塾長の資産運用

米国株大好きの塾長が資産運用と関連ニュースを語る。投資は自己責任でネ!

【リー・マンソン】今の相場は成長ストーリーよりも利益の伸び。マクロ経済の影響を受ける株には慎重に。S&P500は高過ぎない。

塾長です。

昨日(米国10/24)の米株は荒い値動きで大幅上昇。GE、Verizon、3Mなどの好決算が好感されたのか、長期金利がピークを過ぎた(ように思われる)からなのか?

 S&P500、4,247(+0.73%)

 Nasdaq、13,139(+0.93%)

【米国市況】ナスダック100が1%高、ハイテク決算注目-149円90銭付近 - Bloomberg

 

 

債券・為替・コモ:

 原油、83.75

 10年債、4.8400

 ドル円、149.8680

 Bitcoin34,148

 

 

経済指標:

 10月 製造業PMI、50.0(予想49.5)

 10月 サービス業PMI、50.9(49.8)

 10月 コンポジットPMI、51.0(50.1)

 10月 リッチモンド連銀製造業指数、3.0(4.0)

米企業活動は加速、10月PMIが上昇-サービスインフレの鈍化寄与 - Bloomberg

  雇用はサービス業では増加が継続。ただペースは減速した。一方で製造業では雇用が減少した。多くの企業は、自発的な離職により空いたポジションを埋めていないと報告。

 

 

金融政策:

なし。

 

 

財政政策:

中国、財政赤字拡大と国債増発を承認-異例の予算修正で経済支援強化 - Bloomberg

 

 

地政学

なし。

 

 

個別株:

■決算はGE、Coca-Cola、3M、Verizon、GMSpotify、Alphabet、Microsoft、Visaなど。GMがEV戦略を後退させているのが注目点。

GEが決算受け上昇 事業分割の詳細も公表 24年第2四半期にスピンオフ=米国株個別 -

 GE<GE>が上昇。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。航空宇宙、電力、再生可能エネルギーの3事業がすべて予想を上回った。通期の見通しも上方修正している。

+6.50%、113.62ドル。

 

 

コカ・コーラ、通期の業績予想を上方修正-値上げでも販売好調 - Bloomberg

 7-9月(第3四半期)決算では、製品の価格設定は全体として9%上昇。アナリスト予想は6.2%上昇だった。販売数量は2%増と、市場予想を上回った。

Coca-Cola CEO ジェームス・クインシーのインタビュー;

www.youtube.com

ー決算のハイライトは・・・、誰もが価格を上げたのに、販売量も2%増えたことに驚いた。どうしてそうなったのでしょう?

・価格の決定を慎重に進めた。EPSが最も重要。インフレを価格に転嫁しつつ、販売価格を確保するのが戦略のコアだ。

ー消費者がどれくらいまで支払えるか理解するのですね。インフレ率が下がれば、販売量は上がるという事でしょうか?

・長期的に見る必要がある。販売量増加の多くは発展途上国から来ている。先進国はそれ程でもない。それを全体的な値上げで補っている。全ては消費者にとっての価値である。企業向けでは、彼らはその国に応じて決められた安定した価格に満足している。

ー為替が逆風なのに、ガイダンスを引き上げた。その確信はどこから来るのでしょう?

・米国外のトレンドは強固(robust)である。米国も売上は伸びている。我々はイノベーション、売上向上施策に先行投資をしてきた。我々は自信を持っている。売上、利益ともに見通しを引き上げた。24年にかけて、消費者に雲がかかっているが、モーメンタムは継続する。

ーそのモーメンタムはどこから来るのですか?パンデミック中は、半分のポートフォリオは家の中で消費された。その後、人々が外出するようになり、レストランやスタジアムで消費された。今の状況はどうですか?

・国によるが、米国を例にとると、Q3は人々は外に出てホスピタリティーアミューズメント、レストランで消費した。それは自宅での消費よりも強かった。そのトレンドは米国、それ以外の多くの国で見られる。

毎度ですが、説明が下手ですネ。ここで時々紹介しているP&GやPepsiCoを見習って欲しい。

+2.88%、55.64ドル。

 

 

 

3Mが決算受け上昇 大幅なコスト削減が結果に反映=米国株個別 - 2023年10月24日22:53|為替ニュース|みんかぶ FX/為替

1株利益、売上高とも予想を上回った。通期の1株利益および営業キャッシュフローの見通しも上方修正している。ただ、通期の既存事業売上高の伸びについては下方修正した。

 :

同社は8月に米軍戦闘部隊に欠陥のある耳栓を提供したとする数十万件の訴訟解決のため、60億ドルの和解金を支払うことで合意し、法的係争の解決に向けて大きな一歩を踏み出した。この合意により、第3四半期に42億ドルの税引き前費用を引き当てた。

+5.28%、90.12ドル。

 

 

ベライゾン、利益が予想上回る-通期キャッシュフロー見通し引き上げ - Bloomberg

  携帯電話の契約数は10万件の純増。法人グループがけん引し、伸びは市場予想の6万8197件を上回った。一方、コンシューマー・グループは5万1000件の減少。ただ、減少幅は前四半期から縮小した。

  家庭用無線インターネットの契約者数は38万4000件と、市場予想の26万2000件を上回る伸びとなった。

+9.27%、34.30ドル。

 

 

GMが決算受け小幅高 ストで通期見通しの公表見送る ピックアップEVの工場開設を1年延期=米国株個別 -

1株利益、売上高とも予想を上回った。米国内での販売台数が81万台と予想の79万台を上回った。予想を上回る第3四半期ではあるが、労使交渉がいまだ解決に至らない中で、通期の見通し公表を見送った。これまでの予想も撤回。

 :

 同社はまた、プラグインの販売台数が伸び悩んでいるため、電気自動車(EV)事業に関する計画を延期すると発表。ミシガン州オリオンでのピックアップEVの工場開設を2025年後半まで1年延期すると発表した。これにより、2024年から2025年にかけての設備投資が15億ドル遅れることになると上記CFOは述べている。これは、来年40万台のEVを販売するという目標が実現しないことを意味する。

 同社はデトロイトの工場でシボレー・シルバラードとGMCシエラのEV、そして、ハマーのEVの生産は続けるが、市場の需要をよりよく理解し、収益性を高める改良を行うまで新たな生産は行わないという。

-2.26%、28.56ドル。

 

 

Spotify stock jumps 10% as cost-cutting boosts streamer to first quarterly profit in a year

Spotify reported a surprise profit for the third quarter — its first quarterly profit in a year and a half.

・The Swedish music streaming giant posted a profit of 65 million euros ($68.9 million), driven by “lower marketing spend and lower personnel costs and related costs.”

Spotify raised the prices of its subscription plans earlier this year and has been expanding into podcasts and audio books.

+10.36%、170.63ドル。

 

 

 

マイクロソフト、売上高が市場予想上回る-クラウドの成長回復 - Bloomberg

  発表資料によると、7-9月期の売上高は13%増の565億ドル(約8兆4700億円)で、アナリスト予想平均を上回った。1株利益は2.99ドルだった。クラウドサービス「アジュール」の売上高は29%増加し、前四半期の26%増から伸びが加速した。決算発表を受けた時間外取引で株価は5%強上昇した。

 

アルファベット、クラウド部門の業績は市場予想下回る-株価下落 - Bloomberg

米アルファベットが24日発表した7-9月(第3四半期)決算では、クラウド事業の売上高と利益がアナリスト予想を下回った。将来の成長に不可欠な市場での同社の地位を巡り懸念が強まり、株価は時間外取引で一時6.8%下落した。

 

Visa (V) Tops Q4 Earnings and Revenue Estimates

This quarterly report represents an earnings surprise of 4.48%. A quarter ago, it was expected that this global payments processor would post earnings of $2.11 per share when it actually produced earnings of $2.16, delivering a surprise of 2.37%.

時間外で-0.85%、232.65ドル。

 

 

■〆はリー・マンソン。取引時間後に決算発表されるMicrosoft、Alphabet、Visaについて解説(このインタビューが行われた時点では、それらの決算は出ていない);

www.youtube.com

ーまずMicrosoftから始めましょう。AIの大きな後押しがある。GoldmanはAzureの成長と、Co-Pilotの初期の兆候に注目している。Activision Blizzard買収もある。

・彼らは少なくとも売上$50Bで、市場予想を大きく上回る必要がある。ハイプと現実を比べよう。Goldmanは正しい。全ては利益の過半を産み出すAzureであり、17%+のマージンだ。私はCo-Pilotが好きだ、Bardが私のワードドキュメントを直してくれるよも良いが、AIがゲームを作るかどうかは気にしない。全てがはクラウドで成長するか、17%+のマージンを維持するかであり、それ以外はノイズである。

ー私もそう思いますよ。Alphabetはどうででしょう?株価は今年に入って51%上昇した。検索の広告に弱さが見えているが、Youtubeはハリウッドのストライキがあるせいで伸びている。人員削減がマージンに影響するかも気になる。

・私はYoutubeが大好きだ。マージンが太いのも知っている。しかし、売上に占める割合は10~11%。もしその割合が25、30%だったら、話は違っているが、Goolge(検索)がしっかりしなければならない。私は長年Google株を持っている。全ては広告収入が増加するか?だ。Googleの広告はコアである。MetaやSnapのようなボラタリティーは無い。今後それなりの広告支出が見込まれる。Chat-GPTが広告を凌駕するとは信じていない。株価が上昇し続けるためには、クラウドが利益を出す必要がある。今は三流クラウドだ。利益を出す必要がある。

マイクロソフトもグーグルもクラウドが同じように重要なのですね。
 次はまったく違う銘柄。年初来12%上昇したVisa。経済と消費者のバロメーターである。Mizuhoは今年度売上市場予想が高過ぎると言っている。インフレ率が下がるからだ。旅行もリスクがある。

・私は避けたい銘柄だ。Mizuhoが正しいと思う。全てはマクロ経済の動向次第である。Visaはマクロから逃れられない。良いビジネスである。カネを刷る。人々はVisaが間違いを犯さないと思っている。成長率10、11%を維持するためには、PCEが高止まりする必要がある。来年どのような経済減速、小さなリセッションで起きるとしたら、人々はどうしてVISAにこんなに高いマルチプルなのだろう?と疑問に思うはずだ。クラシックな問題だ。スターバックスNIKEの1か月前と同様。悪いガイダンスが出て、株価が下がった。そこで買うべきか?高いプレミアムに見合う株価だろうか?と。特に景気減速が予想される来年に向けては、そう考えるべきだ。

ー市場のパーティーについては?

・私は今の市場が大好きだ。10年債利回りが5分以上5%を上回るのを期待している。そうすれば株は底に向かう。ハードランディングになればS&P500は4,000になるかも知れない。私はそのために備えている。

ーどのように待っているのですか?

・私なら今買うかも知れない。10月初旬、同じレベルで買わなかったが。4,200~4,250は資本を置く場として悪くない。しかし、半分は下がる場合に備えて残しておく。余分なキャッシュがあるなら良いパーティーと言えるだろう。

個別の話をしていますが、そこから拡大解釈すると・・・、

・今の相場は、売上の成長ストーリーよりも、利益とその伸びが重要視される。なのでMicrosoft、Alphabetともにクラウドに注目。

・Visaはマクロな景気に左右される。既に高いマルチプルが付いているVisaを今から買うのはいかがなものか。

・S&P500の今のレベル(4,200台)は高くない。しかし、来年にかけて下落リスクはあるので、キャッシュを残しておきましょう。

と言っているように聞こえました。

 

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