塾長です。
昨日(米国3/22)の米株市場は、月曜のヨコを挟んで連騰。
S&P500、4,511(+1.13%)
Nasdaq、14,108(+1.95%)
【米国市況】株が反発、国債さらに売られる-ドル一時121円台 - Bloomberg
今日も債券安。市場は必ずと言って良いほどオーバーシュートするので、このままイールドカーブ反転が起こり、アルゴリズム取引が株を売って、大暴落する線が濃厚。
原油、111.30
10年債、2.3730
ドル円、121,1800
Bitcoin、42,526
リッチモンド連銀製造業指数、13(予想2)
ブラードさんは元々タカ派なので、驚きの無いタカ派発言。
セントルイス連銀総裁、利上げ「速いほど良い」-インフレ抑制で - Bloomberg
デーリーさんタカ派的発言。
サンフランシスコ連銀総裁、インフレ抑制で中立水準まで利上げ必要 - Bloomberg
高インフレを考慮すれば政策金利を「中立水準まで引き上げる」必要があり、連邦準備制度は政策を引き締め的にするかどうか検討すべきだとの見解を示した
「引締め的」の部分が重要。インフレ率が7%、8%なので、FFレート0.25%は明らかに緩和的。0.5%、1.0%だって緩和的。コロナ前は2.0%くらいあったのだから、それ以上まで行っちゃおうと言っている。
メスターさん、タカ派転換。
クリーブランド連銀総裁、年末までに2.5%程度への利上げ支持 - Bloomberg
「50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げが検討から除外されるべきだとは思わない」「私が予想するFF金利の道筋は中央値よりも少し急なカーブであるため、計算すると(年内あと6回のFOMC)会合の一部では50bpの利上げに動くことになる公算が大きい」
バランスシート圧縮については・・・「早ければ次回5月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で開始する可能性がある」
この調子だと、5月に0.5%利上げ+バランスシート縮小発表ですネ。
その一方で、中国は金融緩和を進めている。
中国の預金準備率引き下げ、4~6月に-ブルームバーグ最新調査 - Bloomberg
なし。
今日もBloombergがウクライナ関連のニュースをまとめてくれている。
【ウクライナ】米と同盟国、対ロ追加制裁発表へ-既存の措置も強化 - Bloomberg
そろそろ原油や穀物値上がりのニュース以外、株には関係なくなってきた。
Teslaがドイツで製造工場を竣工したのが大きなニュースでした。短いクリップですが、Loup ジーン・マンスターとGLJ Research ゴードン・ジョンソンが、それぞれ強気、弱気のコメントを出していた。
<ジーン・マンスター>
・Giga Berlinは長らく待たれていた工場だ。3つの理由で重要。Teslaの生産能力を全体で25%引き上げる。欧州工場は市場シェア獲得と、コスト削減によるマージン増加が期待できる。これはTeslaのモーメンタムを維持するピースの一つ。3月で終わる四半期の販売台数が312,000台と予想されているが、上回るだろう。今日のニュースは大きなニュースに感じないかも知れないが、Teslaのストリーは上昇する。
<ゴードン・ジョンソン>
・我々はTeslaに弱気だ。ベルリン工場はニュースでも何でもない。まず全体像を提供しよう。トヨタは67つの工場を世界中に持ち、昨年10.5M台の車を作った。Teslaは2つの工場を持ち、これが3つ目であり、去年37,000台作った。その上、Teslaの評価額はトヨタの4倍。ベルリン工場の塗装工程は発電機で動いている(何の事でしょう?”the pain shop is currently being run on generators”と言っている)、まだ完成していない。駆動装置ユニットは開始していない。バッテリー工場の完成まであと1年かかる。ベルリン工場で約1,000台作ったが、まだ許可が下りていない。ベルリン工場で車を作っているとは言えない。工場は完成していないのだ。Teslaの過去のイベントと同様、これは彼らの物語をでっちあげるものだ。欧州でのシェアは落ちている。3月四半期の製造台数はフラットから減少すると考えている。ジーンには悪いが、欧州は去年Q4がピークだっただろう。今年Q1は去年Q4、Q3より悪くなる。Teslaは大きな問題を抱えている。ベルリン工場は酔っ払いの与太話(pub story)だ。最後に、イーロン・マスクが投資詐欺訴訟から抜け出そうとしている事に対する対応を、SECは今日までに発表する※。ベルリン工場の式典を開いたのは、それを誤魔化すための戦術かも知れない。
※:Elon Musk asks judge to terminate 2018 settlement with SEC
ゴードン必、Teslaを引きずり降ろそうと必死だ。彼の言うようにTeslaの評価額はオカシイ。かつてのNTT株のよう。株というものは、ファンダメンタルズに関係なく、人気が出て値段が吊り上がる事がある。カリスマ経営者がいれば尚更。値下がりに賭けたい気持ちは分かるけれど、そのモーメンタムに逆らわない方が良い事もある。
最終的にはTesla株は値下がりすると強く信じているが、いつになるかさっぱり分からないので、自分のカネを賭けたりはしません。
今一つ興味のわかないニュースなので取り上げてきませんでしたが、ここ数日Disneyの(CEO チェイペックの?)LGBTQに対する(弱腰の)対応が批判を呼んでいる。
まず前提知識として、フロリダ州において、学校教師が小学校4年生までの生徒に対し、ゲイや性同一性に関して議論してはいけないとする法律が出されている。それを”Don’t Say Gay”法案と呼ぶ人もいる。フロリダはDisney Worldのある所。Disneyの関わる映画、芸術業界には左派、LGBTQ擁護派が多い。
その法案に対してDisney(もしくはCEO)が強い態度で反対していない、として批判を浴びている。
そして、チェイペックCEOは3つの施策を発表したと、CNBCが報道していた。
それらは、1.世界中の従業員との対話集会実施、2.LGBTQ+への対応を検討するタスクフォース設立(LGBTQ+関連のコンテンツを含む)、3.テキサス州において、親が未成年の子供に対してgender affirming care (訳注:性転換手術など)をする事を禁止する法律に反対している人道的キャンペーンへの参加、だそうだ。
ただ、株価への影響は無い様子。こちら、Disney1か月チャート。
短期的には影響なさそう。LGBTQ+のコンテンツを増やすような事を言っているので、長期的にはどうでしょうか。
米国の大学水泳大会で、男性から女性に性転換した選手が、女性として競技に出場&優勝し、議論を呼んでいたりする;edition.cnn.com
LGBTQ+は政治化&感情化してしまって、本来の議論からずれた、対立構造になっている様子。米国はどこの着地点を見出すのでしょうか(と、評論家のように〆てみる)。