塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

原油高からの景気後退見通しで、株安か?【WTIは$150へ】

塾長です。

ロシア産原油・石油製品に制限をかけようという議論があり、原油価格が上がっています。WTIが$110超。Brent Oilが$117超。

カナダは既に禁止を表明した(カナダ、ロシア産原油の輸入禁止へ ウクライナに武器追加供与 | ロイター)が、そもそもカナダはロシアから石油を輸入していないので、象徴でしかないらしい。

米国はどうかというと、バイデン大統領、ロシア産石油・天然ガスを禁輸するかと問わ「全ての選択肢を排除しない」と回答。
Biden says 'nothing is off the table' when asked about banning Russian oil and gas | Reuters

U.S. President Joe Biden said on Wednesday that "nothing is off the table" when asked if the United States would ban Russian oil and gas after Moscow's invasion of Ukraine.

WSJによると、米国の原油&石油製品輸入量に占めるロシアの割合は7.9%で第三位。一位はカナダ、二位メキシコ、四位サウジアラビア。(Why Does the U.S. Buy Russian Oil? - WSJ
米国自身が産油国なので、それほど困らない(米国民が凍え死んだりはしない)だろうが、禁輸となれば、ガソリン価格は上がるでしょう。

政府が禁止しなくても、原油や石油製品を運ぶ民間企業が既に及び腰になっている。
Three shipping companies won't sail to and from Russia - CNN
安全が確保できないのと、制裁によって支払いが行われなくなるかも知れないから。

 

ということで、エネルギー価格はどこまで上がるの?
Energy Aspects アムリタ・セン(Amrita Sen)がCNBCで解説していた:

www.youtube.com

ーあなたはロシア経済制裁が意図しない結果を招くと言っていますね?

・その通り。米国はロシアに対するエネルギー制裁をしたくない。市場はパニックになっている。原油価格は$110だ。今後さらに高くなる。$150か、それ以上もあり得る。解決策は、需要の減退しかない。原油供給側にはリスクがある。銀行への制裁(訳注:ロシアの銀行をSWIFTから排除)がある。対象から外れる銀行が明らかになるのを待っている状況だ※1。欧州では、例外を設けないという話も出ている。そのような状況下で、今、誰もロシアと取引したいと思っていない。これは誰も予期しない結果を招くだろう。

ーロシアの石油を補うことはできるか?

・ロシアは日量10Mバレルを産出している。その半分が輸出に回っている。現在ロシアが抜けた穴を埋めるだけの産出キャパシティーは無い。サウジアラビアUAEに余裕は少しはあるだろう。OPEC+全体でも少しだけ。これは我々のベースケースではないが、もしロシアの輸出が止まれば、その量は、パイプライン経由のものを除いたとして、4Mバレル/日となる。余分な産出キャパシティーはその半分だ。十分な石油はない。十分は投資は無い。

ーこの質問を先にすべきだったかも知れないが、ロシアへの制裁は1年、2年になる可能性がある。そうだとしたら、あなたの予想である1バレル$150はいつまで続くだろう?価格を下げるのは簡単ではないですよね?

・簡単ではない。解決策は、景気後退だ。これは石油だけの話ではない。天然ガス、石炭、金属、穀物といった、世界がロシアとウクライナに依存しているもの全てだ。解決策は需要側にしかない。需要を抑えるには、景気後退が必要だ。

※1,結局7つの銀行に落ち着いたようですが、まだ変更があるかも?:
EU、SWIFTからロシア7行排除 最大手ズベルバンクは対象外 | ロイター

対象となるのは、同国2位のVTB、バンク・オトクリティエ、ノビコムバンク、プロムスビャジバンク、バンク・ロシヤ、ソブコムバンク、VEB。

ロシア銀最大手のズベルバンクと、ガスプロムバンクは含まれていない。ロシア産の石油・ガスに対する主要な決済手段となっているためという。ただ、EU幹部によると、この2行には別の措置が適用される方向。

 :

ポーランドのモラウィエツキ首相は、「EUへのエネルギー供給に関する取引」を理由にズベルバンクとガスプロムバンクを対象から除外するという決定は受け入れられないと表明。

 

はぁ、1バレル150ドルですか。去年12月65ドルだったので、昨日時点で1.8倍。150ドルともなれば、2.3倍。こちら、原油先物6か月チャート。

f:id:alibertarian:20220303150448p:plain

Crude Oil 6M - Yahoo Finance

 

Rapiden Energy Group ボブ・マクナリー(Bob McNally)はこんな見通しをしていた(詳細割愛):

www.youtube.com

  • 70%の確率で、冷戦第二弾となり、制裁が続く。原油価格は$150へ。
  • 20%の確率で、プーチンが撤退。原油価格は大幅に下落。
  • 10%の確率で、ロシアとNATOが核戦争もしくはサイバー戦争になる。

 制裁が続いても$150に達しないシナリオは、何らかの形で石油輸入業者が安心して取引できると納得するか、リセッションに入るか、のどちらか。それが通常の考え方だが、今は通常ではないので、何とも言えない。

ほぼアルミタさんと同じ事を言っていますネ。少し違うのは$150を上限にしている点。$150(か、それ以下でも)になれば、需要側が「こんな高い値段じゃ買えないよ」となり、リセッション入りするという予想でした。

 

そういえば昨日は10年国債利回りが急降下(経済見通しの低下?)していたし、FEDが政策を誤れば、逆イールドカーブが出現し株式市場暴落・・・。

株の暴落も怖いが、普通に物価高が怖い。

 

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