塾長です。
元GM副会長ボブ・ラッツがコロナで苦境にあえぐ自動車業界について教えてくれたヨ:
・今の状況はユニークではあるが、第二次大戦では1941~45まで閉鎖した。
今、ビジネスは20~25%が閉じているけれど、75%は開いている。
GMにいる元同僚と話をした。固定費削減、支出を抑え、多分将来の製品を保留する時だ。
・いくつかの地域でのビジネスは大丈夫。北米海岸地域、北西部ほど影響受けていない国も多い。
[北米の]ディーラーでは車をオン・ラインで売れるし、納車もできる。
他の国、例えば中国ではコロナのピークを過ぎた。生産は戻った。
・戦争や金融ではなく、自然によってこれほど被害を受けたのを見るのは、現代に生きる人にとって初めてだ。
数か月のダメージはあるだろうが、巨大企業は準備がある。キャッシュがある。
そして、Arsenal of Democracy時代(第二次大戦時、ドイツに攻められていた英国を、米国が物資で援助した)を繰り返すがごとく、国の戦いに参画する。医療機器を作るのだ。
人が死ぬのは悲しい事だし、悪い事だが、自動車業界は切り抜けられるし、切り抜けた後には大きな需要が待っている。
・大統領が国防産業法(defence production act)でGMに人工呼吸器製造を命じたのは、GMにとって驚きだったろう。既に取り掛かっていたわけだし。
彼が何を考えているのか良く分からないが、多分その方が早く進むのだろう。良い・悪いは分からない。
確かなのは、自動車業界は医療機関や政府と共に働き、やる事をやる。ものすごい早さで人工呼吸器を作り始める。
・自動車会社は政府の援助は不要だろう。
キャッシュは十分あるはず。
2008年とは違う。当時ガソリンが$4.25、需要が半分になった。そしてキャッシュが不足した。
今回は、他の国からキャッシュが入ってくる。国内からも。
部品のビジネスもある。
そして、それなりに終わりが見えている。4月末か5月中旬。いつかは新規患者数が減り、平常に戻る。
今車を買っていない人が、どこかに行ってしまうわけではない。待っているだけだ。復讐心をもって戻ってくる。
強烈な戻りがある。これは多くの者にとって恩恵をもたらすはずだ。
第二次世界大戦の話を持ち出してくるなんて、何歳なんだよ?と思ったら、88歳でした(1932年生まれ)。
厳しい時代を生き抜いてきただけあって、ずいぶんと楽観的だネ。
ちなみに、S&Pは2020年新車販売が落ち込むのは当然として、2021年も2019年レベルに戻らないと予測しているヨ:
あとは、どれだけ政府が財政を打ってくるかだ。