塾長です。
昨日(米国2/16)の米株市場はヨコ。
S&P500、4,475(+0.09%)
Nasdaq、14,124(-0.11%)
【米国市況】S&P500小幅高、国債利回り低下-FOMC議事要旨後 - Bloomberg
FOMC議事要旨にネガティブサプライズがなかったので、日中下げていた株価が戻した、という解説。
それを受けて新聞等には「それくらい市場はFEDの動向にセンシティブになっている」と書かれるでしょう。でも、本当は「この程度の長期的には取るに足らないネタで市場を動かすのは短期トレード/アルゴリズム/投機資金。雑音でしかない」(適当)。
債券、為替、コモ:
原油、91.01
10年債、2.0470
ドル円、115.4530
Bitcoin、44,149
経済指標:
1月 小売売上高[前月比]、3.8%(予想2.0%)
1月 小売売上高(除く自動車)[〃]、3.3%(0.8%)
1月 鉱工業生産[前月比]、1.4%(0.4%)
2月 NAHB住宅市場指数、82(83)
小売売上高、皆さん1月の数字(+3.8%)に注目していますが、12月の数字の方が重要そう:
米小売売上高は急回復、10カ月ぶり大幅増-感染拡大でも堅調示唆 - Bloomberg
・小売売上高は前月比3.8%増加
ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は2%増
・前月は2.5%減(速報値1.9%減)に下方修正:
ブルームバーグのエコノミスト、エレーナ・シュルヤティエバ、アンドルー・ハズビー両氏は「1月の小売売上高が非常に素晴らしい結果となった一方、昨年12月分の下方修正幅は大きかった。直近の新型コロナ感染の波に、消費者がこれまで予想されていた以上に打撃を受けていたものの、そこからの回復は急激だったことが示唆される」と指摘した。
ブルームバーグのエコノミストは、12月小売売上高の大幅修正(速報値△1.9→確定値△2.5%)を、コロナのせいにしていますが、正しいでしょうか?
統計のシーズン調整がうまく働いていないだけだったりして?コロナによって消費者が買うモノに変化があったのもあるし、例えば、昨年9月10月頃、サプライチェーン混乱を理由に、クリスマス商戦が前倒しされていました。シーズン調整は毎月の統計データを横並びで比較できるように行われる(通常、11月ホリデーセールや、8 月back to schoolセールなどで特定の月に消費が偏る。生のデータを出すと、12月や9月の消費が急減したように見えてしまうので、シーズン調整というものが行われている)。
雇用統計も速報値と確報値に大きなズレが出ていて、シーズン調整がその理由(の一つ)に上げられている。
こっちは素人なので、誰かエライ人に解説して欲しい。
金融政策:
カシュカリ総裁、積極的な利上げは景気後退につながるリスク - Bloomberg
「もし非常に積極的に金利を引き上げれば、経済に急ブレーキがかかり、経済をリセッション入りさせるリスクを冒すことになる」「同僚や自分自身への戒めは、やり過ぎないようにということだ」
こう言っておけば、景気が腰折れしたとき「ほら、言った通りだっただろ」って言える。出世の階段を一歩上がれる。
※:ブラード総裁、利上げ計画前倒しを-「FRBの信頼性」問われる - Bloomberg
個別株:
NVIDA、Cisco、Doordashが好決算だったようで(まだ中身は見ていない)。
こんなオモシロニュースを見逃していました。2月9日付けロイター報道:
アクティビストで富豪のカール・アイカーン(Carl Icahn)がMcDonald's取締役会議席を狙っている。その理由は、豚の虐待を防ぎたいから。特に、豚が”geslation crates”と呼ばれるカゴに入れられ、身動きできない状態で飼育されるのがキライらしい。
こんな事を言っているのは彼だけではなく、最近豚の飼育方法が虐待的だという論調が流行している。カリフォルニア州では狭い場所で育成された母豚から生まれた子豚肉を扱ってはいけない、という法律が施行されたのだとか:U.S. hog farmers fall behind on California's new farming law。
カール・アイカーンはこの件でBloombergのインタビューを受けていた:
基本的に「豚が可哀そう」と言っているだけけなので、詳細は割愛。
インタビューを見ても「豚の権利を守りたくて、なぜMcDonald'sなのか?」という疑問は解けず(McRibはあるが、メインの商品は牛肉)。金儲けのために(反動物虐待の)流行りに乗っかって、有名企業を狙ったように見える。
「これがanimal spiritsってヤツか」と納得。今日も一つ賢くなりました。
ということで、McDonald'sの株価をチェック。(記事が出た)2月9日から右肩下がりになっていますが、市場全体下り基調なので、アイカーンのせいだとは言い切れない感じ。こちら、1か月株価チャート。