、かつてあったモノのデフレがありません。だからインフレは横に動いているのです。もし私がFEDに居たら、このようにインフレ率が目標を上回っている時は、さらに利下げを進める事に慎重になりたいと思います。(利下げを進めるとしたら)私は労働市場が永続的に悪くなると説得させられる必要があります。私が考える中立金利は今のFFレートよりも大きく下にありません。
ーなぜサービスのインフレは未だに高いのですか?
・一部は住居費、一部は引締まった労働市場のせいです。我々が顧客から聞くところによると、関税によるインフレがサービスに滲み出ているのかも知れません。
ーGoldmanのコスティンは週末にレポートを出しました。それによると、関税の影響は2Qよりも、3Qに強く出るそうです。
・そうです。それによって企業のマージンに浸食が見られています。そうは言いましたが、大きな企業は何とかできます。多少のマージン浸食はあるにしても、です。より顕著なのは、輸入に依存した小企業です。彼らは事業を続けられるか?と話合っています。そういった話をより多く聞くようになっています。
ーダラスFED、NY FEDからそのような定性的コメントを聞いています。事業を畳まざるを得ない、と。
・その通りです。労働市場が不活性な理由の一部は、そういった小企業の採用活動によるものでしょう。しかし、年末に向けて順風が吹きます。それは経済を強固なものにする、再活性化する可能性があるのです。なのでFEDはとても用心深くしているのです。
ーあなたは「さらに利下げしたくない」と言いましたが、それは1回が適切ということですか?
・私が考えているのは・・・、中立金利は最もアグレッシブなケースで3と1/2か、3と3/4です。他の人の考えとは違うでしょう。インフレ率が2と3/4%で、それに対して3/4から1%を足したものです。今(のFFレート)は4~4と1/4%です。
ーということは、利下げ余地があるのですね?
・多くはありません。インフレ率が目標以上にあるとき、(FFレートを)中立金利にしたくありません。この話をするとき、往々にして失われるのですが、目標を上回ったインフレ率は8千万人から8千5百万人いる労働者に対する逆進税(regressive tax)です。5万ドルから5.5万ドル、もしくはそれ以下を稼ぐ米国労働者の購買力が〇年で(←〇の部分は聞き取れず)25%減少するのです。彼らは金融資産を持っておらず、日々の暮らしに苦労しています。私はインフレ率が目標を上回って推移する事にとても注意深くなっています。
ーということは、あなたがFEDに居たら、利下げは終わりにしますか?
・政府閉鎖のせいで、私は10月利下げの方に傾くと思いますが、10月以降の利下げの基準はとても高くなります。(利下げするには)より多くの証拠が必要です。市場は12月利下げの可能性を多く見積もり過ぎていると思います。
まとめると・・・、
- 市場を動かしているのは規制緩和、税制優遇、AI投資、AIへの期待。それらを2,3年先まで織り込んでいる。政府閉鎖は市場に影響しない。
- 労働市場が不活性なのは、雇用者と労働者のミスマッチ、移民の減少。大卒は求人の多い建設業やサービス業に就きたがらない。
- インフレ率を押し上げているのは、未だに住居費やサービスである。関税によるものは軽微。
- 関税が影響しているのは、主に輸入品に頼った小企業である。彼らは事業継続の危機にある。
- 目標を上回るインフレは逆進税。FEDがどんどん利下げを進めると考えるのは間違いだ。
と言っているようです。
前にも書いたような気がしますが・・・、「目標を上回るインフレ率は逆進税」と言っていますが、目標を下回っていても実質収入が増えなければ逆進税デス。
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