塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

カンザス連銀総裁インタビュー。

塾長です。

昨日の記事はダラス連銀総裁でしたが、今回はYahoo Financeによるカンザス連銀総裁ロレッタ・メスターのインタビュー。

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<ポリシー変更について教えてください>

・過去10年、経済に様々な変化があった。新しいステートメントは、今我々が物価安定と完全就業に最適だと思う事を表している。変化の一つは、低金利であり、低金利が続くという期待。2つ目は、雇用とインフレの関係が弱まった。低失業率でも物価は上昇しない。そうした中では、インフレ期待が重要になる。低金利の状態で景気が悪くなったとき、金利ツールを使って影響を軽減することができるようになる。[新しい]フレームワークはインフレ2%超を容認するだけでなく、2%を超えるためにアクションを起こす。

<2%をどれくらい超えるのか?それがどれくらい続くのか?>

・全ては経済の状況による。インフレ期待をしっかり固定するのが、キーだ。数値的な目標ではない。大切なのは、低インフレが続いた後は、高いインフレ率をしばらくの間許すという事だ。低金利が続くという事を示したい。

<コミュニケーションは難しい>

・コミュニケーションはとても重要。我々は、Wall Streetの住人とだけでなく、実体経済の住人と会話する。それはチャレンジである。クリーブランド連銀はインフレーション研究所を持っていて、その問題に取り組んでいる。どのようなコミュニケーションが最適で、インフレ期待を理解するため。ここ10年で、インフレ期待は固定された。

<次は何をする?>

フレームワークは、我々の戦略を説明している。私が主張するのは、金融政策の説明だ。より明確なガイダンスを出す・出さないは、次回FOMCで議論される。FEDのメッセージは、低金利が継続することであり、そのメッセージは伝わっている。経済が回復の途についたとしても、金融緩和は継続する、というメッセージ。

<今の経済をどう見ている?パンデミック前の3.5%失業率に戻れるか?>

・そう願う。米国経済は弾力的。良い経済データも出てきている。しかし、2Qに、シャットダウンで、深い穴にはまった。良いデータが出てきていても、2月の状態に戻りきっていない。私の予想では、今年の年末時点で、去年と比べ、GDP-6%。失業率は、2月の時点から程遠い。財政政策も必要だ。

 最新のデータ、High Frequency Indicatorsなどによると、オハイオペンシルベニアの活動を抑制している。7月のウィルス患者増加に関連している。さらに新しいデータでは患者数は減っているので、活動は活発化するかもしれない。しかし、落ちた穴が深い事を忘れてはならない。回復には時間がかかる。

<大企業優遇になっていたりしないか?そもそもFEDは特定のグループを狙って政策を組めるのか?それは政府の仕事か?>

・金融政策、財政政策は組み合わさって動く。FEDはカネを貸せるが、カネを使うことができない。3月、パンデミック金融危機を引き起こさないように、介入した。そのカネが家計や様々なサイズの企業に流れたかも知れない。財政はPPPなどで、レイオフされた労働者を助けた。組み合わさって働く。FEDのツールは幅広いツール。ある特定の借り入れ者、ある特定のコミュニティーに向けて作用するツールは持っていない。細かいことは財政で。とは言え、13-3プログラムのようなモノも立ち上げた。中小企業向けの貸付。とは言っても、貸付であり、供与ではない。

 

 

ポイントは、

金利を下げきってしまったので、これより下げられない(下げたくない、マイナス金利はやらない)。

ーなので、インフレ期待の方を操作する。新フレームワークはそのために出した。

ー低金利(ゼロ金利)は当面(数年)続く。

 低金利が終わるのは、雇用最大化が達成されたあと。

 

これがそのままうまく行けば、株高。

問題は、インフレ期待を作れるかどうか。日本では失敗(そもそも日本はそれにマトモに取り組んだか怪しいが)。

アメリカでは「FEDと戦うな」と言われるので、うまく行くと信じ鯛。