塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【BofA CEO ブライアン・モイニハン】誰もが経済予測を間違えた。景気後退は起きない。インフレ率が2%になるまで4年かかる。

塾長です。

昨日(米国4/16)はパウエルタカ派発言で株安、債券利回り上昇継続。円安。

S&Pは最高値(5,254)から3.9%下落したことになる。

 S&P500、5,051(-0.21%)

 Nasdaq、15,865(-0.12%)

【米国市況】2年債利回り一時5%台、円は約34年ぶり安値更新 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、85.26

 10年債、4.6590

 ドル円、154.7020

 Bitcoin、63,829

円は連日の34年ぶり安値更新、155円の節目接近で神経質-一時急伸も - Bloomberg

 

 

経済指標:

 3月 住宅着工件数、132.1万件(予想148.5万件)

 同[前月比]、-14.7%(-2.7%)

 3月 住宅建築許可件数、145.8万件(150.0万件)

 同[前月比]、-4.3%(-0.3%

 3月 鉱工業生産指数[前月比]、0.4%(0.4%)

 3月 設備稼働率、78.4%(78.5%)

3月の米住宅着工件数、8月来の低水準-一戸建て3年ぶり大幅減 - Bloomberg

 

 

金融政策:

■パウエルがタカ派発言;
パウエルFRB議長、利下げ開始の先延ばし示唆-インフレ根強く - Bloomberg

  議長はワシントンでカナダ銀行中央銀行)のマックレム総裁とパネル討論会に参加。「最近のデータがわれわれの確信を深めるものでないことは明らかであり、それどころか確信を得るには想定よりも時間がかかる可能性が高いことを示唆している」と議長は語った。

 

■ジェファーソン;
ジェファーソンFRB副議長、金利維持でもインフレ鈍化見込む - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Bank of America、Morgan Stanleyが決算;
BofA、1-3月は不良債権貸し倒れ償却が予想以上-株価下落 - Bloomberg

モルガン・スタンレー、14%増益-トレーディング収入が予想上回る - Bloomberg

それぞれ-3.53%、+2.47%。

 

■UnitedHealth、J&J、United Airlinesなども決算;

UnitedHealth Group (UNH) Tops on Q1 Earnings, Reaffirms EPS View

Why Johnson & Johnson Stock Got Tossed by the Market Today

United Airlines reports $124 million loss in a quarter marred by grounding of some Boeing planes

United Airlines said Tuesday that it lost $124 million in the first quarter, which it blamed on a three-week grounding of all Boeing 737 Max 9s after a panel blew off an Alaska Airlines Max jetliner in January.

United indicated it would receive far fewer new planes from Boeing this year than it expected, and it has begun leasing Airbus jets to fill out its fleet.

それぞれ+5.22%、-2.13%、+5.23%(時間外)

 

 

■特にオモシロイ話も無いので、決算を発表したBank of America CEO ブライアン・モイニハンのインタビューで〆;

www.youtube.com

ー市場の動きに驚いていますか?決算の数字のほとんどが市場予想より良かった。

・期待を超える素晴らしい四半期だった。これは1日の値動きだ。私は自分自身に、(株の値動きで)気分が良くなったり、悪くなったりする日があっても、我々は自身が制御できる事に集中し、株主に還元するのが仕事だと言い聞かせる。今期14%の還元を予定している。人々は株を売り、買い戻す。明日どうなるかみてみましょう。

 

ーその表現は自信の表れですね。

 あなたはガイダンスを維持しました。市場はどうやらさらに上を望んでいたようです。FEDが高金利を長期間続けると、Net Interest Incomeの好収益が続くだろうと。それに関してどのような期待を持ているのですか?

・我々は去年の4Q決算時、「2024年1QはNIIが少し減るだろう」と言っていた。それが実際は$100M増加した。我々にとって2Qは減少し、その後伸びて行く想定だ。それは他銀行とは違った道のりかも知れない。なぜなら我々の預金は増加しているからだ。

 貸出の成長(loan growth)は未だ弱められている。あなた方が1日中語っているような経済に順応している途中だ。前年比で伸びているが、ネットでの成長率は少し下がった。与信の質は良いままだ。全般的に良い感じを持っている。

 キーとなるのは、1Qが予想以上であり、次の期も良くなるだろう。ここからさらに成長する良いスタートとなった。

 

ー消費者についてはどうですか?あなた方は消費者のクレジットカードや貯蓄を知っている。

・消費動向を見るためには、歴史的なコンテクストを語る必要があるだろう。Bank of Americaは6千万人の消費やカネの出入りに関わっている。

 1年前、もしくは1.5年前、「消費は強い。そのうちカネが尽きるだろう」と言っていたが、それは起きなかった。「消費者はレバレッジをかけ過ぎている」と言っていたが、それは起きなかった。「賃金はインフレに追い付かない」と言っていたが、それは起きなかった。では何が起きただろうか。消費者の支出は減少した。去年の初め年率10%成長していたのが、秋には5%になり、今も5%だ。3月は少し減り、4月は少し増加した。それが意味するのは、Bank of Americaの口座から年間で$4.5Tが支出が増えることであり、それは2017、18、19年にFEDが利上げし、インフレ率を下げ、2%程度の経済成長であったときと整合性が取れている。消費者は我慢しながら消費を続けている。次の四半期もこの状態が続くだろう。

 

ーパウエル議長は「最近のデータは我々にインフレ率を低下に関してより大きな確信をもたらさなかった」とのコメントについてどう思うか?

・我々がもつ世界一の研究チームは、つねにFEDの金融引締め効果が表れる時期(の予想)を遅らせている。元々、18か月前、去年の終盤に景気後退が来ると予想していた。それが今年の初期になり、景気後退ではなくソフトランディングになると言い、今は経済成長が続くと言っている。2023年3Qは4%の経済成長、4Qは3%成長だった。今期は2.5%だと言われている。それは消費者は頑丈で、企業は利益を出し、失業率は低いままだという現実を反映している。(金融引締めの影響が)押し出されている(pushing out)のだ。日々が流れる中で、FEDを毎日見ていると、出過ぎだと思うが(笑)・・・、問題はFEDが経済成長に大きな制限をかけているのだが、コロナの経済刺激策と金利を下げた影響がまだ残っている。経済は減速しているが、時間がかかっている。専門家はインフレを巻き戻すのに4年かかると言っている。FEDには決断をする力があるが、現実を決める力は無い。現実は、経済は堅調で、日々FEDの利下げ回数予測は変動するが、Bank of Americaはどのような環境でもうまくやっていけるという事だ。

最後に自社の宣伝を入れて締めくくるあたり、しゃべりが上手い。

と感心するのは置いておいて・・・、

・NII(預金から得られる収入)は減ると予想していたが、逆に増えた。預金も増えている。

・消費者は堅調。我慢して消費を続けている。

・現在の経済環境は、FEDが利上げし、物価は下がり、経済が2%成長していた2017~2019年と似ている。

・皆と同様、自社の研究チームも「景気後退が来る」「消費者のカネが尽きる」と予測したが、間違った。コロナ刺激策、ゼロ金利政策の影響がまだある。インフレが落ち着くのに4年かかる可能性がある。

 

「景気後退がくる」と予測して間違った専門家の予測を信じて良いかは分かりませんが・・・・、「4年かかる」の意味するところは、インフレ率が2%になるのは2026年?2027年?

 

日銀が政策変更しなければ、それまでドル高円安、日本の物価も上がり続けるのかしら???

 

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【マイク・メイヨー】投資家にとってゴールドマンは少なくともシルバーだ。一押しはCiti。株価が2倍になるだろう。

塾長です。

昨日(米国4/15)はセルオフ。株、債券が売られた。円、Bitcoinも。買われたのはゴールドくらい?

 S&P500、5,061(-1.20%)

 Nasdaq、15,885(-1.79%)

【米国市況】円が154円台に下落、強い米指標で-株と国債に売り - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、85.78

 10年債、4.6280

 ドル円154.1780

 Bitcoin、63,404

円は約34年ぶり154円台、米金利上昇やリスク回避でドル高-介入警戒 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 4月 NY連銀製造業景気指数、-14.3(予想-7.0)

 3月 小売売上高[前月比]、0.7%(0.4%)

 3月 小売売上高コア[前月比]、1.1%(0.6%)

NY連銀製造業景況指数、5カ月連続で縮小圏-仕入れ価格は上昇 - Bloomberg

米小売売上高、3月は予想上回り前月も上方修正-成長を押し上げ - Bloomberg

  3月は13項目のうち8項目で増加。特に無店舗小売りが大きく伸びた。ガソリンスタンドの売上高も大幅増。ガソリン価格の上昇が背景にある。一方で自動車・同部品は減少した。

 :

  小売売上高で唯一のサービス項目である飲食店は前月比0.4%増。食料品店は0.5%増と、昨年8月以来の大きな伸びとなった。

 

 

金融政策:

■ウィリアムズ;
ウィリアムズNY連銀総裁、年内の利下げ開始をなお予想 - Bloomberg

 

 

財政政策:

米下院、対イスラエル・ウクライナ支援法案の週内可決目指す-報道 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■Goldman、Charles Schwabが決算;
ゴールドマン、1-3月増益-債券トレーディング収入予想上回る - Bloomberg

+2.92%、400.88ドル。

Schwab Revenue Tops Estimates Following Last Year’s Tumult

+1.71%、71.23ドル。

 

 

■Teslaが安い;
Tesla Cuts 'More Than 10%' Of Employees; Top Execs Depart As EV Giant Prepares For 'Next Phase Of Growth'

Tesla (TSLA) will lay off more than 10% of its global workforce, at least 14,000 employees, according to media reports and an internal memo sent by Chief Executive Elon Musk that leaked online Monday. TSLA shares sank Monday.

Tesla and Musk have telegraphed 2024 will be difficult for business throughout the year, starting with the company's fourth-quarter earnings call in late January. The move Monday to cut its workforce is the latest sign Tesla is facing difficulties as EV demand slows and competition ramps up.

レイオフ=利益が増える」と解されることが多いが、今回は「レイオフ=売上減少の前ぶれ」だったもよう。

-5.59%、161.48ドル。

 

■Informaticaを買収するのでは?と報じられたSalesforceも安い。そして、なぜかInformaticaも安い;
Salesforce (CRM) in Takeover Talks With Informatica Per Reports

CRM -7.28%、272.90ドル。

INFA -6.50%、35.98ドル

 

 

■大手銀行決算はまだ終わっていませんが(BAC、MSが明日)、銀行アナリストのマイク・メイヨーのインタビューで〆;

www.youtube.com

ーまずGoldmanについて聞きたい。あなたは予想を引き上げましたね。決算は良かったですか?

・ええ、良いものでした。「デイヴィッド・ソロモンよ、お前は仕事ができるのか?」と待っていた。この投資銀行にモーメンタムを取りもどせるのか?と。本日、間違いなくYesだった。市場予想をを上回り、投資銀行部門を成長させた。資本市場において、最も良い種である。

 

ーGoldmanは戻ったと言えるのでしょうか?しばらくの間、株は低調だった。

・1つの四半期だけで「戻った」とは言えない。去年のリターンは10%だった。それは彼らが居たい場所ではないだろうし、居るべき場所でもない。しかし今期は+15%だ※1。このような四半期を積み上げていけば「戻った」と言えるようになる。今は正しい方向に向っている、と言える。

 

ーGoldmanをoverweightにしていますね?

・そうだ。2つの強いビジネス部門がある。国際金融(global banking)と富裕層向け資産管理(wealth asset management)だ。富裕層向け資産管理は1/3を占めているが、出遅れていた。しかし、過去3、4年間話題にしていた彼らのお遊び(hobbies)は大きな問題ではなくなった。第三の事業ラインであるプラットフォームソリューションを来年break-even(赤黒トントン)に持っていくと再度表明した。Goldman Sachsがそのルーツに戻るということだ。ちなみに、来月は公開企業となって25年だ。25周年記念(silver anniversary)だ。少なくともGoldmanは投資家にとって銀であると言えるだろう※2。

 

ーCiti Groupを最も推しているのですね?

・Citiがベストだ。Citiは重大な転機となる組織改編を行った。それには7か月かけ、200,000人を解雇、13の階層を8つに減らし、300の委員会を無くした。誰もが大規模過ぎる、急ぎ過ぎている、大切な顧客、売上、顧客を失うだろうと言っていた、で、どうなったか?金曜日(4/12)、売上、利益の両方で市場予想を上回る決算を出した。売上は予想以上で、今年の目標を再確認した。株は売られたが、これは買いの機会である。私は未だ、今後2年と3四半期のうちに、Citi株は2倍になると思っている。

 

ー株価に関していうと、今年に入ってなぜMorgan Stanleyが外れ値になっているのですか?

・Citiは私の1、2、3番目に推奨する銘柄だ。なぜなら最悪だったのが、悪くなくなった(less bad)からだ。Morgan Stanleyは投資適格から良くなくなった(less good)のだ。過去の業績との比較が苦しい。8期連続で投資管理から資金が流出している。富裕背負う向け資産管理への資金流入はしばらくのあいだ、減速している。ちなみに、その富裕層向けは、地方銀行と同じように、高金利で痛手を負っている。注意深く見る必要がある。

 

ー富裕層向け事業には、最近新聞見出しになったこと(※3)が影響しないか?

WSJにいくつかの記事が載った。未確認の情報として、Morgan Stanleyに顧客の選別が不適切だったとの疑惑がある。もしかしたら追加コストが発生するかも知れないし、顧客流出があるかもしれない。しかし、彼らは規制当局の動きにコメントすることはできない。

 

ーそれでは、このように質問します。彼らがコメントしない事のオーバーハングはどれ程あるだろう?

・決算をみてみよう。富裕層向け資産管理への資金流入が減速しているか?を。10%成長が3%になった。まだ成長しているかどうかだ。

 

 

※1:1-3月、株価は上がったが(388→412ドル)、4月に入ってからは下がっているので、若干ミスリード

 

※2:ギャグを解説するのは野暮ですが、”Gold”man、25周年(silver anniversary)、銀(価値は高いが、金より低い)をかけている。

 

※3:モルガンS株急落、富裕層の資産運用部門を米当局が精査との報道 - Bloomberg

モルガン・スタンレーの株価が、11日のニューヨーク市場で昨年10月以来の大幅安となった。富裕層顧客によるマネーロンダリング資金洗浄)の可能性を防ぐために同社が講じている措置が十分かを、米連邦当局が精査しているとの一部報道が嫌気された。

銀行はいつも悪い事をしている(そしてバレると罰金を払って決着)ので、Morganが(どこの銀行でも)マネロンに加担していても驚いたりしませんヨ。

 

ということで、マイク・メイヨー氏イチオシのCitiの株価を5年と最長期間(1970年代~)のチャートで再確認して終了;

Citigroup 5Y 2024/4/15 - Yahoo Finance

Citigroup All 2024/4/15 - Yahoo Finance

 

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【トム・リー】下がったら買え。S&P500は年末5,700へ。

塾長です。

昨日(米国4/12)は米株安、債券利回り低下。円は安いまま。Bitcoinも安い。

株(とBitcoin)安の説明にしかならないが、確か所得税の納付期限が4/15だったはず。

 S&P500、5,123(-1.46%)

 Nasdaq、16,175(-1.62%)

【米国市況】株下落し国債上昇、中東情勢懸念で逃避-153円25銭近辺 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、85.45

 10年債、4.4990

 ドル円153.2400

 Bitcoin66,922

 

 

経済指標:

 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数、77.9(予想78.9)

米消費者センチメント、予想以上に悪化-物価高への不満浮き彫り - Bloomberg

 

 

金融政策:

■シュミットって誰だっけ?という感じですが、カンザスシティ連銀総裁になったのは2023年8月;
カンザスシティー連銀総裁、先手打つ利下げには否定的見解 - Bloomberg

 

■こちらは常連のデーリー、ボスティック;
SF連銀デーリー総裁、金利を調整する緊急性は全くない - Bloomberg

アトランタ連銀総裁、年内利下げ1回との予想維持-必要ならば調整も - Bloomberg

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

■中東はいつも荒れているので、今更感がありますが、皆さんこれ(↓)に警戒している様子;
イスラエル、数日中のイランからの直接攻撃を警戒-関係者 - Bloomberg

 

 

個別株:

■本格的に決算シーズン開幕。BLK、JPM、WFC、Cなどが決算;

【決算速報】ブラックロック、売上高は予想を上回り、利益は予想を上回る結果に 執筆: Investing.com

JPモルガン、純金利収入が予想下回る-経費は想定以上に膨らむ - Bloomberg

ウェルズF、純金利収入が減少-預金金利引き上げ圧力強まる - Bloomberg

シティグループ、利益が予想上回る-企業・消費者の借り入れ活発 - Bloomberg

それぞれ-2.87%、-6.47%、-0.39%、-1.70%。

先日、ダン・ナイルズが「銀行決算に対する市場の反応を見たい」と言っていたが、中東のノイズでよくわからなくなっている。

 

 

■〆はひさしぶりのトム・リー

www.youtube.com

ーS&P500は週間で最悪の週になりそうだが、次のゲスト トム・リーは痛みは一時的で、買いの機会だと言っている。

 さて、多くは変わっていないと?

・ナラティブは混乱している。CPIには失望した。しかしそれは我々が「頑固な要素、staborn components」と呼ぶものによる。住居費と自動車保険だ。Core CPI構成要素の中央値は年率1.7%だ。インフレは正常化しているが、全体の絵に表れていないだけだ。

 

ー数週間後に発表されるPCEは好意的だと?PCEはFEDが好むインフレ指標だと言われている。しかし、(インフレが2%に落ちるまでの)ラストマイルは容易ではないとは考えませんか?

・私が言えるのは、これ(高い3月CPI)はナラティブの混乱を作った、ということだ。FEDは3回も予想以上に高いCPIが出たら、それを認めざるを得ない。

 

ーそれについては、強気派も言い逃れできませんよね?

・その通りだ。我々(強気派)が見たいのは、4月、5月CPIの改善である。FEDには経済を邪魔して欲しくない。これ以上の経済減速をさせて欲しくない。利上げをして欲しくないという意味だ。私は、FEDが今年1回の利下げをすると思う。そうだとしても、株にとっては良い環境だ。

 

ー最大の恐怖は利上げである。FED高官のコメントを聞いていると、利下げ時期の後ろ倒しであり、利上げするようには聞こえないが。

・その通り。CPIが固着的に見えたとしても、PCEはPPIより協力的で、Truflationはソフトな値を示しているし、ミシガン大学調査でもより低いインフレ期待になっている。ある時点で我々は、CPIがみせかけなのでは?と問わなければならくなるだろう。

 

ー市場のバリュエーションはどうか?「伸び切っている、市場は上がり過ぎだ」との説にどう対抗する?特に利下げが後ろ倒しされているのだから。

・20年間の歴史を見ている人にとっては、それが彼らの説なのだろう。しかし、90年間の歴史を見ると、PE倍率と金利の関係は・・・、10年債金利が4~5%のとき、PE倍率の中央値は20倍である。我々は中央値にさえ達していないのだ。現在、PE倍率の中央値は16倍である。私はさらに企業利益が増加し、マルチプルも増えると思う。5,200が今年の(S&P500の)上限だと思わない。

 

ー正しい天井はいくつだと感じているのですか?

・投資家にとってこれを受け入れるのは難しいかも知れないが、私はS&P500が年末時点で5,600~5,700だと思う。さらに上かも知れない。

 

ー値上がりが起きるのは年の後ろの方(back loaded)でしょうか?

・そうだ。利下げが遅れており、2025年予想が見通せるようになるからだ。(S&P500の利益が)270か、もしかしたら、280になるだろう。

 

ーあなたは利下げが遅れていると言いましたが・・・、(最初の利下げが)6月ではないとして、7月ですか?

・もしくは9月かも知れない。

 

ーback loadedか?と聞いた理由はそこにある。利下げがなければ、株の大幅上昇はありませんよね?

・その通りだ。6月利下げ確率は下がっているが、4,5月CPIが良ければ、CPIのトレンドはどうなっているのかに焦点が当たり、確率は戻ってくるだろう。1,2、3月のCPIを見ると、頑固には見えるのだが。

Buy the dip(下がったら買え)、S&P500は年末5,700以上になる、と威勢の良い事を言っていますが、彼の予想を信じて良いのでしょうか?

 

彼は「インフレ率は石のように落ちる(fall like a rock)」と言っていたが、CPIは上振れていて、予想は当たりませんでした。

とは言え、誰もが「インフレは高止まりする」「再上昇する」と考えているのではなく、「季節要因だ」「一時的だ」と考えている人もいる。

例えば、ランス・ロバーツは「自動車保険の上昇は、車価格上昇に従ったもので(自動車価格上昇から時間差を置いて自動車保険料金が上がる、という意味)、既に車価格は落ち着いている。医療費の値上げは年1回だから季節性」的な事を言っていた;

www.youtube.com

 

それとは逆に「インフレは高どまる」と言う人もいる。たびたびここで紹介しているジム・ビアンコや、ラリー・フィンク、ジェイミーダイモンもそう言っていた;

ブラックロックCEO、年内の米利下げ1回か2回に-物価抑制難しい - Bloomberg

  フィンク氏は12日、インフレ率が2.8-3%になれば、自身は「それを十分であり、勝利と呼ぶだろう」と経済専門局CNBCで発言。「2%という数字を達成するのは難しいと思う」と述べた。

 

JPモルガン、純金利収入が予想下回る-経費は想定以上に膨らむ - Bloomberg

この決算に先だって10日発表された米インフレ指標は予想を上回った。ダイモン氏は数カ月前から、インフレは市場が予測するよりも根強い可能性があると警告しており、8日に発表した年次株主書簡の中で、同行は2-8%、「あるいはそれ以上 」の金利に対応する用意があると説明した。

 

・・・。

 

結局「インフレはいつか治まる。いつになるかは分からない」という事なのでしょう。

マクロ経済の予想は年単位で外れるので、マクロ投資は難しい。(より正確な言い方をすると、マクロ投資は「今後3年以内に景気後退が起きるから、〇〇に投資する」といった感じになるので日々の数字を追いかけたくなる人には難しい)

 

スイングトレード派に転向したくなります(しないけど)。

 

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【リー・マンソン】今後数か月で株は売られ、成長株から割安株へのローテーションが起きる。エネルギー株を買え。

塾長です。

昨日(米国4/11)は米株反発。Nasdaqが高い。金利上昇、円安。153円/ドルを軽々突破。

 S&P500、5,199(+0.74%)

 Nasdaq、16,442(+1.68%)

【米国市況】S&P500種が反発、ハイテクが上げ主導-153円20銭台 - Bloomberg

  S&P500種は5200近辺で引けた。ハイテク中心のナスダック100指数は1.65%上昇した。アルファベットは時価総額が2兆ドルに接近し、アマゾン・ドット・コムは上場来高値を更新。アップルは大幅高。「Mac」シリーズの刷新を準備しているとの報道が好感された。一方で金融株は低調で、モルガン・スタンレーは急落した。同社ウェルス部門を米連邦当局が調査していると、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が報じた。

モルガンS株急落、富裕層の資産運用部門を米当局が精査との報道 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、85.52

 10年債、4.5760

 ドル円、153.2120

 Bitcoin、70,043

円は対ドルで153円台前半、米長期金利上昇で一時約34年ぶり安値更新 - Bloomberg

 

 

経済指標:

 3月 PPI[前月比]、0.2%(予想0.4%)

 同[前年同月比]、2.1%(2.2%)

 3月 PPIコア[前月比]、0.2%(0.2%)

 同[前年同月比]、2.4%(2.2%)

3月の米PPI、11カ月ぶりの大幅上昇-一部項目では伸び鈍化 - Bloomberg

 

 

金融政策:

■ウィリアムズ、バーキン

NY連銀総裁、「ごく近い将来」の利下げの必要ない-道のり長い - Bloomberg

リッチモンド連銀総裁、「時間かけることが賢明」ー利下げの前に - Bloomberg

 

 

■ECBは利下げ含みの据置き;
ECB、金利据え置き-6月利下げへの道筋固める - Bloomberg

  ECBは中銀預金金利を過去最高の4%で据え置いた。ブルームバーグエコノミスト調査では62人中1人のみが利下げを予想し、残りは据え置きを見込んでいた。政策委員会は声明で、6月に公表される最新の経済予測が許せば、利下げをする方針を示した

 

 

財政政策:

なし。

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

Apple株にひさびさの良いニュース;
アップルがMacシリーズ刷新へ、新型「M4」チップ搭載-関係者 - Bloomberg

  アップルはまた、マイクロソフトやアルファベット傘下グーグルなどに比べて出遅れているAI分野でも巻き返しを図っている。新型チップは、全ての製品にAI機能を組み込もうとする広範な取り組みの一環でもある。

”AI機能”とは何ですか?

+4.33%、175.04ドル。

 

 

リー・マンソンがFox Businessに出演;

www.youtube.com

ー昨日のCPIを受けた株売りが今朝も続きそうだ。6月の利下げ期待が下がった。CPIに対するリアクションと、今朝発表されるPPIの見込みについて聞きたい。

・全てがホットになるだろう。私が最も恐れているのはインフレ率が高くなることだ。FEDはさらに金利を上げておくべきだった。誰もが文句を言っていたが。しかし、市場が我々に語っているのは・・・、エネルギー株を見て欲しい。1月から20%上昇した。先月ゴールドの上昇幅は大きかった。それらは、GDPが約+6%になると予想しているのだ。今年に入って10年債利回りはほぼ直線的に15%上昇した。FEDの政策は機能していないということだ。私にとって「テックを買え、FEDは利下げする」という説は理にかなっていなかった。FEDは利下げすると思うが、今年の遅くになるだろう。それが株の修正を引き起こす。選挙ではなく、fear of Novemberではなく、インフレに対する恐れである。私はそれを待っている。それが今始まっている。

 

ー投資家は何を持っていれば良いですか?ゴールド?

・私ならゴールドを売る。私は今、ゴールドを持っていない。私の顧客の一部は持っているが。ゴールドは先を見通すが、ゴールドの最終地点はどこにあるか?キャッシュフローは?あなたがゴールドを持っているなら、いくらか利確し、エネルギー、銀行株を買うべきだ。今年に入って主要銀行株価はNasdaqより上昇している。エネルギー、銀行はAppleMicrosoftよりも良い成績だ。夏を通して、[資金が]ローテーションされる。Nasdaqmojoを取り戻すには時間がかかる。誰もAI株を買いたがっていない。Microsoft、Metaは利益を得るまで数ビリオンドルの資金を投入することになる。他の企業はそれを見ている。数か月間、典型的なバリュー株へのローテーションが起きるだろう。そこ(バリュー株)にいるべきだ。GDPが6%伸びたらどうすべきか?低成長、低金ではないのだよ。

 

GDP+6%というのは、どうやって計算したのですか?

GDPがこのまま膨張すればそうなる。インフレが進むと、雇用にひびが入るだろうか?そうは思わない。私にとって、雇用と住宅が永続的な問題となっているサイクルは、初めての経験だ。私を含むプロは、このサイクルは通常と違うと思っている。雇用が影響を受けないので、通常のサイクルとは違うのだ。

 

ーあなたはインフレが焦点になると言った。WTIは86ドル/バレルだ。バイデンが政権を取って以来、ガソリン価格は50%上昇した。WTIが90か、それを超えると問題になる、一般消費財株のパフォーマンスが悪くなると思っているが、あなたはどう思いますか?

・85ドルでさえ問題だと思う。なぜホットなCPIに驚いているのだろう?今年、それがずっと問題だった。

 別の疑問もある。経済が停滞しないのに、なぜエネルギー株が下がるのだろう?AIに話を戻すと、AIを動かすには電気が必要だ。誰もが考えている以上に大量に。原油だけでない。原油価格を予想するのは難しいが、上がると思う。過去1、2か月、電力業の人達が報道に対して、電力使用量がとても低く見積もられていると語っていた。これらサーバー畑のせいだ。我々がこの問題を作りだし、今その対価を高エネルギー価格という形で支払おうとしている。それは消費者にとって税金と同じ。私は失業者数が増えるのを待っている。それが次の被害者となる。あなたが分散投資する投資家であれば、ゴールドを売り、カネを産み出し、キャッシュフローを作る株を買うべきだ。AIは好きだろうか?皆、大好きだ。ただ、少しだけ待てば、セールがすぐにやってくる。

 

ー明日から決算シーズンが本格化する。どのような決算シーズンを期待していますか?インフレが問題になり、マージンは減るだろうか?

・巨大銀行は株価という意味で正しい方向に向いだした。コストカットのおかげだ。私が聞きたいのは、もし全ての大銀行、Bank of America、Wells Fargo、Citi Bank、JPMorganらが、コストカットを続けるならば、それはネガティブではない。しかし、もし彼らがインフレで利益を減らしていると語りだしたら、雪だるまとなるだろう。多くの経営者が語りだす。

 正直に言って、私は酷い決算シーズンになると思っていない。しかし、センチメントは打ちのめされ、消費者、すなわち投資家は資本を使うことに2度考えるようになる。不買運動(buyer strike)が起きてもおかしくない。

 

不買運動というのは、株が売られるということですか?

・その通りだ。

 

ーどれくらい売られるだろう?

S&Pは5,000を割るかも知れない。4,8000であれば全て買いだ。4,900でも、4,999でも買いだ。

右寄りのFOXに出ているので、エネルギー株を強烈に勧めているがオモシロイ。

ということで、

・インフレは高いままだろう。経済は減速どころか加速している。GDP+6%の可能性もある。

・経済が伸びるとき、割安な景気循環株を買うべきだ。エネルギー、銀行。テックからのローテーションが起きる。

・AI向けサーバーを駆動するのに大量の電力が必要だという意味でも、エネルギー株が良い。

・ゴールドはキャッシュフローを生み出さないので、好みではない。

・今決算シーズンは悪くないだろう。しかし、センチメントは悪化し、夏にはS&P500が5,000を割込むかも知れない。そうなれば”買い”だ。

だ、そうです。

 

割安株へのローテーションが起きると言っていますが、過去15年?20年?当たったためしがない。

 

S&Pが5,000を割って、その時円高なら、買いたいですネ。

 

GDP+6%は・・・、一応GDPNowは2.4%を予想している。チャートを張っておきます。2024/4/10付けの最新版;

GDPNow 2024/4/11 - Atlanta FED

 

 

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