塾長です。
予定調和の多いCNBCのインタビュー。
今回はNationsShares CIO スコット・ネイションズと、Stifel バリー・バニスターが喧嘩してるヨ:
バリー:
・ちょっと驚きだね。VIXが49は上がり過ぎ。
2009年3月でも44.
市場はパニック、過剰反応。短期的に戻す。
FEDは利下げして、シグナルを送るべき。来週月曜にでも。
10年先のブレーク・イーブン・インフレ期待が、10年債券利回りと共に急落。
5年先スタートのインフレ・スワップ5年物も下落。
FEDのインフレ目標に達しない恐れが高まっているので、緩和に向かうべきだ。
もともとFEDの金融政策には批判的。去年の2.4%、今1.6%というのも高すぎる。
欧州主要国と米国の金利差が大きすぎる。
スコット:
・私はパニックだとは思わない。本当のパニックは値が付かない。
今のトレードは比較的落ち着いている。
・多分、S&Pは今の値段と5%下落の間に適正価格があると思う。
FEDは低すぎる金利を、長く続けすぎ。バリーにはまったく賛成できない。
ケン・ランゴーン(Kenneth Langone)の意見に賛成だ。
資産価格が上昇し、バブルを生じさせた。
これが初めてではない。FEDは1920年代、2000年にも同じことをした。
それがどうなったか皆知っているよな。
これは主観的な話ではない。客観的だ。
テイラー・ルールによると、300ベーシス・ポイント高くなければいけない。
FEDがインフレを見つけられないのだとしたら、それは50年前の、時代遅れの指標を使っているから。
FEDは資産価格を見るべきだ。
バリー:
・株式市場と経済の関係は、株式市場から経済の因果関係。逆ではない。それが現実。
・スコットの意見に対しては、これを指摘したい。
米国の債務が数兆ドル。魔法の杖で消せるなら消したい。
もし金利をテーラー・ルールに従って上げたら、デフレを伴った不況に陥る。
政治的にそれは許されないだろう。
・2018年末、FEDが中立金利に近づいただけで、株価は20%下落した。
そして小売り売上が2.5%減少。
先ほど、株式市場が原因、経済が結果だと言ったのは、そういう事。
薬を飲む[=金利を上げる]のは良いかも知れないが、妊娠した後、処女に戻る実験をするようなもの。今はその時ではない。
・S&P500と消費者信頼感指数の関係は、ここ十年間結びつきが強くなっている。
資産効果は、限界消費性向にとって重要。
スコット:
・私は、今FEDが利上げすべきと言っているのではない。
ここ5年間、2%成長があるにも関わらず、低金利を続けたのがおかしいと言っている。
おかげで株価は1年で30%上昇。
・ニール・キャシカーリ(Neel Kashkari、ミネアポリス連銀総裁)は、インフレが無い、だから利下げしない、と繰り返しツイートしているが、それは見る所を間違えているんだよ。
ハハハ。どちらも正しいネ!
スコットは理論上正しい。
バリーは認識上正しい。
・株価が上がるから、個人消費が増える。
個人消費が増えるから株価が上がるのではない。
・金利を上げたくても、株価維持できない、債務が大きすぎて無理。
完全に自家中毒ダ。