塾長です。
昨日(米国9/19)は、株小幅安。長期債利回り上昇。
S&P500、4,443(-0.22%)
Nasdaq、13,678(-0.23%)
【米国市況】FOMC控え国債利回り上昇、株小反落-ドル148円接近 - Bloomberg
19日の米金融市場では米国債利回りが上昇。5年債利回りと10年債利回りはいずれも2007年以来の高水準に達した。予想を上回るカナダのインフレ率と原油価格の上昇が、インフレ圧力再燃への世界的な懸念を深めた。
原油、91.56
10年債、4.3650
ドル円、147.7600
Bitcoin、27,213
8月 住宅着工件数、128.3万件(予想143.8万件)
同[前月比]、-11.2%(-0.8%)
8月 住宅建築許可件数、154.3万件(143.9万件)
同[前月比]、6.9%(-0.2%)
昨日からFOMC。日本時間で明日早朝、政策金利発表とパウエル声明&質疑。
日本の為替介入、スムージングが目的なら理解できる-米財務長官 - Bloomberg
なし。
■ジェレミー・シーゲル教授のインタビュー;
ー次のゲスト、シーゲル教授はFOMCで利上げは無いが、タカ派的なSEP(summary of Economic Projections)とドットプロットを期待している。
今回のFOMCで利上げしないとして、その後もすべきでない、そしてしないだろう、と考えているのですね?
・もちろん様々な不確実性がある。ストライキや政府閉鎖。今アメリカ国民、平均的な労働者に「100万~200万の失業者がでても、super Coreを0.1~0.2%下げたいか?」と聞けば、「我々はリセッションを望んでいない」と答えるだろう。super Coreはパウエルが注目している指数だ。しかし、彼らはタカ派的にしゃべり、タカ派的なSEPとドットプロットを出す必要がある。人々は彼らが利下げ時期を知っていると思っているが、実際は知らない。この経済の強さのもとで、株は高めのCPI、PPI、良い経済データが出ても上昇している。なので、私は今年年末までの株式市場は急伸しないとしても、硬い(firm)と思っている。
ー一部の人は利下げが早めに行われると予想する。今年後半から来年前半にも。多くは9、10か月後だと予想しているが。早期利下げの場合、経済が予想市場に悪くなるとか、クレジットイベントが起きる、失業率が急騰するとかが原因となると想定されている。その評価に同意するか?悪い事が起きなければ、早期利下げは無い?
・もちろんだ。FEDを早期利下げに追い込むとしたら、失業率が上昇し、新規雇用者が急減する場合だろう。選挙の年にリセッションなんて起こしたら、そのインパクトは大変なものだ。政治的な話題の中心になってしまう。
我々誰もが、FEDの2つの責務を知っている。雇用とインフレだ。その2つは平等だ。他国の多くの中央銀行がインフレのみを責務としているのと大きく異なる。
ーしかし、多くのFEDメンバーは「2つの責務を持っているが、インフレを抑えない限り、雇用は守れない」と言っている。
・それはパウエルの言い分である。しかし、これは期間の問題である。本当に経済を叩きのめして、コアCPIをすばやく2%にしたいのか?コアCPIは時間をかければ2%になる。6か月後、1年後には。全てはトレードオフなのだ。
ー時間がないので、手短に聞きたいのだが、株式市場は投資するのに高過ぎないだろうか?公正な値段だろうか?
・もちろんだ。株価は次の12か月利益の19倍だ※1。私にとってそれはとても良い取りき引きだ(to me, that is a really good deal)。それはインフレを差し引いて長期に5%を超えるリターン※2だ。もしTIPS債券(米国物価連動国債)※3を買えば、インフレを差し引いて2%以下のリターンである。もしあなたが長期投資家であるなら、富を築く上でその差はとても健康的(healty)なものである。
※1:特に断りがないので「株価は将来12か月間の利益の19倍」と言っているのは、S&P500の事。
※2:株は長期でみれば年率7~9%上昇する(←平均を取る期間によって異なる)らしいので、インフレ率が2~3%だとして、5%のリターン(値上がり益)を得られるだろう、という計算。
※3:物価に連動して価格が調整させる国債なので、高インフレに強いとされている(高インフレから資産を守りたいなら、これを買うべきだと言われている)。
ということで、シーゲル教授は・・・、
・FEDは金融引締めを強化し、経済をスローダウンさせ、急速にインフレ率を低下させることはできる。緩やかにやることもできる。
・FEDは大統領選挙の年にリセッションを起こせないので、これ以上の締めはしないだろう。もし雇用が大きく失われるようなことがあれば、利下げさえするだろう。
・経済の底堅さを考えれば年末まで固い動きをするだろう。株は適正水準であり、長期投資家なら株を買うべきだ。インフレを差し引いても物価連動国債よりも高いリターンが期待できる。
と言っている。
言っていない(が、多分言っておくべきだった)のは「長期でみれば株は値上がりしてきたが、短期では大きく下落することもあった。GFCのときは株価が前回高値に戻るのに5年以上を要した」という点でしょうか。
なので株が急落してもホールドする握力と、投資期間として7、8年欲しいところ。
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