塾長です。
昨日(米国5/15)はほぼ予想通りのCPIが出て、株高、債券利回り下落、円高。
S&P500、5,308(+1.17%)
Nasdaq、16,742(+1.40%)
【米国市況】株が最高値更新、CPIで利下げ観測強まる-154円台後半 - Bloomberg
S&P500種株価指数は節目の5300を上抜いた。終値ベースで最高値を更新するのは、今年に入ってこれで23回目。4月の米CPIは変動の大きい食品とエネルギーを除くコアベースで、前月比の伸びが6カ月ぶりに鈍化した。
原油、78.88
10年債、4.3560
ドル円、154.4120
Bitcoin、66,242
4月 CPI[前月比]、0.3%(予想0.4%)
同[前年同月比]、3.4%(3.4%)
4月 CPIコア[前月比]、0.3%(0.4%)
同[前年同月比]、3.6%(3.6%)
4月 小売売上高[前月比]、0.0%(0.4%)
4月 小売売上高コア[前月比]、0.2%(0.2%)
5月 NY連銀製造業景気指数、-15.6(-10.2)
米CPIコア指数、6カ月ぶりに伸び鈍化-年内利下げへの一歩 - Bloomberg
サービスの中で最大のカテゴリーである住居費は3カ月連続で前月比0.4%上昇。持ち家のある人がその家を賃貸する場合の想定家賃である帰属家賃(OER)も3カ月連続で0.4%上昇した。
ブルームバーグの算出によると、住宅とエネルギーを除いたサービス価格は前月比0.4%上昇と、今年に入って最も低い伸びとなった。
4月の米小売売上高は横ばい、予想下回る-過去2カ月は下方修正 - Bloomberg
NY連銀製造業景況指数、6カ月連続の縮小圏-予想に反して悪化 - Bloomberg
■カシュカリ、グールズビー;
ミネアポリス連銀総裁、「もう少し長く」金利を維持する必要がある - Bloomberg
シカゴ連銀総裁、ディスインフレを歓迎-さらなる進展必要 - Bloomberg
なし。
バイデン・トランプ両氏初対決、6月27日にCNNでテレビ討論会 - Bloomberg
■Ciscoなどが決算;
シスコ、堅調な売上高・利益見通し-顧客の投資再開示唆 - Bloomberg
+4.77%(時間外)
■〆は元ダラス連銀総裁リチャード・フィッシャー;
ー4月CPIが低下して、市場は値上がりしている。この数字をどう見るか?パウエルはどう考えるでしょう?
・先ほどのスティーブらの会話を聞いて、元英国首相が言った事を思い出した。それは”中央銀行の政策を凝視している者は、愛する男女以上にバカに見える(Not even love made fools of men and wemen as contemplating the central bank policy)”というものだ。それらの即席の分析は分析ではない。反応(reaction)である。我々は待つべきだ。
パウエルが昨日アムステルダムで現状を保つ(holding steady)と言った。それは高金利を長期間続けるという意味だ。彼は既に4月CPIの数字を知っていただろう。大抵数字が出る前に知る事ができる。私は彼のコメントを真剣に受け取る。ウェンディーなどが良い事を言っていたが、彼ら(FED)は(インフレ率)目標を変更しない。世界中のどの中央銀行も2%インフレ目標から逃れることはできない。彼らは目標を変えず、まだ目標に対して比較的まだ高いインフレ率を心配しなければならない。0.1%は方針を変えるのに十分ではない。それよりもっと大きくなければならない。NY FEDが行ったインフレに関する調査を見て欲しい。過半数が高いインフレ率を予想している。中身について多くを読取る必要がある。即席の判断をしてはならない。より深い分析が必要だ。
ーDOW先物は172ポイント上昇している。これは反射的で、間違っていると思いますか?
・間違いだとは言わない。市場の70%の取引はアルゴリズムとモーメンタムによって行われている。何かが正しい方向に向っていると思えば、それに飛びつく。
何度も話したことだが、キーポイントは、政府の債務借入スケジュール(国債発行のスケジュール)だ。ジェイミー・ダイモンも昨日言及していた。我々(米国)は市場に頼り過ぎている。その結果、1年債利回りは5%を超えている。彼ら(財務省)が(発行する国債を)短期にしているからだ。10年債のここ数週間の動き(注:10年債金利が下がっている)は、嬉しい驚きである。それは住宅金利に影響するし、米国10年債利回りは世界のカギとなる金利である。今10年債金利は4.35%あたりだったと思うが、その値動きは市場、特に保険会社など、が進んで国債を消化する事を示している可能性がある。大きな国債のオークションが起きているのだ。いつかの時点で、それは市場に衝突する。短期金利を除けば、金利カーブを作っているのは、FEDの金融政策ではなく、国債のオークションスケジュールである。どのような数字が勝つのか、上がり続ける金利を見ることになる。市場がどの値段なら喜んで消化しようと思うのかを。
しかし、金利はとても魅力的である。特に保険会社など、株式市場でリスクをヘッジする者にとっては。
ーあなたはインフレ率が今年中に2%になると思っていませんよね。来年はどうか。そうであれば、なぜ利下げの話をしているのだろう?
・利下げが9月以降に押し出されてなくても、来年3月になっても、驚かない(”押し出されても”の言い間違い?)。再度になるが、私は昨日のパウエルのアムステルダムでの発言を真に受ける。次の2回、6月と7月のミーティングでは、金利据置きだ。
まとめる/言い換えると・・・、
・「4月CPIが予想を0.1%分下回ったから、FEDは金利を下げる」などと言うのは分析ではなく、反応(反射)であり、バカ者がする事だ。
・FEDはインフレ率2%目標を変えない。
・市場はアルゴリズムに支配されているので、反射的に動くのは仕方がない。
・短期金利はFEDの金融政策(FFレート)に左右されるが、長期金利は国債の発行スケジュール次第。今の所、市場には需要があり金利は低いが、今後発行が増えるに従い、金利が上がるだろう。
・利下げは今年9月以降。来年3月かも。少なくともパウエルのメッセージは、6,7月は据置き、だ。
だ、そうです。
一番心配しているのは、米国債務増大→国債発行額増大→金利上昇&米国政府の金利支払い増大→債務増大の悪循環。しかし、それは誰もが分かっていること。そうならないように or そうなったらどうするか?が本当のキーポイントでは?
出来る事はあまりなく、財政支出を減らすか、需要を無理やり作るか。
個人的には後者だと思っています。金融機関の規制(ルール)を変えたり、日本に押し付けたりと、支配国ならではなの行動に出る、と。そして帝国は滅んでいく・・・?
細かい事ですが、元連銀総裁が「パウエルは(4月CPIの)数字が出る前に知ってた。通常彼らは数字が出る前に知る事が出来る」と言っていたのは、興味深い。(外部の人間が「パウエルは知っていたはずだ」と言うのは何度も聞いてきたが、元部内者が、しかも住協幹部が認めるのを聞いたのは初めてです)
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