塾長です。
昨日(米国10/9)の米株は下落。セクター別では工業、エネルギー、素材が-1%超。生活必需品のみプラス。
そして円が安い。
S&P500、6,735(-0.28%)
Nasdaq、23,024(-0.08%)
【米国市況】円売り継続、高市氏「口先介入」も歯止め効かず-株下落 - Bloomberg
原油、61.51
10年債、4.1480
ドル円、153.14
Bitcoin、121,674
米労働市場は軟化ではなく均衡回復中、移民減少で-ダラス連銀分析 - Bloomberg
なし。
なし。
■トランプとその仲間たち;
イスラエル政府、ガザ人質交換の枠組み承認-首相官邸 - Bloomberg
人質解放「立ち会う」、トランプ氏がイスラエル訪問へ-戦争終結合意 - Bloomberg
ノーベル平和賞、トランプ氏巡って緊張-ノルウェーと米国の関係に影 - Bloomberg
米財務省、イラン産原油で企業など制裁対象-中国の輸入ターミナルも - Bloomberg
NY州のジェームズ司法長官を起訴-連邦大陪審 - Bloomberg
■Deltaなどが決算;
米デルタ航空、第3四半期は利益が予想上回る 見通しも強気 | ロイター
ただし、この見通しには米政府機関の一部閉鎖による影響は織り込んでいない。航空管制施設の人員不足により今週は1万3000便超が遅延しており、一部の旅行者は政府機関が再開されるまで旅行を控えている。
+4.29%
こちら(↓)はDelta CEO エド・バスティアンのインタビュー;
ーおはようございます。Q3の売上、利益ともに市場予想を上回りました。おめでとうございます。何が変わったのですか?Q2には不確実性がありました。Q3に何があったのでしょう?
・まず最初に、我々のチームは素晴らしい働きをしました。力強い結果を出しました。彼らが行った事に誇りを持っています。我々は引き続き業界をリードします。実際、我々のQ3利益は、業界全体の60%を占めています。チームが素晴らしい仕事をしたのです。
我々がQ3に見たのは、売上のモーメンタムの変化です。特に国内です。年初から支出への不安がありました。貿易の不確実性、関税のアナウンス、消費者信頼感の低下がありました。今から見て、私はそれを"spring swoon(春の気絶)"と呼んでいます。全てが失速したからです。夏の始め頃、6,7月、需要が立ち上がり始めました。
ー不確実性が無くなり始めたのですね。
・不確実性がクリアになり、人々が移動し始めたのです。ビジネスや、レジャー、プレミアム・セクターに、です。多分、それを最もうまく表している統計は
・・・、ご存じの通り、国内線は最もストレスのかかった領域でした。業界ではサプライ・デマンドの調整をして、価格を適正に保とうとしてきました。我々の国内線のQ2売上は前年比5%下落しました。Q3は+2%でした。たった90日間で7%幅の改善です。このモーメンタムはQ4に向けて続いています。セールスも同様で、Q3はQ2よりも600bpts高いのです。それはQ4にも続きます。我々は今年が強く終わる、ホリデーシーズンが素晴らしいと期待しています。興奮しています。
ー不確実性について言うと、(政府閉鎖で)スタッフが不足し、(航空便に)遅れが出ると言われています。何を心配すべきでしょうか?
・我々は何のインパクトも経験していません。2つの指標を示しましょう。今月最初の8日間、政府閉鎖が始まって以来、我々の予定時刻達成率は99.99%です。ほとんどキャンセルが出ていないのです。予定通りに到着した率は90%です。こんちに、何の心配も無いという事です。この問題が、そうですね、さらに10日間解決しないのであれば、インパクトが現れると思います。
ーしかし、いつくかの空港では(スタッフ不足による)遅れが出ています。
・そうですが、遅れは常にあるものです。通常の遅れと、それ以外を区別するのは難しいことです。
ー出張についてお聞きしたい。Q3は+8%でした。Q1、Q2は+1%でしかなかった。どの程度が不確実性の払拭からくるものでしょうか?特定のセクターが活況なのでしょうか?それとも全体でしょうか?
・人々は貿易ディールが結ばれるごとに、貿易不確実性が無くなっていくかを理解し始めました。そして移動するのようになりました。これについて、私は今年何度もお話しているのですが、これは通常の経済活動の低下ではありません。しかし、人々は外に出て客に会う、人に会う、現場で何が起きているかを見る必要があるのです。全セクターにおいて、人々はそれを理解し始めました。春には止まりましたが、夏には全セクターで有意に回復しました。
ーその逆に、エコノミーの客は用心しています。それは和らいだでしょうか?
・2種類の消費者が存在します。幸運なことに、DeltaはPremium顧客にフォーカスしています。彼らには強い経済力があります。彼らには旅行への欲求があり、旅行をしています。American Expressと共同ブランドしているクレジットカードの支払いは今期+20%でした。それは年間を通して続いています。出張やプレミアム・サービスは強いのです。低所得層の消費者は明らかに苦しんでいます。なので、業界はサプライ・デマンドの調整をしたのです。ローエンド消費者を狙った席が多すぎました。まだその作業は終わったと思っていません。
ー大西洋便は、過去8、9か月、少しソフトです。需要の増加はありますか?
・はい、Q4は重大な回復をするでしょう。需要と供給のバランスが取れてきました。我々は年初に夏のスケジュールを決めます。9か月前に決めるのです。過去数年間経験したような堅牢なシーズンを期待していましたが、需要の減退(pull back)がありました。欧州から米国への客が減ったのと、米国の客には価格問題がありました。それは繁忙期の問題です。秋のオフシーズンに向けて改善しているようです。これは対前年比におけるQ4の改善になります。
ーホリデーシーズンの旅行はどうですか?
・まだ少し早いですが、良く見えます。Q3のセールスは良いですし、Q4にも引き継がれるでしょう。
ー管制の問題が、そうですね、あと10日間続くとしましょう。人々は旅行を控えるでしょうか?
・旅行市場のモーメンタムは強い。旅行を控えるような動きは予想していません。人々は重大な問題が起きるのでは?と注視しています。しかし、我々は何度も経験したことです。7年前もです。35日間、政府閉鎖があり、Deltaにとっては$1M/日でした。Deltaにとっては小さな数字です。
Q2決算時に「貿易戦争で消費者が不安になり、客が減るかも」的な事を言って株価を下げたDeltaですが、取り越し苦労でした。
消費者は金持ちと貧乏人に分かれていて、Deltaは金持ち相手だから大丈夫だ、と。
米国では所得上位10%が消費の約50%を担っているらしいですから・・・;
米経済支える個人消費、富裕層依存が鮮明に-景気拡大の持続性に影 - Bloomberg
■みんな大好きジェレミー・シーゲルが、ポール・チューダー・ジョーンズに反論しています;
ーチューダー・ジョーンズは2つの事を行っています。まず最初に「まるで1999年のようだ」と。同意しますか?
・しません。Mag7を含むS&Pのforward PE ratioは23です。Mag7を除けば、19か、19.5です。2000年のピーク時、それは30でした。当時の金利はもっと高かった。10 year tipsを4%で買えました。こんにち、1.7%です。(株の)代替となるものは当時に比べてまったく魅力がありません。一部の人は、今が1997年に近いと言っています。1997年12月、アラン・グリーンスパンは「根拠なき熱狂」と言いました。その後、株は1998、1999年と上がり続け、2000年にクレイジーなレベルでピークを付けました。我々はそのレベルには達していません。
ー次に彼は「1999年から2000年にかけて株は急騰した。だったら今は株を買うべきだ」とも言っている。あなたもそう思いますか?これらか急騰すると?
・モーメンタムはとても強い要因であり、モーメンタムが存在します。人々が理解しなければいけないのは・・・、以前も言ったと思いますが、弱気派は聞いていないようなので・・・、Wall StreetとMain Street(=株式市場と実体経済)は別モノです。我々は経済がどれくらい強いのか?FEDは利下げをすべきか?と話題にします。Main StreetとWall Streetのギャップは大きくなり続けていると思います。Aiが特定の株を25~30%押上げています。しかし、Aiに関連した雇用は米国で労働人口の1~1.5%です。Aiに関連していない、90%の雇用を担っている彼らの株はたいして動いていません。この2つに大きなギャップがあると思います。Aiは引き続き上昇する可能性があります。インデックス投資をしている人達は引き続き儲かるかもしれません。政府閉鎖が続いても、経済が問題をかかえても、です。関税がホリデーシーズンに及ぼす影響も不明で、関税の値上がりが消費を減退させる可能性があります。政府閉鎖は消費者信頼感を損ねるでしょう。明日のミシガン大学の調査は、政府閉鎖前の数字ですが。我々は、株式市場と経済はリンクしているが、ギャップがあると理解する必要があります。
ーステファニー・リンクは「経済は未だに強い、消費者もだ、もっとそこにフォーカスすべき」と指摘していました。どうやらあなたはそれに同意していないようですね?
・そうではありません。強い投資があります。AIに強い投資がされています。GDP成長率は3.8%になるとは思いませんが、2%台半ばにはなるでしょう。その多くが投資によるものです。そのうえ、ハイエンドの消費者は、株やBitcoinが強い、住宅価格が未だ上昇しているので、彼らは消費しています。消費者の下半分の消費は精彩を欠いています。消費が強いと言うときには、どちらの消費者なのかを区別する必要があります。
とても重要な事を言っているような気がします。
「実態経済と株価は異なるものだ。人々は実体験として実態経済が良く感じられない、だからこの株高はバブルだと思っている。しかし、その株高を演出している特定のAI企業で働いているのは、労働人口の1.5%に過ぎない。ほとんどの人がそう感じるのは理解できる。しかし、AI企業は収益を上げている。あなたがその恩恵を得てないからと言って、この株高は間違い(バブル)だと断じるべきではない」
という事ですネ。
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