塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【リー・マンソン】株が下がるのは大統領選挙日ではない。その前から下がる。

塾長です。

CNBCが面白くないので、Yahoo Financeより。

リー・マンソンのインタビュー:

www.youtube.com

<今日(米国9/3)の株式市場をどう見るか?>

・何も起こらないように思えた。何もニュースが無かった。ジョブナンバーは良くない。昨日、大きく上げた。昨日の朝は気がめいった。なんでもっと買っておかなかったのかと。逆に、指標は多くを語っている。

 今起こっているのは、”short gamma trade”の効果だ。簡単に説明すると、今は多くの人がCallオプションだけを買っている。株が上がる方に賭けている。それら契約を売っているディーラーにとっては、ショートしているのと同じ。そのフィードバックループがかかり、ボラタリティーが上昇。20年前、NOKIA株に起こった事。多くのディーラーが死亡。ようやく追いついてきた。今後数週間、この事をblogなどで多く目にするようになるだろう。2000年3月を思い出して欲しい。特に何もないある日、みんな朝起きたら、多くの人がいるけれど、出口は小さい事に気が付いた。

<そして我先にと逃げ出したんだね。オプションが多いというのは、小さいイベントでも市場が大きく動くってこと?>

・あなたが”short gamma”の状態にあるとき、それはファンシーな言葉だが、状況としては、モノの値段が上がる方に増幅しつつ、下がる方にも燃料を入れる。だから多くの弱気派がいる。俺はそれほど弱気になっていないが。ドット・コムバブルのとき「Yahooの株が上がった、カネが2倍に増えた」と喜んで、下がり始めたら2倍失ったのと同じ状況。売りが売りを呼ぶ。一般的に理解しておかなければいけないのは、投機家の行動は、市場が大きく上昇もしくは下降するときさらに買う/売るか、long gammaのとき、3月のフラットな状態で見られたように、少しの下落で買い、少しの上昇で売るか、どちらかだ。これは一つの要因でしかないが、重要な要因だ。

<一般投資家の動きをどう見るか?>

・新しく市場に入ってきた投資家は、3月以来、値が下がるたびに買ってきた。彼らは真の修正を経験したことがない。今日の下落は1日限りの事かもしれないが。7月にあったように。俺には分からない。一般投資家だけに目を向けるべきではない。メジャーな機関投資家がいる。彼らは”ホットな”FAANG株を売って、コール・オプションに切り替えている。彼らは値段が下がったら、それを追ったりしないだろう。一般投資家はdipで買う。機関投資家は下落を追わない。

<これは選挙に向けての動きだろうか?>

・ここで立ち止まって、番組を見ている人に言いたい。番組で、”VIX term structure”と言って、誰もびっくりしない、ってのは素晴らしい。テスラについて1日中語るより、意味がある。VIX Term Structureは本当に重要だ。11月の一点まで(=選挙の日まで)、市場には何も起こらない事になっている。そんなことがあるわけない。皆がある事が起こると知っていると思っている時、実際には知らないのだ。民主党支持の客からも、共和党支持の客からも電話がくる。「11月まで間があるのに、どうして今退却(pulling-back)するんだ?」と。答えは「ああ、そうだね。退却するけどね」だ。誰が勝つかは関係ない。不確定さが人々をパニックにする。どちらの側にせよ、劇場で「インフラストラクチャー!」と叫ぶと、人々はインフレを恐れる。トランプならエネルギーインフラ、バイデンなら風力発電インフラ。そしてFEDは何もしない。それはスタグフレーションとなる。

<テスラの持ち分を心配しているか?>

・まったく心配している。我々が心配しているのは別の事。最大の持ち分はS&P500だ。他にも色々持っているが。S&P500のうち、Nasdaq100が40%を占める。金鉱脈や新興市場は心配していない。S&P500から巨大なモーメンタムを持った株を取り除くと、毎月401Kを積み立てている先が沈黙することになる。それは心理的影響を及ぼす。割安株へのローテーションがあると、割安株の占める割合は小さいので、S&P500としては痛みを伴う。他にもカネが流れるかも知れない。多くの人が小さい出口に殺到する。ボラタリティーが上昇するだろう。俺は、これが先月起こると思っていたが、今起こっているのかも知れない。

 

 

VIX Term Structureがどうのって言っているのは、これの事:

米大統領選はVIX先物の歴史上最悪のイベントリスク - Bloomberg

 

 

今の大統領候補二人を見ていると、確かに、今から売っておこうかな、という気になる。

世界最大経済・軍事力の大統領選が、キレる老人 vs ボケ老人。

せめて一割くらい利確しておいて、下がった所で買い戻すのが、賢い戦略なのかも・・・。

ムムム。