塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【トム・リー】S&Pは今が買い時。利下げで金利敏感セクターに恩恵。トランプは半導体に悪いがnVidia90ドル台はギフト。

塾長です。

昨日(米国9/6)は8月新規雇用者数が高い期待を超えられず、リスクオフ。

 S&P500、5,408(-1.73%)

 Nasdaq、16,690(-2.55%)

【米国市況】株下落、米雇用統計で景気懸念再燃-ドル一時141円78銭 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、68.16

 10年債、3.7100

 ドル円、142.2510

 Bitcoin53,661

9月の0.5ポイント米利下げ、確率50%に-雇用統計受け米国債上昇 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 8月 NFP[前月比]、14.2万人(予想16.5万人)

 8月 失業率、4.2%(4.2%)

 8月 平均時給[前月比]、0.4%(0.3%)

 同[前年同月比]、3.8%(3.7%)

米雇用者数の伸び、市場予想に届かず-利下げ幅巡る議論活発化へ - Bloomberg

●非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比14万2000人増加

 ●エコノミスト予想の中央値は16万5000人増

 ●7月は8万9000人増(速報値11万4000人増)に下方修正

●家計調査に基づく失業率は4.2%に低下

 ●市場予想に一致

 ●7月は4.3%

 

 

金融政策:

■ウォラー、ウィリアムズ;
ウォラーFRB理事、大幅利下げの可能性に「オープンマインド」 - Bloomberg

NY連銀のウィリアムズ総裁、利下げが「適切になった」 - Bloomberg

 

 

財政政策:

■イエレン;
イエレン米財務長官、雇用統計は「極めて健全な」労働市場を裏付け - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

FEDウォッチャー デイヴィッド・ザボスが8月雇用統計が金融政策に与える影響をコメントしていた;

www.youtube.com

ーソフトな雇用統計が出ました。多くのFEDメンバーがしゃべりました。ウォラーは市場をビクンとさせたか(spooked)もしれない。あなたの考えは?

・[雇用統計の]データはそれほど悪くなかった。悪いデータが出ると、大幅な利下げ期待となり、市場は良い反応を示すのだが、今回のデータは良い反応を引き出せるほど悪くなかったと言う事だ。

 来週出るCPIが大きく下がるなどの変な事が起きない限り、25bptの利下げとなるだろう。

 それ以外では・・・、ウォラーは大幅利下げを支持したのではない。市場は彼の発言を少し考えたあと、嫌いになったようだ。

 悪いデータではなかった。ホドホドだった。市場は奇妙なもので、データが悪い方が良いと考えているようだ。さっさと利下げしてしまおう、と。市場は間違っているとは言えない。金利は中立金利を225bptも上回るべきではないのかもしれない。

 

 

 

■〆は強気派トム・リー

www.youtube.com

ー何が起きているのでしょう?

・厳しい週だった。9月の最初の4日間で4%下落。1928年以来、5番目に悪い。とても悪いと言える。これほどの下落を支持するようなファンダメンタルの議論は無い。季節的なものだろう。去年の9月、10月も厳しかった。歴史的にもそうだ。今回、市場は早めにリスクオフに入ったのだろう。

 

ーソフトランディングか、それより悪いものが来るのか?市場は後者に傾いているようだ。しかし、あなたはそのように考えていない?

・私がソフトランディングより悪くならないと考える理由は・・・答えは分からないのだが、雇用は7月より良かった。7月雇用統計が悪く出たときは、ハードランディングになるのでは?という恐怖があった。しかし工業は雇用を増やしており、53%のジャンプだった。過去6か月で最大だ。私はFEDがソフトランディングを成し遂げると思う。なので2週間後はとても重要だ※。

 

ー利下げ幅が50bptになるのか、25bptか?というのは、あたなにとって重要ですか?

・その数字がいずれであれ、市場の解釈次第だ。ハト派的50もあるし、タカ派的50もある。パニック的50かも知れない。タカ派的25というのもあり得る。現実としては、FEDは利下げサイクルに入っている。それはローテーションへの良いカタリストになる。金利が下がれば、住宅、自動車、クレジットカードといった業界はリセッションから脱せる。利下げを始める、というのが良いニュースになる。

 

ーテックに何が起きているのでしょう?Nasdaqは今週5%以上下落した。過去18か月で最悪だ。テックセクターは-7%以上だ。

・テックは手を明かしたのだと思う。nVidiaの決算は良かったが、株価は下落した。良い決算で下落するということは、混雑し過ぎているのか、悪いモノが来るのか?いずれかである。私は、一部の理由は季節性の先取りだと思う。人々がリスクオフになっていて、彼らは多くのテックを持っている。外縁において、政治的な面がある。今週、賭け市場や市場調査において、トランプの勝率が高まった。彼は中国に強硬的なので、半導体には悪い。

 

ーそれらの株が高過ぎるということは?マルチプルが高過ぎて理にかなっていない?

・その可能性はある。nVidiaは過去10年間で、30%下落を8回経験した。それらの底において、nVidiaのforware PEは今より高った。今のnVidia forward PEは20台半ばである。私にとって、これは通常の利確である。nVidiaが90ドル台に下がるかも知れないが、そうなれば2年後、それはギフトとなるだろう。

 

ー下げたら買えと言いますか?それとも他を勧める?

・我々はその点に近づいている。我々は11月までに7~10%の下落があると予想していて、既に5%下げている。来週には、その下落が早めに来るかもしれない。その点に近づいているということだ。私は売り方ではない。S&P500の下限は5,400くらいだ。もうすぐだ。

 

ー8月5日から9月5日にかけての動きは、正当化されるか?現実に即しているか?

・それを知るのは難しいが、3日間売られるパニックがあった。VIXが66まで上昇したのだから、それはパニックである。それと同時に、多くのカネが横に置かれており、8月に流入した。一部は流動性に沿った動きである。円が強くなり、株に圧力をかけた。

 

※:次回FOMCは9/17、18。

ということ・・・、

・歴史的に、去年もそうだように、9月、10月の株は弱いという季節性がある。市場はそれを先取りしているようだ。S&P500の下限は5,400辺りなので、そこが買い時※。

・9月FOMCでの利下げ幅が25bptか50bptかは分からないし、その時のパウエル会見がハトなのかタカなのかも分からない。なので短期的な市場の反応を予想することは出来ない。

 しかし、金利が下がれば、住宅、自動車、クレジットカードといった金利に敏感な業界には良いニュースとなる。

・「トランプ当選→対中強硬姿勢→半導体セクターに悪影響」という連想が下押し圧力になっている。

 そうだとしても、nVidia株が90台まで下がったところで買えば、2年後それが贈り物だったと思えるだろう。

だ、そうですヨ。

 

※:このインタビューは現地、午前9時頃のもの。昨日のS&P500終値は5,408なので、今がまさに(彼が言う所の)買い時。(投資は自己責任で)

 

 

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【ジム・ビアンコ】賃金上昇・人手不足は継続しておりインフレ的。8月雇用統計は予想を上回り、金利と株が下がるだろう。

塾長です。

昨日(米国9/5)

 S&P500、5,503(-0.30%)

 Nasdaq、17,127(+0.25%)

【米国市況】S&P500種続落、関心は雇用統計に集中-ドル143円台 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、69.32

 10年債、3.7310

 ドル円、143.3790

 Bitcoin、55,974

 

 

経済指標:

 8月 ADP雇用統計[前月比]、9.9万人(予想14.7万人)

 8月 サービス業PMI、55.7(55.2)

 8月 コンポジットPMI、54.6(54.1)

 8月 ISM非製造業景気指数、51.5(50.9)

米ADP民間雇用者数、21年初め以来の低い伸び-市場予想下回る - Bloomberg

米ISM非製造業景況指数、2カ月連続で拡大圏-上昇幅はわずか - Bloomberg

 

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

■久しぶりのイエレン;
イエレン米財務長官、労働市場なお「健全」-データは減速を示唆 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Broadcomm決算;

ブロードコムの業績見通し、市場予想下回る-非AI製品は需要鈍化 - Bloomberg

  発表資料によると、8ー10月(第4四半期)の売上高は140億ドル(約2兆円)程度の見通し。アナリスト予想は約141億ドルだった。

時間外-6.62%

 

 

■〆はマクロ・エコノミスト/債券投資家、ジム・ビアンコ。

www.youtube.com

ーADP雇用統計が弱かったので、明日の雇用統計への期待は下がっているかも知れないが、Bank of Americaは200,000(の雇用増)を予想している。大幅増を予想しているのは彼らに限らない。

 雇用者数が大幅に修正されるのだから、雇用統計に一喜一憂するのはコミカルではあるが、実際に市場を動かす。あなたは何と予想しますか?

・修正に関して、あなたは正しい。一部の人は、明日の雇用統計が強くても、どうせ下方修正されるのだから見逃すべきだと言っている。過去にはそうであったが、かならずしも将来には当てはまらない。市場コンセンサスは150,000~165,000である。過去31か月のうち、21回は予想を上回った。今回もそうなるだろう。7月の弱い数字から若干戻すだろう。その後、その増加が下方修正されるのかを議論することになる。

 

ー政府関連の雇用についてデータをシェアしたい。政府、教育、医療の雇用者は増えているが、それら以外、すなわち民間企業の雇用者数は減少傾向だ。政府関連は金利の影響をあまり受けないだろうが、民間はそうではない。これはFEDの最初の利下げにどのような影響があるだろう?

・それは難しい。ご存じの通り、金利は鈍器だ。ある人達の金利を下げて、他の人達には下げない、と言った事はできない。政府・教育・医療は労働者のほぼ1/3を占める。労働者に占める割合がとても高い。もしそれを無視するのであれば、政府がキチガイのようにカネを使い、インフレ的であるのを無視するようなもの。もし民間企業のみに焦点を当て、それが弱いと判断してしまっては、金利を下げ過ぎてしまう。政府がカネを使い、政府関連が膨張し、最終的にはより大きなインフレを招くだろう。なので、それら(政府と民間の雇用)は合わせて見る必要がある。金利は鈍器なのだから。

 

ーインフレは未だに問題なのかも知れない。というのも、8月のISM景気指数は製造業もサービス業も拡大している。製造業は54.9、サービス業は57.3。インフレを忘れてしまうには早過ぎないか?

・そうだと思う。インフレ率は下がったが、未だに3%あたりを付けている。あなたが示した数字は、企業が生産活動に投入した資材に払った金額水準である。サービス企業にとっては労働者である。彼らはモノを買っているのではなく、人を雇って働かせているのである。それが50以上であれば、拡大を示しており、57というのは賃金上昇の残滓が残っていると言う事を示している。人々は賃金上昇が過ぎ去ったと思っているが。ISMサービス業景気指数はインフレを浮揚させる賃金・労働問題が解決できていないと示している。

 

ー明日の雇用統計の予想は?それに対する市場の反応は?

・今週、既に10年債金利は21bpt下がっている。それは大きな動きである。ここからさらに金利が下がり続けるのは難しい。上側に予想を超えれば、金利は大きく上がるだろう。株式市場は金利が上がるのを好まない。ゆえに、リスクは一方向だけだと言える。

ということで、

・雇用者数の大幅下方修正はあったが、それは過去の数字についてだ。今後出る数字には関係ない。

・人々は賃金上昇、人手不足が解決済みだと思っているようだが、ISM非製造業景気指数から、それらが未だ続いているのが分かる。賃金上昇はインフレを引き起こす。インフレ問題は解決していない。

・明日出る8月雇用統計は市場コンセンサスを上回るだろう。債券市場は弱い数字を織り込んでいるので、少しでも市場予想を上回れば、金利は上がる。金利が上がれば、株は下げる。

と、言っているようです。

 

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【エド・ヤーディーニ】選挙まで市場はギクシャクするが、選挙結果がグリッド・ロックであれば株は上がる。【クリス・ハーヴェイ】過去6回における大統領選挙1年後株価は2桁増。

塾長です。

昨日(米国9/4)は株が・・・というより、国債が大きく買われ、利回り急低下。「JOLTSが悪い=労働市場が思ったより弱い→FEDが大幅利下げする」という連想らしい。フーン。

 S&P500、5,520(-0.18%)

 Nasdaq、17,084(-0.30%)

【米国市況】円上昇、対ドル143円台-米大幅利下げ観測で金利急低下 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油69.29

 10年債、3.7680

 ドル円143.6280

 Bitcoin、58,128

円は対ドルで一時143円台半ばに上昇、米求人数減少で大幅利下げ観測 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 7月 製造業新規受注[前月比]、5.0%(予想4.6%)

 7月 耐久財受注[前月比]、9.8%(9.9%)

 7月 耐久財受注コア[前月比]、-0.2%(-0.2%)

 7月 JOLTS求人件数、767.3万人(812.0万人)

米求人件数、全エコノミスト予想下回る-2021年1月以来の低水準 - Bloomberg

 

米地区連銀報告:経済活動は大半の地区で横ばい、ないし低下 - Bloomberg

 

 

金融政策:

■ボスティック、タカ派的;
アトランタ連銀総裁、雇用とインフレ目標へのリスクは均衡している - Bloomberg

「早計な金融緩和はインフレを再燃させ、それを何カ月あるいは何年も経済に定着させかねない危険な一手であることを、歴史が示している」

 

■カナダ;
カナダ中銀が政策金利を4.25%に下げ、3会合連続-追加緩和を示唆 - Bloomberg

 

 

財政政策:

ハリス氏、キャピタルゲイン課税の税率28%提案-年収100万ドル以上 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Dollar Tree、HPE決算;
Dollar Tree shares plunge 22% after discounter cuts full-year forecast

・Dollar Tree cut its full-year outlook, citing increasing pressures on middle-income and higher-income customers.

・Dollar stores, in particular, have felt pinched as their core customer makes trade-offs after a prolonged period of pricier food and everyday costs.

・Dollar Tree same-store sales for the company rose by 0.7% in the quarter.

-22.16%

 

HPE Reports Disappointing Margins on AI Server Business

Hewlett Packard Enterprise Co. reported weaker-than-expected margins, suggesting lower profitability than anticipated in its closely watched business of selling servers for artificial intelligence work.

時間外-1.70%

 

 

■〆は2つ(2人)。強気派エド・ヤーディーニと、Wells Fargo クリス・ハーヴェイ。

まずはエド・ヤーディーニ;

www.youtube.com

ー9月に入って、人々は学校、職場に戻る。昨日、市場は嘔吐した。今朝はどんな気分ですか?

・(笑)それは良い表現ですね。8月初旬を想起させる。選挙まで市場のギクシャクした動きが継続し、その後最高値に向かうだろう。選挙に誰が勝つかにも寄るが。

ーええ、まさにそれを聞こうとしていました。

・私はグリッド・ロック状態になって欲しいと思っている。市場は民主党だろうが、共和党だろうが、どちらかが上院・下院両方を取るのを望んでいない。市場はグリッド・ロックを望んでいる。私はグリッド・ロックになり、市場が上昇すると思う。過去数年間の金融政策や地政学リスクにも関わらず、経済は良好だ。

 

ー昨日は何があったのでしょう?DOJがnVidiaを捜査しているとう話題がありましたが、Bloombergの報道※の前にsell-offは始まっていた。何が下地になっているのでしょう?選挙だけではないですよね?

・市場が急激に下落するのは筋が通らない。言いたくないのだが、情報漏洩があったようだ。誰かが半導体、特にnVidiaに悪いニュースがあると嗅ぎ付けた。その後、製造業PMIが発表され、ハードランディング信奉者が、ハードランディングする新たな証拠だと言いたてた。しかし、製造業PMIは経済活動のleading indicatorとしては役に立たない。現実は、GDPは歴史上最大である。しかも、サービスとモノの両方で、だ。

 

nVidiaについてもう一つ聞きたい。市場は常に理性的であるわけではない。DOJがnVidiaを捜査したのであれば、nVidiaにとっては悪いニュースだが、競合他社にとっては良いニュースなのでは?

・そう考えるだろうが、市場内部のダイナミクスはファンダメンタルズとは関係ない。8月のキャリートレード巻き戻しでも見られた。半導体の巻き戻しは、nVidiaに悪いものは半導体に悪いという反射運動だ。あなたが言うように、市場の他の部分には影響がないはずだ。

 

※:エヌビディアに米司法省が文書提出命令、反トラスト法調査本格化 - Bloomberg

ということ・・・、

・昨日のnVidia株下落は、司法省がnVidiaを捜査しているというニュースによるもの。ニュースが出る前に売られ始めたのは、情報漏洩のせい。

 本来、nVidia以外に関係ないニュースだったが、市場は反射的に半導体セクターを売った。このような反射運動は、8月初旬のキャリートレード巻き戻し時にも見られたものだ。

・選挙まで市場はギクシャク(choppy)するだろう。

 選挙結果がグリッド・ロック状態(上院、下院を別々の党が多数派となり、法案が通らない状態)であれば、株は上がる。

・製造業PMIは先行指標として役に立っていない。サービスだけでなく、モノについてもGDPは最大である。

だ、そうです。

 

 

●そしてクリス・ハーヴェイ;

www.youtube.com

ー市場の過去数日の動きをどう思いますか?

・ほぼ私が期待した通りだ。多くのイベント・リスクがある。FEDだったり、選挙だったり。不確実性がある。リスク回避があるべきで、それを目にしたのだ。

ーさらに変動性が高まり、さらに下がるだろうか?

・そうだ。昨日のISM製造業景気指数が示したのは、「我々は金融政策を心配している。どうなるか分からない。金利を心配している。選挙を心配している。なので、待つ。活動を減速させる。購入を減速させる」というものだ。それを見たら、リスク回避をしたくなる。典型的なことだ。

ーここは買いですか?

・最終的には、そうなる。

ー最終的とはどういう意味ですか?

・(笑)。まず「最初の利下げで売るべき」という考えがある。我々はそれが真ではないと思う。あなたがやるべきは「選挙で買う」だ。過去6回の大統領選挙において、選挙から1年後、2桁の上昇があった。約束できるものではないが、良い確率だ。

ーどちらが勝ってもか?

・そう、どちらが勝ってもだ。選挙前には全てが減速する。「少し抑えておこう、何があるか分からないのだから」となる。それが選挙後には「確実性を持てた。βは異なるが、確実だ。私はplayできる」となる。

 

ー巨大テック株の値下がりをどう思いますか?

・我々のSigniture Picks Portfolioにおいては、確保していたキャッシュを使い、今日AdobeMicrosoftを買った。いくつかの銘柄に飛びつくことができる。いくつかには良いリスク・リワードがある。Microsoftはそのうちの一つだ。我々がポジティブに捉えているのは、コミュニケーション・スペースだ。年初から、そうである。その中には巨大テックも含まれている。割安だと思っている。

ーということは、株を買っているのですね?

・そうだ。直近では、我々はモメンタムや成長株を買っている。小型株へのローテーションに関しては、我々は小型株が上昇する前に、下落すると考えている。そうなれば確信をもって買える。

 

ー買手は十分いるでしょうか?何度か下げる場面はあったが、常に買手が現われ、株を高値に押し戻した。これが続くのか?もしくは、成長率、投資の割合、ROIを再度問われるだろうか?

・良い質問だ。モメンタムが折れるまで、流行(craze)は続く。まだモメンタムは折れていない。夏に、モメンタム、モメンタム株は曲がったが、折れなかった。下層のファンダメンタルズはまだ強い。小型株について人々は「成長率が大型株より高い」と言う。その成長率は期待値である。我々は同じ事を大型成長株について考えている。彼らの決算は上方修正されるだろう。下方ではなく。

ー値上がり株が広がるのを信じていないのですね?長続きはしない、と。

・小型株にとって経済は十分強くはない。小型株が値上がるためには、とても強い経済が必要だ。我々はその兆候を見ていない。

ー将来の収益期待が楽観的過ぎると思いますか?

・S&P500の収益を見てみると、勝者が勝ち続けている。大きなマージンを持つビジネスがより多くの市場シェアを得ている。経済が強いからではない。株価が上がっているのは、寄与率が上がっているからだ。これは中小型株はより経済との結びつきが強く、株価が上昇していない原因でもある。我々が目にしているのは、中小型株の下方修正であり、いくつかの大型株と巨大株の上方修正だ。これが長期的[成長]ストーリーと、経済の違いである。

ということで、

・選挙があるので全てが減速する。それは買い場である。過去6回の大統領選挙において、1年後の株価は2桁上昇している。

・中小型株は経済に結び付いている。今の経済は十分な強さが無いため、中小型株が期待以上の増益を出せるとは思わない。なので株価は上がらない。

・モメンタムが折れるまで流行は続く。まだ(AIの)モメンタムは折れていない。

・いくつかの大型株や、巨大株は経済の強さとは関係なく、シェアを伸ばし期待以上の利益を出し続けている。これからも、これらの株が値上がる可能性が高い。

だ、そうです。

 

 

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【トム・リー】今後8週間、株は荒れるが、それは買いの機会となる。

塾長です。

昨日(米国9/3)は9月最初の取引日。いきなり株が売られ、10年債利回り上昇。特に理由は無い模様。強いて言えば、7/15最高値5,644に跳ね返されたというテクニカル要因?

 S&P500、5,528(-2.12%)

 Nasdaq、17,136(-3.26%)

【米国市況】S&P500、1カ月ぶり大幅安-円が対ドル一時1%上昇 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、70.40

 10年債、3.8440

 ドル円、145.3370

 Bitcoin、57,905

 

 

経済指標:

 8月 製造業PMI、47.9(予想48.1)

 8月 ISM製造業景気指数、47.2(47.5)

米ISM製造業指数、5カ月連続で活動縮小-受注と生産が低迷 - Bloomberg

 

 

金融政策:

■日銀 植田;
経済・物価見通し実現なら利上げ継続、日銀総裁が諮問会議に資料提出 - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■注目決算なし。

 

 

■〆は強気派トム・リー

www.youtube.com

ーあなたはインフレ率が市場予想以上に下がるなどと予測してきました。今後株が上がるために、それだけで十分でしょうか?それとも”成長不安(growth worries)”時期に入るでしょうか?

・最近、人々はより多くの成長不安を持っているようだ。雇用統計や失業保険件数への反応がそれを示している。9月もそれが続くだろう。9月中旬にはFOMCがあるが、今週末には雇用統計が出る。それはとても注目されている。

 

ーあなたを強気にしていたのは、良い数字が出続けていたからだ。それが続くと思いますか?インフレはもう問題ではなく、成長だ、と。成長率も雇用も良かった。6週間前にあったような成長不安は無いですか?

・成長不安は誰もが持っている。7月雇用統計は市場にショックを与えた。その一部は東京のBlack Mondayだったわけだが。私は8月雇用統計が順調なリバウンドを見せると思っている。強すぎない事を望んでいる。強すぎれば、人々は9月FOMCFEDが利下げを後退させるのではないか?と考えるだろう。

 

ー季節性についてはどう思いますか?9月は素晴らしい月ではない。歴史的に、9月は最安値を付ける月だ。

・投資家は今後8週間、用心深くいるべきだ(should be cautios)。

ーあなたは常に用心深くは無いですよね?

・その通り。今年、8か月のうち、7か月上昇した。とても強い市場だということだ。9月には利下げがあり、大統領選挙が待っていて、人々は神経質になっている。

 今後8週間のうちに、買いのチャンスが来るだろう。用心深くするのは良いが、そのサゲ(dip)で買う用意をしておくべきだ。

 

ーあなたは何も恐れず、何でも言う。過去に大統領選に絡んだトレードに関して話をした※。何か動いているものはあるか?Bitcoinはそれほど活動的では無い。

・そうですね、Bitcoinは動いていない。選挙に関して我々は2つ見ていて、それはBitcoinとエネルギーである。地政学リスクがあっても、石油は弱い。市場はトランプ当選の可能性が高いと思っているようだ。

ートランプが当選すれば、石油生産が増えると予想しているということか?

・そうだ。

ー石油価格が上がると、生産が増えると通常考えられれている。それとは逆だ。

・その通り。石油が高くなるべき理由はたくさんあるが、そうなっていない。なので、市場はトランプ当選の可能性を織り込んでいるのだと思う。

ー中国も問題では?

・そうだ。中国はより神秘的になっている。GDPのマイナス成長の可能性もある。

 

ー8週間というのは、ほぼ選挙まで、と言う事ですね。選挙があろうとも、longであるべきだと思いますか?

・安く買えるチャンスがあると思う。

ーどれくらい下がりますか?10%?

・7~10%下がる可能性がある。今年、既に7%の修正を2回経験した。投資家の忍耐力が試されている。我々は乱気流に備えるべきである。

 

ー乱気流が来たら、買えば良いのか?2%のサゲで買って良いか?5、6、7%下げるまで待つべきか?

・1、2%は日々のノイズだ。5%下げる可能性は高い。

ーあなたはそれを待ちますか?

・雇用統計を待ちましょう。強気すぎれば、株式市場は下がる。そうなれば、私は買う。しかし丁度良いかも知れない。私は2値であるように思われたくない。結局のところ、2024年は[株が]強い年だが、今後8週間は用心深くあるべきだと言っている。

※:米国は政治的に2極化していて、株アナリストでさえ「トランプ(or ハリス)当選の可能性が高い」とは大きな声を出して言えない。

 

インタビューのあった9/3から8週間後というのは、10月29日。基本的には一般有権者投票のある11/5を示していると思われる(その後、12/16選挙人投票)。

開票まで待つ必要はないのか?というと、多分、投票日までには結果がほぼ出ていると言っているのでしょう。かつての選挙では、大統領だけでなく、上院・下院をどちらの党が多数派となるのか、票を開けるまで分からないこともありましたが。

 

ということで・・・、

・短期的には(9/6に出る)8月雇用統計に市場は左右される。彼のベースケースは「7月から回復して、程よい強さ」で、株高継続。強すぎれば、利下げ期待が後退→株安。

・中期的には、大統領選挙投票日まで市場は荒れる。7~10%下げる。それは買う機会。今年は株が強いので、年末にかけて戻す。

原油市場を見る限り、トランプ当選を織り込んでいそうだ。

そうです。

 

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