塾長です。
先週から2020/2Q決算シーズンが開始。日本は機械ですが、米国は銀行が最初。
個々の決算ではなく、大手銀行決算をまとめて閲覧&比較している記事がないかな?と思って調べたら、こちらが見つかった。
実際の数字(売上、一株当たり利益、ROE)、その比較表は記事を直接見てもらうとして、コメント的な部分を抜き出すと・・・
<Goldman>
アナリストはゴールドマンの資本市場から得た売り上げに感銘を受けた。クライアントが投資銀行として高く評価している事を示している。一般顧客向け貸し出しプラットフォームであるMarcusの助けもあり、一般顧客からの預入が記録的な成長を見せた。
<MorganStanley>
トレーディングからの収入がハイライト。
<JPMorgan>
貸出業務において、滞納率は改善。貸倒引当金はQ1よりも多くなり、コンセンサスも上回った。
<Citigroup>
滞納は減った。貸倒引当金はコンセンサスよりも少なかった。
<Wells Fargo>
貸倒引当金はコンセンサスを大きく上回った。
アナリストは配当カットを好感。
<Bank of America>
貸倒引当金はコンセンサスを下回った。
一般消費者向け業務の売上がQ1に比べ期待外れ。平均預金残高はQ1と変わらず。
Q2の富裕層&投資業務の売上はQ1より減少。
平均ローン&リース残高はQ1とほぼ変わらず。
<Final Thoughts>
銀行株株価は年初から-21%。S&P500よりも劣っている。
貸倒引当金と準備金は増加。デフォルトリスクが増加している一方、銀行は制御できているとも言える。減配と、FEDによる配当制限は一部投資家を心配にさせているが、財務的にはプラス。
FEDは新たなストレステストと規制レポート要求を課すことになっている。これは積極的、先取的な取組みを促すことになる。
いくつかの銀行は、株のリターンという意味で、今年は大きくマイナスとなる。抑制が効いている中で、相当な損金は極端に思える。(the substantial losses seems extreme)
ゴールドマンは預金者から選ばれているようだが、超富裕層が対象。Morgan Stanleyは投資家からの信頼が厚い。
銀行株がこれ以上大きく落ちるとは思えない。GoldmanとMSの好決算は、この経済不況の中で、この2社がグループから頭一つ抜け出すサインかも知れない。
貸倒引当金の大きさについてはBloombergも報じている通り:
Goldman Sacksは、Appleとカード事業で提携したりして、良さそうに見えるけれど、実はまだ1MDBが決着していない。通常、カネの問題はカネで片付くので大丈夫だと思うけれど、サプライズがあるかも知れない。シンガポールにしてみれば、政治問題なので。
MSの好調は、少し意外。
Wells Fargoは論外(この会社がこうやって立直ると信じている!と確信している、もしくは、内部情報でも無い限り)。株を買うとしたら、トレードか投機。
JPMは、ジェイミー・ダイモンCEOの健康が一番のリスクだったりして。こればかりは、カネで全て解決できるわけではない。
JPモルガンのダイモンCEO、心臓の緊急手術-手術は成功 - Bloomberg
Yahoo FinaceからYield情報を取り出してみると・・・:
GS、2.33%
MS、2.66%
JPM、3.60%
C、3.96%
BAC、3.01%
WFC、1.57%
中堅銀行もどこもだいたいこれくらいの利回り、3%程度。PNCだけ他より高い(4.28%)。
Vanguard Financials Index Fund ETF Shares(VFH)は2.97%。年初より20%以超下落している。
Vanguard Financials ETF (VFH) Stock Price, Quote, History & News - Yahoo Finance
金融株を買うとしたら、コレかな?