塾長です。
昨日(米国7/22)の米国株式市場は堅調。
S&P500、3,276(+0.57%)
Nasdaq、10,706(+0.24%)
後付けの理由は、”経済対策期待”。
【米国市況】S&P500が5カ月ぶり高値、経済対策期待-ドル指数低下 - Bloomberg
米中摩擦も激化。ヒューストンにある中国総領事館に閉鎖命令を出したり、ポンペオが欧州を周って説得工作中。
米英は既に結束しているので、どれだけ仲間を増やせるかがカギ:
米国務長官と英外相、中国に対抗する「同盟」構築に向け協議 - Bloomberg
フランスは仲間に入らないみたい:
中国とフランス、航空機販売と5Gでの協力強化を表明 - Bloomberg
決算関係では、
Microsoft、Azureの売上が市場予想を下回って、先物が下落中。
テスラ、黒字決算。S&P500入りですかネ。
Evercore ISI デニス・デブシェア(発音にまったく自信なし。Debusschere)「後付け講釈」ではなく、なぜ株価が上昇しているか説明してた:
・バリュエーションは重要だ。しかし、多くの人がバリュエーションとリターンの関係を誤って考えている。
投資業界での大きな問題だ。
実際に注視すべきは、相対的なバリュエーションである。
リスク・フリー(米国債のこと)の利回りが固定されている。今はだいたい10年モノで61 basis points(0.61%)。
インフレ率が1.6%程度と予想されているので、実質レートは深くマイナスだ。
経済成長率が実質2%、名目3~4%。
リスク・フリー利回りが固定され、名目成長率がこのレベルであれば、株が魅力的となる。以上。
・実質マイナスの国債を買うのは、デフレに対するヘッジだ。
これについては十分語られていない。
普通はマイナス利回りの債権を買うのは意味を成さない。しかし、例えば、ウィルスが変異して死亡率が大幅に上がったらどうだろう?もっと悪い経済的シナリオもあり得る。デフレスパイラスが起こる可能性はある。もし起こったら、それをヘッジできるのは国債だけだ。そのとき3つの選択肢しかないー日本国債、ドイツ債券、米国国債。
すなわち、バーベルの片方で株をロングし、反対側で国債を買っているのだ。
・株のバリュエーションを考える上では、期待キャッシュ・リターンが重要だ。
これがリスク・フリーの利回りと比べて魅力が無くなるまで、バリュエーションは上昇する。
現状、キャッシュリターン利回り(配当と自社株買い)は、リスク・フリー利回りに比べて、とてつもなく魅力的。Apple、Microsoft、そういった銘柄のおかげで。
いつかの時点でバリュエーションは正規化される。2つの方向がある。それらの銘柄の株価が上がり続けるか、リスク・フリー利回りが上昇するか。
今はそこからそれほど遠い位置にいるとは思わない。だいたいS&P500で3,800から4,000といった辺りだろう。
・今、[ゴールドなどを含む]他の金融商品で、株より魅力的なものはない。私の持っている情報に変化がなければ。例えば、ウィルスでもっと悪い事が起こる、米中貿易リスクがもっと高まる、といった事。
・リスク・フリー(国債)利回りに比べて、株が魅力的なので、株は上昇し続ける。それが”居心地の悪い真実”だ。
世界中の資産管理者、世界中のソブリンファンドは、相対的にモノを見る。それが重要だからだ。
マネーの置き場所が無いのです。ある程度ゴールドや、BitCoinを買うにしても、大量に置けるのは国債、社債、株。
全てが上昇中。
世界のクレジットが大きく棄損しない限りは、継続。
ただ、このニュースだけは少し気にしている。
トランプ大統領との違い鮮明に-バイデン氏の標的は不動産優遇税制 - Bloomberg
実質的な不動産取引への増税。
コロナで都市の住宅価格が下がる(かもしれない)上に、これをやってしまうと、住宅・土地バブル崩壊がアル?
バイデン、日本から学んで欲しい。