塾長です。
為替も分からないけれど、原油市場はもっと分からない。
Energy Aspectsアムリタ・センが石油市場の現状と、見通しを教えてくれた!
・需要の減少はすさまじい。
16ミリオン・バレルの減少。4月は20ミリオン減少してもおかしくない。
・原油市場を動かしているのは、経済の停止。
サウジとロシアの石油価格戦争が語られるが、それは大洋の一滴でしかない。
需要が戻らない限り、貯蔵庫が溢れるリスクが高まる。歴史上、貯蔵庫が溢れた事は一度もない。
・WTIが$20を切り、ブレントが$22近辺で取引されていても、現物市場では、とんでもないく安く原油が取引されている。
北海産ブレント原油現物は$3以下。
カナダ、米国の一部は一桁。
生産停止すべきだが、それには時間がかかる。
なので、そこでは、現物を引き取ってもらうために、買い手に金を払っている。マイナス価格がついている。
・ジェット燃料とガソリンは最も悪い影響を受けた製品。
米国の一部では1ドル以下になる可能性がある(今は2ドル)。
しかし誰も車を運転しないし、飛行機にも乗らないので、得をする人がいない。
石油精製業者は、とてつもないプレッシャーを受けている。
普通だったら、値段が下がると精製業者には得となる。今回は需要減という、かつてない事態。
・政府による活動停止要請が解けて需要が戻らない限り、この状態は改善されない。
石油市場には興味が無いけれど、米国の石油関連企業や社債市場(のクラッシュ)には興味がある。
共和党政権なので、その後援者である米国石油関連企業を潰したりはしないと思うが、変な手を使ってくるのが怖い。
計画倒産させて借金帳消しを狙う、みたいな。